未来人が未開惑星に行ったら無敵だった件

藤岡 フジオ

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スケルトンドラゴン

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「ぶふぁぁ! くせぇど!」

 頭からドドメ色のブレスを浴びて、ヘカティニスは飛び退いて喚いた。

 腐敗のブレス自体は物理的な攻撃力を持っていない。

 しかし強烈な悪臭は相手の吐き気を誘い、動きを止めさせる。たかが臭いと軽く見られがちだが、吐き気を催すと判断力が鈍り、嘔吐している間は無防備で動きも鈍くなる。

 何とか吐き気を堪え、スケルトンドラゴンから更に距離を取ろうとしたが、ヘカティニスの足は重い。

「うぐ・・・。吐きそうだ・・・」

 ヨロヨロと後ずさると骨の爪が追撃をしてきた。

 魔剣を盾にしてその一撃を防いだが、横隔膜を何度も押し上げる吐き気で脚に力が入らず、ヘカティニスは大きく後ろに転がった。

「ダメだ・・・立てねぇど。吐き気を何とかしでくで、シオ・・・」

 シオは【光玉】でスケルトンドラゴンを牽制しつつ、ヘカティニスの状態を回復するよう樹族の神に祈りを捧げた。

 キラキラと光がヘカティニスを包むと同時に、スケルトンドラゴンが彼女を踏み潰そうとしていたが間一髪、転がって難を逃れる。

「ありがとな、シオ。お陰で元気になった」

「ああ、毒に強いオーガで吐き気には弱いんだな。腐敗臭も毒の一種じゃないのか?」

「お前が何を言っているかわからんど・・・」

 無駄なお喋りはブレスを警戒しているヘカティニスを邪魔をしていると気がついたシオは、黙って次の一手を考えた。

(スケルトンドラゴン・・・。対峙するのは初めてだ。昔読んだ怪物図鑑にはなんと書いてあったか。攻撃力は本物のドラゴン程高くはない。中の上くらいだ。ただ倒し方を知らないと長期戦になりジリジリと負ける。何か弱点があったはずだ、思い出せ俺!)

「お嬢ちゃんよぉ、まさかこの手合の倒し方を忘れたんじゃないだろうな?」

 杖は対アンデッドに特化した魔法使いを疑った。

 シオは必死になってスケルトンドラゴンの倒し方を思い出している。

「えーっと・・・」

「かぁーーー! 忘れてちまってるじゃねぇか! アンポンタンのすかぽんたん!」

「今思出しているところなんだよ! 黙ってろよ!」

「ヘカちゃんが盾役になってる間は余裕があるかもしれねぇがな、彼女、随分と息が上がってきてるぜ?」

 ブレスを警戒して動き回るヘカティニスのスタミナも限界に近い。オーガのずば抜けた体力をもってしても、動きを止めずに重い魔剣の一撃を打ち込み、回避し続けるのは厳しいものがある。

