婚約破棄されまして(笑)

竹本 芳生

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連載

嫁入り支度 96

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パーラーメイド達が私達のお世話に回ってるので、アニス達はどうしてるのかと言うとですね。私達の隣とか、空いてる席に着いてます。
アニスは勿論、私の隣に座ってます。
雑貨の話しやら、甘味店の話しでキャイキャイと盛り上がってる私達は年齢の壁を取っ払った女子です。
盛り上がってる途中にカラカラとワゴンがやって来て……

「本日の午後の甘味をお持ち致しました。フレンチトーストと果物の盛り合わせ、生クリームを添えて……でございます」

コトリと置かれた大きなお皿の上にはフワトロ感が見てとれるフレンチトーストと甘いフルーツがどっさり載った横に生クリームがボテッと置かれた物でした……
ジムよ……私には中々ツラい量と見た目よ……只でさえ甘いフレンチトーストに生クリームにフルーツ……酸味とか全然足りないわよ……

「あら!美味しそうだわ!」

うん……お母様向けのスイーツですよ、本当に!
早速お母様がナイフとフォークでフレンチトーストを切り分け、フルーツと生クリームを添えてパクリと口の中に放り込み音を立てずに咀嚼する。
その間の顔は至福を味わってるのだとモロバレの変化振りです。

「うふふ……やっぱり我が家が一番ね」

……うん、お母様を満足させれるのはジムの甘味よね!もう少し時間が経てば領民の中から出て来るかしら?
フレンチトーストも元々は硬いパンを美味しく食べる主婦の知恵的な料理?だったはず!
もっと色んな案が出てきて、色んなお菓子が出て来るのを待とう……慌てる何とかは貰いが少ないって言うしね!ここは良い子にしてれば大丈夫と信じて!

「そうでございますね。ですが領都民にも甘味を楽しめる余裕が出来てきてるのは喜ばしい事です」

エミリがすかさずお母様に、そう伝えている。
確かに、領都民の生活水準を考えればそれだけの余裕は普段の生活から考えれば王都民よりも遥かに高いと言える。
……普通の暮らしが困難になってしまった王都民とますます繁栄する我が領民の暮らしぶり。
まだ雪の残る王都を思う……王都の春は遅く、冬は早い。あっという間の春から秋、駆け抜けてく季節は忙しなく過ぎて楽しむ余裕は少なかった。
アンネローゼとミネルバは元気かしら?手紙では元気そうだったけど、身重ならいつ何時何が起こるか分からないし心配だわ……
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