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年越し準備! 47
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練習あるのみなので、やって貰わないとなんだけど……
「ジム、厨房でタネ貰って来てくれる?後、油もね。」
「はい。」
素直に厨房へと歩いて行ったジムの後ろ姿を見て、慌てて地面に手をついて念じる。
タコ焼きには返しがいる!正式名称は知らないけど、あの千枚通しの似たアレは必需品よ!二・三本は要る!
手元には金属部分だけのアレがありました。
「……え……」
ヤベェ……持ち手が無い……こんな時はナビさんだ……
(ナビさん!今から収納する物に持ち手を付けて欲しいけど、すぐ出来るかな?)
〈マスター。勿論出来ます。急いで作りますので、収納して下さい。〉
(はい!)
慌てて収納する。
……待つしか無い……
ジムが早いか、アレが早いか……ドキドキしちゃうな!
そんな事を思いながらコンロの火加減を見ながらちょっとだけ油を引いてみるといっても霧状にサラッと降らせただけですけど。
〈マスター、出来ましたよ。〉
(さすがナビさん!仕事が早い!)
一本収納から出してみる。
「うん、良い感じ。」
(ありがとう、ナビさん。)
〈いえ、間に合って良かったです。〉
「お嬢!お待たせです!」
ジムもやって来た。油は小さな口の付いた瓶に入ってる物を持ってきたようです。
タネの中はキャベツと紅ショウガの刻んだ物だけが入ってました。
ターッと油を垂らして、タネをお玉で掬って鉄板の上にこぼすように入れていく。
ジュウジュウと音を立てて固まってくタネを見て、手早く返しでクルクルと動かしてみる。
記憶を頼りに動かしてるけど、意外と丸くなってくものだな……と思いながら次々と返していく。
「なる程……お嬢、かわります。」
ジムが隣にやって来て私からアレを優しく取り上げると、上手に返していく……見ただけでやれるのか……!
隣にいるのも何なので、コンロの前へと移動する。
コロコロと丸くなっていくのを見てるだけでワクワクする。
タコの入ってないタコ焼きだけど、これにソースと青のりと鰹節かけただけでも美味しいんだよね。
焼いたやつ食べたい……
収納からお皿を出してコトリと置くとジムが焼けたタコ無しタコ焼きを置いてくれる。
収納から器を出してソースを入れる。同じように器を出して青のりを入れてからボウルを出してブシ花をドサッと入れる。
「ハケ……あったかな?」
収納リストを見て、ハケ(未使用)とあるのでそこから一つ出してソースの器に入れる。
チラチラと私を見ながら次のタネをジャッと焼き始める。
ハケでソースを塗り、青のりを摘まんでパラパラと全体的に掛けてブシ花を手で掴んでフワッと掛ける。
うん、美味しそう。
「味見しよっか。」
以前作った竹串を刺してパクリと食べる。
「熱っ!でも……ハフ……美味し……」
前世では良く食べたタコ焼き、駅前にあった小さなお店のチープなタコ焼きに良く似た味。懐かしくてちょっとだけ泣きそうになる。
「ジム、厨房でタネ貰って来てくれる?後、油もね。」
「はい。」
素直に厨房へと歩いて行ったジムの後ろ姿を見て、慌てて地面に手をついて念じる。
タコ焼きには返しがいる!正式名称は知らないけど、あの千枚通しの似たアレは必需品よ!二・三本は要る!
手元には金属部分だけのアレがありました。
「……え……」
ヤベェ……持ち手が無い……こんな時はナビさんだ……
(ナビさん!今から収納する物に持ち手を付けて欲しいけど、すぐ出来るかな?)
〈マスター。勿論出来ます。急いで作りますので、収納して下さい。〉
(はい!)
慌てて収納する。
……待つしか無い……
ジムが早いか、アレが早いか……ドキドキしちゃうな!
そんな事を思いながらコンロの火加減を見ながらちょっとだけ油を引いてみるといっても霧状にサラッと降らせただけですけど。
〈マスター、出来ましたよ。〉
(さすがナビさん!仕事が早い!)
一本収納から出してみる。
「うん、良い感じ。」
(ありがとう、ナビさん。)
〈いえ、間に合って良かったです。〉
「お嬢!お待たせです!」
ジムもやって来た。油は小さな口の付いた瓶に入ってる物を持ってきたようです。
タネの中はキャベツと紅ショウガの刻んだ物だけが入ってました。
ターッと油を垂らして、タネをお玉で掬って鉄板の上にこぼすように入れていく。
ジュウジュウと音を立てて固まってくタネを見て、手早く返しでクルクルと動かしてみる。
記憶を頼りに動かしてるけど、意外と丸くなってくものだな……と思いながら次々と返していく。
「なる程……お嬢、かわります。」
ジムが隣にやって来て私からアレを優しく取り上げると、上手に返していく……見ただけでやれるのか……!
隣にいるのも何なので、コンロの前へと移動する。
コロコロと丸くなっていくのを見てるだけでワクワクする。
タコの入ってないタコ焼きだけど、これにソースと青のりと鰹節かけただけでも美味しいんだよね。
焼いたやつ食べたい……
収納からお皿を出してコトリと置くとジムが焼けたタコ無しタコ焼きを置いてくれる。
収納から器を出してソースを入れる。同じように器を出して青のりを入れてからボウルを出してブシ花をドサッと入れる。
「ハケ……あったかな?」
収納リストを見て、ハケ(未使用)とあるのでそこから一つ出してソースの器に入れる。
チラチラと私を見ながら次のタネをジャッと焼き始める。
ハケでソースを塗り、青のりを摘まんでパラパラと全体的に掛けてブシ花を手で掴んでフワッと掛ける。
うん、美味しそう。
「味見しよっか。」
以前作った竹串を刺してパクリと食べる。
「熱っ!でも……ハフ……美味し……」
前世では良く食べたタコ焼き、駅前にあった小さなお店のチープなタコ焼きに良く似た味。懐かしくてちょっとだけ泣きそうになる。
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