婚約破棄されまして(笑)

竹本 芳生

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春が来た! 214

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カニしゃぶ……さっきの巨大カニではカニしゃぶは難しい……あれは適度な大きさだから良いのよね……巨大脚ではバナナの房みたいな感じになっちゃう……

「エリーゼ、どうした?あからさまにションボリして」

「さっきの脚じゃカニしゃぶは難しいなって……」

「ははははは!」

弾ける笑顔のルークにちょっとだけイラッとします。私は真剣なのに!

「だから普通の海クモ買い取りじゃないか。俺もカニしゃぶやカニ刺し満喫したいからな!ほら、見てみろよ。漁師達も味見して驚いてる……ってラーラルーナ嬢の目がヤベーな」

言われて気付くラーラルーナ様のマジな目つき。

「カニ好きですか?」

「ああ、年三回はカニのコース料理食べないと気が済まないらしい」

年三回……?

「え?お一人様一万円は飛ぶんじゃ……」

「飛ぶ。そこに姿とか何とか頼むから結構な出費だった。それでも盆暮れ正月は親持ちだから助かったけど、ホワイトデーにカニのコース料理はマジキツかった」

さっ……最低でも夏とお正月とホワイトデー?最低?え……?

「最低って事はまさか……」

「ああ、機会があればカニ料理を狙ってたな。打ち上げは焼き肉率高いのに、ボーナス出た辺りはカニカニ言って大変だった……」

恐るべしカニ好き!

「じゃあ、ちょっと止めないと漁師ヤバいわね……」

「そうだな。でもどうやって?」

そんなの決まってます!

「ラーラルーナ様、今晩はお庭でカニ祭りしましょう!」

「カニィィィッッ!」

何かを漲らせた目で見つめられました、おっかないです。

「あら……私ったら、恥ずかしいわ。つい大好きで大好きなカニが食べれると思ったらつい……それにしてもこのカニはとても美味しいですわね、前のと併せて人生一美味しかったですわ」

意外でした。ハナサキガニは食べた事無かったのでしょうか?

「そうですか。私もカニが好きで色々なカニは食べてきたのですけど、タラバよりも濃厚でこのカニが好きなんですの。そうですね……この辺りの海水も低いですし、タラバとかが沢山捕れるんじゃないかしら?」

「姫様!この海クモは美味しいですなぁ!この辺りはこのトゲのある海クモとトゲ無しの平べったいのが良く捕れるんで!この赤いのもちょいちょい引っかかってくるから楽しみにして下さい!」

トゲ無し……ズワイガニかな?それだと嬉しいな。
それにしても皆、味見で完食しそうですね。
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