婚約破棄されまして(笑)

竹本 芳生

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new world 54

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まあ、そんなこんなで大婆様と一緒の夕餉を済ませて就寝。
気持ちの良い朝を迎えました!朝ごはんは旅館の朝ごはんみたいなメニューでした!
お粥と焼き魚、卵焼きも美味しかったです!
すっかり支度も済んだし、いざ儀式です!
……お屋敷から出る時、めっちゃ大勢の人(大婆様含む)に見送られました。
同行して良いのはルークだけ(縁を結べる可能性が有るとの事)なのでルークと一緒に谷に行きます。
道順もなにも一本道なので、そこを行けば分かるとの事。
出発して二人で歩いて程なく、石段があり、立て看板がありました。

【結びの谷】

……良かった……試練の谷とか書いてあったら凹む所でした。

「長い登りみたいだな」

ルークが階段の先を見つめてます。
同じように階段の先を見やるとカーブした登り坂が見えました。
体力的には何ら問題無いのだけど、この標高だと高山病が気になります。

「そうね。息苦しくなったりするかしら?」

「そういやそうだな……こっちって高山病とか無いのか?聞いた事無いんだよな……」

「そうなのよね。お父様達も大山脈に行ってるけど、特に息苦しいとか言ってなかったのよね……ここに来ても特になにも感じなかったし……」

「風の精霊とか関係してるのか?」

「あー……風……風ねぇ……酸素の供給してるとか?」

「だな。でなけりゃ納得出来ないな」

そんな話しをしながらどんどん登っていく。
登りきったと思った場所は少し開けた所で、切り立った崖が両側にあって……そこは私には何だか懐かしい景色でした。

「どことなく見たことあるような景色だな……」

「崖の有り様が鳳来寺山に似てる……」

「あー……なる程。片方ずつ見ると確かにな」

「うん……」

崖の上の方にハーピィーが飛んでたり、下の方には蝶々や金魚の様なベタの様な魚類がいたり、ハーピィーの上空には龍?とかワイバーン?みたいなのが飛んでる……

「カオス……」

「おう……」

私の言葉にルークが同意してくれてます。

「キレイな眺めだけど、あれ全部が風の精霊となるとちょっと……」

「俺……蝶々とか魚類が良いわ。上の方のゴツいのは可愛がる自信が無いよ……」

ルークの可愛いモノ好きが炸裂しました。

「そうね。ルークのテイムした子達、皆小さくて可愛いものね。例外はクワイだけよね」

「そっ……そんな事ないよ!」

「聞こえませーん!ルークがノエルとルチルを溺愛してるのよく知ってますからぁー!」

ガックリと肩を落としましたが知りません。プンだ!
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