殺人鬼転生

藤岡 フジオ

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ピーターの初めて

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 いつもの大会よりも規模が小さいせいか、シードのない簡素な八組の出場チームの中で、冒険者ギルドが初戦敗退したことにキラキは満足する。

「至極、当然の流れ」

 王族を護衛するために、閲覧室の入り口にある小部屋で、竜騎兵騎士団団長はニヤリと笑った。王族の近くには近衛兵騎士団がいるので、ここでの護衛は気楽だ。

「でも冒険者ギルドの代表チームは優勝候補でしたよ? 弱くはないはずです。キラキ様」

 笑顔の黒髪の巨乳メイドが前に手を組んで、キラキの独り言に返事をする。

「シーン。私の独り言にまで返事をしなくていい」

「失礼しました」

「私のくじ運が悪いせいか、これまでの大会で竜騎兵騎士団は、冒険者ギルドと組分けが同じになる事が多かった。しかも戦えば必ず泥試合になり、冒険者チームに勝てても、実に無様で美しくない有様。冒険者というのは最後まで悪あがきをするものだからね。彼らとの戦いで疲弊した竜騎兵騎士団は、いつも魔法騎士団に敗れる。この情けない負の連鎖を断ち切る為にも、キリマルチームは初戦で冒険者チームを破ってもらわなければ困るのだよ。まぁ勝つとは思っていたがね」

「それも独り言ですか? キラキ閣下」

「こんな長い独り言があるかね。手持ち無沙汰な君に話をしているのだよ」

「永遠の白夜団は無敵ですよ。なにせキラキ様が見込んだチームですから。今大会はきっとビャクヤ様たちが優勝します!」

「無論だとも」

 キラキは若干シーンに違和感を感じる。いつもはもっと馴れ馴れしく、ふざけることも多いのに、今日に限って真面目だ。

 しかも、自分は実質パーティーリーダーであるキリマルの名前を上げてキリマルチームと呼んだのに、彼女は敢えて永遠の白夜団と言ったように思える。

 その意図はなにか。

(メイドごときの心内を探る必要があるのか?)

 このメイドの身元は既に割れている。キラキが部下に命じて徹底的に調べさせたからだ。どこを切り取っても怪しい部分がない一般庶民。よくいるストーカー気質の竜騎士ファンだ。

(長年、政敵と戦ってきたせいか疑り深くなるのは仕方がないか。しかしキリマルという奇跡の悪魔を手に入れた今、もう何者にも怯える必要はないのだ)

 杞憂か、と笑ってキラキは興味のない召喚士ギルドチームとメイジギルドチームの戦いを眺めた。



 何かを念じるような顔をして天井を見つめるピーターは、やはり心の内で自分を騙すように念じていた。

(マスカラとネイルは女! 女!)

 実際、ピーターの小さな陰嚢を舐める二人は女性だった。

「やだぁ~! この小さなふぐり、さっき食べたアレより美味しい~!」

 金髪の筋肉隆々の美女は、はむはむと陰嚢の片方を優しく唇で噛んでいる。

「ほぉ~んと! それに夢が叶って幸せだわ~。ピーター君ってもしかして私達の願いを叶える為に現れた王子様かもね! ね? お姉ェ!」

「ええ!」

 我慢できなくなったのか、赤髪ストレートのネイルがピーターの鈴口を舐めた。

「あら! ピーター君感じてくれてるのぉ? 透明な汁が出てきたわよぉ!」

(こいつら・・・。髪まで生えて美女に変わったのはいいけど、筋肉が凄い・・・)

 オビオから盗んでおいた性転換の実が、こんなところで役に立つとはと思いながら、天井を見るのを止めて、丹念に自分のアソコを舐める二人を見た。

(あのアホコックにお礼を言っとかないとな)

