婚約破棄されまして(笑)

連載

婚姻式 4

ネックレスにピアス（ロング）指輪にブレスレットが一緒になってるやつ。
頭にはティアラが付けられました……けど、何か色々垂れ下がってます。
凄く豪奢で煌びやかでとんでもないです。
姿見の向きが変えられ自分の姿が良く見える様になったのだけど、ぶっちゃけお飾りの存在感が負けてる気がする。
それほどまでにウエディングドレスが凄いって事なんだけど……チビナビちゃん達、凄く頑張って作ってくれたんだ……

ありがとう、チビナビちゃん達。こんなに美しいウエディングドレス着れる私、本当に幸せだわ……

＜マスター！とてもお似合いです。瞼を閉じて下さい、チビナビ達が喜んでる姿を投影します＞

瞼の裏に投影とか芸ご細かいと思うけど、今はありがたい。
ソッと閉じた瞼の裏に島が見えて徐々にズームアップされて……チビナビちゃん達が大きく手を振って喜んでる。
タマ達も同じようにして全身で喜びを表してる。
皆あんなに喜んでくれてると思うと胸熱だわ……
シャラシャラとあちこちから涼やかな音が聞こえる。
瞼を開けてしっかりと見直す。
うん、お金掛かりすぎて訳が分からない。でも、家族も仲間も私達の婚姻式の為に頑張ってくれたし喜んでくれてる。

「エリーゼ様、お疲れ様です。もう少しこのまま休んで下さい、お時間になりましたら呼ばれますから、そしたら大広間に参りますからね」

「分かったわ」

アニスの言葉にコクリと頷いて大きく息を吐く。

「エリーゼ様、手順を再度説明致します」

「ええ」

エミリが神妙な面持ちで、だけど眼差しはとても温かい。
ずっとお母様といっしいて、私からしたら第二の母と言っても過言じゃない女性。

「大広間の扉が開いたらアニスのエスコートで壇上前までゆっくりお進み下さい。壇上前にはルーク様が待っておりますので、その隣へお立ち下さい。そのまま旦那様とフェリシア様の方へ向いて、旦那様の言葉をお待ち下さい。お言葉を頂いたら、お二人で礼をしたら婚姻式の儀式はお終いです。帰りはルーク様のエスコートで大広間を出て下さい。出た所でアニスと共にこちらの部屋に戻って頂きます。ここまでは宜しいですか？」

難しい事は何一つ無い。

「ええ、大丈夫よ」

「戻りましたらお着替えして外にいらっしゃる皆様の為に馬車に乗って頂きます。領都をグルッと回って頂きます」

……お披露目のウエディングパレードか……今日、天気良くて良かった……
確かパレード用の馬車って箱馬車じゃなくて、皆に見て貰う為の馬車で前世でもテレビで見た事ある豪華な馬車なんだよね……