婚約破棄されまして・裏

竹本 芳生

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作戦決行中のトールお兄様

エリーゼ達と別れ、高い木々の生い茂る中足早に突き進んでいたトールを隊長とする三番隊の面々。
勿論隊員達の目に止まった採取可能な物は次々と採取されていった。時折目に入る蜘蛛の巣や天蚕の糸は大喜びで回収された。
そんな中、黄色い丸鳥ヒナが木々を蹴りながらトールの元へとやって来た。

「トール様、エリーゼ様から伝言です。無事サテュロス及び魔物達はテイム及び交渉成立したとの事です。後はお任せ致します。私はエリーゼ様の元へ戻ります。」

いつになく真剣な顔でエリーゼの専属侍女アニスは、そう告げると早々に消えて行った。

「野郎共!作戦は終了だ!採取出来る物を採取して拠点に戻るぞー!」

「「「ぅおおぉぉぉ!」」」

一瞬ゾワリとした感じがしたが、トールは気にせずザカザカと進み目当ての天蚕の糸や蜘蛛の巣を目指して突き進む。
これらで織り上げた布で作られたドレスは今までの物とは段違いの美しさだった。特に天蚕の糸の美しさは輝くばかりの美しさで、エリーゼだけでなく母上もうっとりと見つめていた位だ。この素材を持ち帰らない訳にはいかない。フレイも良く分かっているのか一緒について来て、仲良く木々の間に張り巡らされた天蚕の糸を手早く採取していく。
次から次へと採取して回る男達は我先にとエリーゼ達が向かったポイントへと向かった。なぜならそここそが最も多く採取できる場所だと分かっていたからだ。
おそらく四番隊も我先にとその場所を目指しているだろう。三番隊の面子もある。出し抜かれるなぞ恥でしか無い。必死になって駆け抜け到達した住み処であっただろう場所には夥しい量の糸と巣が見て取れた。
それはもう只管、必死になって採っていてが如何せん量がハンパ無かった。 
いつの間にか四番隊も来ていたが採っても採っても中々減らない。
そして漂って来る匂いにトールは明日も採取する事に決めた。

「今日中は無理だと判断する!採取出来た分を持って拠点に戻る!」

「「「おう!」」」

そして採取しまくり大荷物の彼等は拠点へと戻った。
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