 ここまでの経緯を思い出しながらピーターはオビオに感謝した。

 一体何に使う気だ、とサーカに馬鹿にされながらオビオが市場で買った性転換の実。彼は食べ物にならなんにでも興味を示す。いくつか買って紙袋に入れて置いてあった中から、ピーターは小さいのを二つくすねたのだ。

 見た目はリンゴだが、男が食べると体から垢が大量に出て、すぐに女になる。女が食べると数日の間、体の痛みに悩まされながらゆっくりと大型化、男性化していく。

 連れ込んだ自宅で二人が野獣と化した時、ピーターは革鎧に沢山付いているポケットから性転換の実を出して見せて、これが何であるかをオカマ二人に説明したのだ。

 ニムゲイン王国では性転換の実は貴重なのか、手に入れにくいのか、或いは存在しないのか。

 マスカラとネイルは疑いながらそれを一口で食べた。

 するとボロボロと垢を落としながら、体が丸みを帯びていくので、二人は驚いて浴室に向かった。

 風呂から出る頃には、文字通りすっかり垢抜けていて、筋肉質の美女がそこにいた。金髪と赤髪の美女二人。

(それでも・・・。納得いかないンだよなぁ・・・。元々男だったわけだし)

「あぁ! ダメ! もう入れたい!」

(ふふふ、俺のチン○はそんなに魅力的かい?)

 地走り族は性の目覚めに早いと言われる。寿命は人間と差はないのに、成長が早いのだ。なので十五歳で大人扱いをされる。人間は十八歳で大人だ。

「私、んん先に貰っちゃう!」

 マスカラがそう言ってピーターのそそり立つ小さなキノコに腰を下ろした。

「あおぉぉぉ~! 愛のサントロペ! 涙のサントロペ!」

 マスカラが意味不明の喘ぎ声を聞きながら、ピーターは安堵する。

(あぁ! ようやく童貞を卒業できた! 地走り族の中じゃ、俺は遅い方だったからな)

 しかし、マスカラのアソコは締りは良いが中が空洞のような感じがした。

(想像ではもっとヌメヌメしていると思ったけど、そうでもないな)

 ピーターが接合部分に目をやると、女性器に我が尖った槍は入っていない。M字の股の間で汁を零す縦の口は、なにも咥えこんでいないのだ。

「ええ!」

 ピーターは目が飛び出しそうになる。初めての合体はヴァギナではなくアヌスだったからだ。

「あおおお! 子供を犯しているみたいで背徳感が凄いわぁ~!」

 マスカラは腰を振って喜ぶ。

「いいなぁ~、お姉ぇ。ねぇ、ピーター君、チンチン二本になったりしない?」

 赤髪のネイルは物欲しそうな顔をしてピーターを覗き込む。

「なるかっ! おマン○が良かったのに! なんでそっちに入れたんだよ!」

 二人はそう言われて顔を見合わせると、キョトンとしてからオホホホと笑った。

「だってぇ」

「ねぇ?」

 そう、元オカマだからアナルセックスやオーラルセックスが当たり前なのだ。

「ピーター君の小さいから、アヌスに優しいわぁ!」

「小さいって言うな! おぼっ!」

 地走り族の小さな唇をネイルの大きな陰唇が塞いだ。

「私も満足させてよぉ~! あ! 女の体って気持ちいい!」

 ピーターがモガモガと唇を動かすと、陰核が刺激されて脳が痺れるのだ。

「私も興奮しすぎてイクッ!」

 マスカラの肛門がキュッとしまり、丁度ピーターのカリ裏を締め上げた。

「イギギッ!」

 ピーターはネイルの愛液で溺れそうになりながらも射精する。

(最悪だ・・・。初めての中出しが、ウンコの穴なんて!)

 愛液と涙に塗れるピーターはその後、散々搾り取られてから夜に解放された。

 大会は二日ある。「準決勝、決勝が明日なのがせめてもの救いだな、ハハ」と、笑ってピーターは棒切れを杖のようにして、よろめきながら宿屋まで帰った。
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