婚約破棄されまして(笑)

竹本 芳生

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連載

春が来た! 24

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「エリーゼ様、さ!早く戻りましょう!」

「ん?急いでるわね」

そんなに長時間いなかったよね?

「当たり前です!結構時間経ってますからね!」

慌ててマップ(縮小表示)を見てギョッとしました!もう夕方と言って良い時間でした!

「そうね!早く戻りましょう!では、また!」

「おう!気を付けて帰れよ!」

慌ててもバタバタ走って帰ったりしません。今は私、ドレス着用してますから!流石に何も無いのにドレス着用で走るなんて事しません。
え?緊急時は別ですよ。魔物に襲われるとか、見ず知らずの暴漢に襲われるとかは流石に走ったり何だりしますけどね!
でも、急に襲われなんてしたら魔法で木っ端微塵にしちゃいそうで危ないわよね!主に相手が(笑)

「アニス、新館から入って自室に戻るわよ」

「はい!」

夕方で冷えて来たので、サッサと建物に入って冷たい風に当たらない様に戻ります。ちょっと冷えてきましたからね!
サクサク歩いて自室に戻るとカワイコちゃん達もいました。
何かしら?いつにも増してキラキラした目で私を見てきたわ……

「ご主人!ボクたちあたらしいワザをおぼえたにゃ!」

「まあ!」

最近コッソリ何かやってると思ったら、何やら新技を獲得したようです。

「どういった技を覚えたの?」

「たんちにゃ!」

……探知って言ったわよ……いや、私のマップでも分かるけど……

「ご主人からはなれてもがんばれるにゃ!」

……!離れても……ですって!詳しく聞かないと!

「どう言う事かしら?」

「ご主人のすがたがみえなくてもたたかってご主人のところにもどれるにゃ!」

「えーと……姿が見えなくなる程離れても、魔物と戦えるって事かしら?」

「そうにゃ!みんなでおぼえたにゃ!」

タマ代表の言葉にカワイコちゃん達全員が誇らしげです。
今まではそんなに離れる事が無かったけど、これからは多少離れた所でも自分達で戦って私の元に帰って来るって事らしい。
指示出ししなくても、ある程度は大丈夫って事か……

「そう、偉いわね」

「エライにゃ?ボクたちエライにゃー!」

キャイキャイと喜び踊り出すカワイコちゃん達に部屋にいる侍女やメイドもホッコリです。
私もアニスもホッコリしてます。
でも何時までも踊らせておく訳にはいかないので止めます。

「さ、踊るのはそこまでにしましょうね」

「はいにゃ!」

ハーイ!と手を上げるカワイコちゃん達の可愛さにキュン♡です。
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