婚約破棄されまして(笑)

竹本 芳生

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連載

婚姻式 20

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そんなこんなで新館のお部屋に到着です。

「さあ!エリーゼ様、初夜の準備を致しましょう!」

婚姻式の準備をしてくれた侍女達とは別の侍女達ごお仕着せの袖を捲って待ち構えてました!
全力で私を磨き上げる気満々です!

「え……ええ……」

「それでは遠慮無く!」

「エリーゼ様!頑張って下さ~い」

アニスの応援に返事も出来ず、浴室に連れ込まれ体中またも磨き上げられ、香油(NEW!エリノユの街で作って貰いました!もちろん知識提供はナビさんです!技術はドワーフのオッチャン達です!おかげで水石鹸他に香りがつきました!)をこれでもか!って位体にすり込まれました。
テカテカです!余分な油分を取って貰うまで、テカテカのツルツルで鏡な映る自分の姿にちょっとだけ笑ってしまいました。

「御髪も乾きましたし、体も滑らかになりましたし、どこに出しても恥ずかしくない仕上がりです!」

「……寝室以外は出ないわよ……」

痴女じゃないので!いくらなんでも真っ裸で出歩かないわよ!いや、ゴディバ夫人みたいなエピソードならやるかもしれんけど何もないからムリ!

「勿論ですよ!帝国の皇子様だって拝む程キレイに仕上げたって事です!」

「なるほどね!そっか、拝む程かぁ!」

……観音様おるからね。

「よし!皆、ありがとう!無事に初夜を乗り切れる様に祈ってて!」

「勿論です。でもその前に夜着を着ませんと」

「そうね」

言わずもがなのスケスケネグリジェが用意されてました。
白いスケスケ……凄く見覚えある……
そう、先日お母様に呼ばれて「夜着はどれ位あるか見せて貰えるかしら?」そう言われて無限収納にあったネグリジェやらパジャマよらベビードールやら出した時、お母様だけじゃなくアニスとお母様の侍女トリオがもの凄い勢いで選別してたのよ……
選別に選別を重ねられた数着の夜着の中の一番スケスケネグリジェが目の前でヒラヒラしてます。
実用性ゼロのチャイナコスにしか見えないスケスケネグリジェ……これを着ろと言うのか……男の夢かもしれんが、ぶっちゃけ恥ずかしいの一点張りです。着たくないです……

「これでルーク様も完敗です!エリーゼ様の圧勝ですよ!」

うん……何の話しをしてるの?初夜は戦いじゃないですよね?アニスもガッツポーズしないで……力抜けそうよ……



抵抗する事も許されず、スケスケネグリジェ(チャイナコス)を着せられました。
初夜なら、これ位の着ないとね!って言い負かされました。多勢に無勢で何も言えませでした……
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