婚約破棄されまして(笑)

竹本 芳生

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新天地を! 117

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「美味しいですぅ~♡」

アニスがケーキにメロメロになってる。分かる!分かるわよ!でもメロメロになってるのはアニスだけじゃないもの!食べれないパーラーメイド以外の全員がメロメロですっ!
その分、パーラーメイドの目が恐くて仕方ありません。
……って、ほのぼのしてたらケーキ無くなっちゃう!

「ちょっ!お母様、早いですわよっ!」

お母様があんこの時より早いペースで食べてる!この高カロリースイーツを!食べ放題じゃないのよ!限界ってものを知らないの?

「だって、こんなの初めてなんですもの」

何、その台詞!こーゆーシチュエーションで聞きたくない台詞よ!

「あんことケーキ、どちらがよりお好みですか?」

重要事項なので聞いておきます。

「それはケーキかしら?でもあんこの様々な食べ方や優しい甘さは好きだし……決められないわ。どちらも同じように好きよ」

この間も手は止まってません。

「そうですか。では一つ……より太りやすいのはケーキです。食べ過ぎはお気を付け下さい」

ピタッと手が止まりました。やはり体重増加は危険なのです。

「……エリーゼ、明日の朝からエリーゼに付き合いましょう」

「は?」

「朝から一緒にお庭を走ったりしましょうね」

ガビーン!お母様が朝のトレーニング参加決定しました。

「はい……」

「では心置きなく食べましょうか」

痛っ!刺すような視線の元はパーラーメイドです。ゆっ……夢に見そうだから許して欲しいです。

「ホホホ……若いって素晴らしいわねぇ、ねぇオリー。そう思わなくって?」

「はい、奥様。私はこの一つで十分ですわ。そちらの貴女もいらっしゃい、一ついただきなさいな」

パーラーメイドに声を掛けるオリー。でもお皿無いです。

「あの……」

「私が使った食器でも構わないかしら?」

オリー!待って!食器なら私が持ってるから!

「食器なら私が出せます」

サッとお皿とフォークを無限収納から取り出すとアニスがスチャッと立ち上がりパーラーメイドに手渡した。

「あっ……ありがとうございます大奥様、奥様、お嬢様」

マジ泣きしながらケーキをお皿に載っけてサロンの隅っこでグスグスしながら「おいひぃ……」と食べてました。
そんな若いパーラーメイドをニッコリ笑顔で見たオリーが私達に紅茶のお替わりを入れてくれました。
……この場に男性陣がいない事を誰一人言わなかった事は秘密です(笑)
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