婚約破棄されまして(笑)

連載

若奥様は身重です！ 18

アニスの手が私の背中に回って来る。

「エリーゼ様が甘えて下さるの嬉しいけど、ちゃんとエリーゼ様のお気持ちを教えて下さい。私はその方がもっと嬉しいです……」

「ん。分かった。ありがとうアニス、これからもずっと私の側にいてね」

パッと顔を上げたアニスは泣き止んで無なかったけど「はいっ！」と元気良く返事をくれた。
少しだけお腹から熱を感じる体をわたは抱きしめ合ってた。

「うっ……うっ……素晴らしい主従愛ですー……」

「私達もああなりたいですー……」

「マスターに抱きしめられる栄華はアニス様だけですー……」

アニスと二人してちびナビちゃん達を見る。
もらい泣きしながら私達を見て？目がキラッキラしてます。え？憧れの眼差しですか？

「え……エリーゼ様……私、あんな風に見つめられる事が無くて……」

「私もよ」

「どうしたら……」

「そうね。アニスが泣き止んだら出来立ての四阿で休憩しましょうか」

「あ……申し訳ありません。つい気持ちが昂ぶって……」

「良いわよ。大事な事だもの」

ふふっ……と二人して微笑み合って、そっと体を離した。
絨毯と違って土足OKなので、そのまま四阿の中に入りイスに座る。

「思ったより柔らかい座り心地ですね」

「そうでしょ。これにクッションを置いても良いと思うのよ～」

アジアンテイストのクッションを幾つか置いたら良さげよね！
北地区のお店と似た雰囲気だけど、こっちの方が開放感あって良いわよね！

「それだとうっかり寝てしまいそうですね」

「そうね……」

「体を休めるには良さそうですね」

アニスの言葉にうんうんと頷く。

「そうね、一人の体じゃないから休みたくなったら休むのよ」

「そうですね！」

「じゃあ、似合いそうなクッションを選んで出すわね」

「ありがとうございます！」

アジアンクッションかぁ……クッション一覧を開いて……凄い量の画像です。どこの大型家具店かな？って品揃えです。
いや……上の方に検索が出来るって事はワード検索が出来るって事よね。
（アジアン）と思い浮かべただけで一覧画像がザッと変わって、良さげなクッションが沢山！この中から選ぶというよりも、適当に出しても良い気がする。
ポンポンと画像を押して出ておいでと思ったらベンチの上にドサドサッと出て来ました。
……色もサイズも良さそう……