婚約破棄されまして(笑)

竹本 芳生

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嫁入り支度 4

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「何かあったの?」

好奇心が勝ちました!てか、何でブルーな顔になるのよ。自分の実家の事じゃない。普通なら婚約者なり妻なりを連れて挨拶行く所……行くんだった!

「いや。特に無いよ、ただ王国と違って側妃だけじゃなく妾妃とか寵妃とかもいるからさ……」

そんなに沢山いるのか……

「じゃあ兄弟姉妹も沢山いたりするの?」

うじゃうじゃいるのかな?何人位いるんだろう?

「そうだな……多いな。でも子供を持てるのは側妃だけだからな……」

ある?妾妃とか寵妃とかは子供が持てないの?え?どゆこと?

「不思議そうな顔してるな。妾妃や寵妃は位を賜った日に処置をされるんだよ……だから無駄な争いは起こらない。いずれ皇帝になる立場は必ず正妃の第一皇子がなるし、万が一の事も含め正妃が生んだ第二皇子までが厳しい帝王学を叩き込まれる。それ以外は縁続きが必要と思われる所に出されるな……俺は幼少期に廃嫡希望を出して婚約者を作らなかったんだが、それが良い方に作用したんだけどな」

重っ!重いですよ、話の内容が!帝国って色々大変なのね……何か色々含まれてた気がするけど怖くて聞けない。
フワッと処置とか言ってたけど、子供を生めなくする処置って事よね?何か闇が深すぎる……
後、正妃が生む第一第二皇子って事は側妃は必ず第三以降って事が決まってるって事?何か色々怖い……ルークって確か皇太子殿下の第五皇子だったよね。
えーと……次期皇太子殿下の弟よね……今度ちゃんと聞いて予習しとかないと!さすがに帝国の皇族や貴族はノーマークだったわ。
だって王国内の貴族家のバランスとかで十分な立ち位置だったもんなぁ……いや、簡単な高位貴族家の名前位は見てるけど……

「帝国の皇族と貴族家の詳細が欲しい所だわ……」

歩きながら呟いてしまった……つい!ついよ!

「それでしたら姫様の執務室の棚に用意しております。奥様からのご指示です」

ありがとうお母様!さずがです、お母様!

「さすがシルヴァニア公爵令嬢だっただけあるな。抜かりないな」

ん?ルークはお母様の事、どんな風に思ってるのかしら?何か……こう……信頼感がぱない……

「ルークはお母様の事どう思ってるの?」

チラリとルークの横顔を見て様子を窺う。ルークは視線だけを動かして……目が合う。

「シルヴァニア公爵家はゴルゴダ皇家になくてはならない家だ。特にシルヴァニア公爵家の女性なくては皇族を円滑に回すことが出来ない。いずれ深く話す時は来ると思うが今ここでは出来ないな」

ヤバそう……そして深部に関わる話しっぽい……

「分かったわ。いつかルークが話せる時に教えてね」

うん、多分今はこれがベストアンサー。
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