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新天地を! 212
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邸に戻って自室へと歩いて行く。
既に明るく灯された廊下は温かい光りに包まれ石造りの冷たさは感じない。
辿り着いた自室に入りアニスの手を掴んでソファへと歩いて行く。
「温かい紅茶と何かお茶請けを、私とアニスの分をよ」
「はい」
部屋の隅に控えている侍女に命令し、そのままソファへと座り込む。
アニスと並んで座ってるとタマとトラジもソファに上がって来て私達の横に座ってくっ付いて来た。
「旅してた時みたいね……馬車の中、ずっとくっ付いて……楽しかったわ」
「はい……遠い昔の様に感じます」
「そうね……」
ほんの数ヶ月前前の事なのに、うんと昔の様に感じて切なくなる。
あんな風にずっと一緒に過ごしてて、嫌になる事なんて殆ど無かった。
いつでも心地良い暖かさが手元にあって、好きなだけ触れ合ってた。
不安を感じる事も無かった気がする。
確か嫌な思いもしたはずなのに良い事しか思い出せない……
「失礼致します」
目の前に置かれた紅茶と松露。何で松露?
「……奥様のお気に入りがここにまで……」
え?一瞬我が耳を疑いそうになりました。お母様のお気に入りって聞こえましたよ、アニス。
しかも今まで抵抗してたかのような発言……
「ねぇ、アニス。松露はお母様のお気に入りなの?」
「あ……はい。奥様のお気に入りで良くジムが作らされてて……で、予想以上に作ってしまうとかで邸のあちこちに……」
お……お母様のアンコ星人めぇ!
「松露は嫌いじゃないわ、頂きましょう。疲れも取れると思うわ」
そう言って黒字に白いまだら模様の松露を一粒手に取って口に押し込む。
甘い……甘くてほんの少し固くて……軽く歯を立てれば口の中でホロホロと崩れて甘さが広がる。
まだ熱い紅茶をゆっくり口に含む。
ふうわりと広がる紅茶の香りは優しげで松露とも良く合う。
美味しい……
「あまいにゃ!」
「あまあまでおいしいにゃ!」
ん?ヒョイと見たらタマが松露をモグモグしてました!いえ、トラジもしてますけど(笑)
「ふふっ……タマもトラジも……」
「にゃにゃにゃっ?」
「もにゃにゃっ!」
急に声を掛けたからか、二匹共慌てて面白い事に!
「落ち着いて」
背中をトントンしながら堪えきれない笑いを零すとタマとトラジがちょっと涙目になってたけど、慌てる姿が可愛くてつい笑っちゃったんだよね。
私とタマトラのやり取りを幸せそうに松露を食べながら紅茶を啜るアニスにもホッコリしたのは内緒です。
既に明るく灯された廊下は温かい光りに包まれ石造りの冷たさは感じない。
辿り着いた自室に入りアニスの手を掴んでソファへと歩いて行く。
「温かい紅茶と何かお茶請けを、私とアニスの分をよ」
「はい」
部屋の隅に控えている侍女に命令し、そのままソファへと座り込む。
アニスと並んで座ってるとタマとトラジもソファに上がって来て私達の横に座ってくっ付いて来た。
「旅してた時みたいね……馬車の中、ずっとくっ付いて……楽しかったわ」
「はい……遠い昔の様に感じます」
「そうね……」
ほんの数ヶ月前前の事なのに、うんと昔の様に感じて切なくなる。
あんな風にずっと一緒に過ごしてて、嫌になる事なんて殆ど無かった。
いつでも心地良い暖かさが手元にあって、好きなだけ触れ合ってた。
不安を感じる事も無かった気がする。
確か嫌な思いもしたはずなのに良い事しか思い出せない……
「失礼致します」
目の前に置かれた紅茶と松露。何で松露?
「……奥様のお気に入りがここにまで……」
え?一瞬我が耳を疑いそうになりました。お母様のお気に入りって聞こえましたよ、アニス。
しかも今まで抵抗してたかのような発言……
「ねぇ、アニス。松露はお母様のお気に入りなの?」
「あ……はい。奥様のお気に入りで良くジムが作らされてて……で、予想以上に作ってしまうとかで邸のあちこちに……」
お……お母様のアンコ星人めぇ!
「松露は嫌いじゃないわ、頂きましょう。疲れも取れると思うわ」
そう言って黒字に白いまだら模様の松露を一粒手に取って口に押し込む。
甘い……甘くてほんの少し固くて……軽く歯を立てれば口の中でホロホロと崩れて甘さが広がる。
まだ熱い紅茶をゆっくり口に含む。
ふうわりと広がる紅茶の香りは優しげで松露とも良く合う。
美味しい……
「あまいにゃ!」
「あまあまでおいしいにゃ!」
ん?ヒョイと見たらタマが松露をモグモグしてました!いえ、トラジもしてますけど(笑)
「ふふっ……タマもトラジも……」
「にゃにゃにゃっ?」
「もにゃにゃっ!」
急に声を掛けたからか、二匹共慌てて面白い事に!
「落ち着いて」
背中をトントンしながら堪えきれない笑いを零すとタマとトラジがちょっと涙目になってたけど、慌てる姿が可愛くてつい笑っちゃったんだよね。
私とタマトラのやり取りを幸せそうに松露を食べながら紅茶を啜るアニスにもホッコリしたのは内緒です。
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