婚約破棄されまして(笑)

竹本 芳生

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アイリ一歳の春となりました! 7

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「では後ほどヒルダのお部屋にぬいぐるみを持って行くわね」

「あ!いえ!私がエリーゼお義姉様のお部屋に行きますわ。その素材の事とかも聞きたいですし……」

「分かったわ。ゆっくりお出で下さいませねヒルダ」

「はいっ」

四人で麦茶(ホット)を飲みながらそれぞれがお茶請けを楽しみながらお茶の時間は終了しました。
お母様が安定の塩豆大福を幾つも食べててホッコリしました。
アンコの女王様ですからね!今日のアンコも良い出来だったようです。
本館のサロンでのお茶だったので、私は住まいである新館へとのんびり歩いて帰ります。
サロンの扉の前の廊下にはアニスやエミリ達専属侍女やラーラ様やヒルダの上級侍女が待ってました。
それぞれの侍女を連れて住居へと向かいますが、ヒルダだけは私と一緒に新館へと向かってます。
まさかのそのまま私の部屋に来る様です。気が早いと言うべきか、ぬいぐるみに興味津々なのでしょうか?
単なる可愛いもの好きなのかもです。

「急でしたでしょうか?その……可愛らしいぬいぐるみが沢山あると聞いて……」

うん、誰かメイドかな?噂になってたのかな?確かに私の部屋はぬいぐるみがめちゃくちゃ増えましたから。
アイリ宛にってのもあるけど、私宛にもぬいぐるみ持って来るのよね……ルークが。
大きさも様々なら種類も……種類多いわね……あれは一般流通してるとは思えないのだけど……

(ナビさんは何か知ってるかしら?)

久しぶりにこっそり聞いてみる。

〈サブマスターがチビナビ達に細かく注文して作らせてました〉

(そう。分かったわ)

うん。チビナビちゃん達製作ぬいぐるみでした。後で無限収納のリストチェックしてぬいぐるみの項目確認しよ。
多分、めっちゃ増えてる。

「気に入った物があったら持ち出して工房の職人達のお手本にして良いわよ」

だってアイリったらぬいぐるみに対して興味薄めなんだもの。
いや、分かるわよ。島でリアルチビ天蚕と戯れたら可愛いし動くし手触りサイコーだしね、比べちゃうものね。
私も比べちゃったもの……
後、タマ達も動くぬいぐるみと言っても過言ではない可愛さだものね。

「ありがとうございます。タマちゃん達を見てると気持ちが和みますし、側にいたらなぁって想像してしまいますもの」

「そうね。小さき物は和むし癒されるわ」

可愛いは正義ですからっ!
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