 シオがまた祈るとヘカティニスの体が輝いた。スタミナが回復したのだ。彼女はまたひっきりなしに動き回る。

「そうだ! ここはマナスポットだったんだ! 魔法を撃ちまくれる!」

 詠唱を開始しようとしたシオに杖はストップをかける。

「あほか! そんな無駄なことする必要はねぇだろ! おい! ヘカちゃん! スケルトンドラゴンの胸を狙え! 胸の骨を粉々に砕くんだよ!」

「わがっだ!」

 ヘカティニスは杖の声に素直に従って、四つん這いのスケルトンドラゴンの懐に入り、まず頭上で動く邪魔な頭を砕くと胸を薙ぎ払った。

 丸くてどす黒い水晶のような物が、砕けた骨の中に浮いている。

「ああ! 思い出した! あいつをアンデッドとして考えるから駄目だったんだ! よし! どいてくれ! ヘカティニス!」

 ヘカティニスがスケルトンドラゴンの懐から離れるのを確認してから、杖の先に炎を灯す。

「喰らえ!【太陽】!」

 杖を禍々しい水晶に向けると、それを囲むように光の球が発生した。その光の球の中で炎が渦巻いている。魔法の名前の通り、太陽のようなものがそこに出来上がっていた。

「―――!」

 頭のないスケルトンドラゴンは声のない咆哮をあげ、カタカタと震え始める。

 シュンシュンと音を立てて光の球が縮みだすと、中の水晶は呆気なく崩れていった。

 するとこの水晶に捕らえられていたであろう冒険者たちの魂が飛び散り、天井の穴から地上へと向かっていった。

「何度でも体を再生するタイプの魔物は大体コアがあるんだよな・・・。忘れてた。吸魔鬼もそうだし、魔法生物もそうだった。如何にゴリ押しで倒すかばかり考えていたわ。あんがとよ、聖なる光の杖様」

「お、おう・・・。う~ん、気持ち悪い。お嬢ちゃんに感謝されるのは、糞の中に突っ込まれるぐらい気持ち悪い。オエッ!」

「おまえな・・・。ほんっとに薪にして火に焚べるぞ!」

「あっだ! 光るキノコだ!」

 ヘカティニスは三匹の竜の死体の近くの岩陰に、光るキノコを見つけて駆け寄った。

「お! 早くヒジリに持っていこうぜ!」

「うん。その前に竜の肉を持って行くど。竜人の子供がお腹減らしているんだろ? おでも腹減ったから幾らか持って行く」

 そう言って光るキノコをシオに投げて渡し、ヘカティニスは竜の後ろ足にナイフを突き立てたが、鱗が邪魔をして刺さらない。

 そうこうしている内にウメボシが目を覚ます。

「おはようございます。あれ? まだここにいらっしゃったのですか? キノコを手に入れたのであれば早く戻りましょう」

 岩の上で声をかけるもヘカティニスは竜を解体するので必死で聞いていない。ウメボシはすーっと浮くと苦闘する彼女の近くにいく。

「ウメボシがやりましょう。後ろ足だけで宜しいでしょうか?」

「あ! だったら鱗も出来るだけ剥がしてくで。ドワーフに渡したら良い防具を作ってくでる」

 ドラゴンの鱗など滅多に手に入らない。

 彼らドラゴンは鱗が剥がれるのを恥だと思っているのか非常に嫌がる。もし剥がれたら、落ちた鱗を舌ですくい上げ飲み込んでしまうのだ。

「それだったら俺は、翼の皮膜を何枚か。小さくていい。触媒として使えるから。竜の翼の被膜が手に入れば、覚えていたけど触媒が無くて使う気がしなかった強力な魔法が使えるぞ! やった!」

 シオは特別に触媒の消費をなくすスキルを身に着けているので触媒は一つ持っていればそれでいいのだ。触媒は魔法のイメージを増幅する物で、メイジには必要不可欠でコストのかかるものだ。

 触媒消費ゼロのスキルを持っていない普通のメイジと違って、シオは冒険者として世界中を旅していた。魔法具店のない地域などでは、コストを抑える術が必要だったのだ。

 触媒が有るのと無いとでは威力や効果に大きな差がでる。高位の魔法にしてはコストパフォーマンスのよくない魔法などは、これで本来の効果が発揮できるのだ。

 高位の魔法の触媒になればなるほど、値段も桁単位で跳ね上がるので、成竜の翼の皮膜などはべらぼうに高い。

 シオは自分の分以外の皮膜は売るつもりなのだ。なので大金を手にすることになるので、興奮して目が輝いていた。

「うふふふ。二人共、欲張りさんですね」

 バシュッとウメボシの目から光線が出て後ろ足を焼き切る。それから三匹の竜の胴体から四角く皮ごと剥がした。

「うぉ! すげぇ! こんだけあれば色々作れる! ありがとな、フナコシ!」

「ウメボシです、ヘカティニス様(テテテ、テテテッ、テーレー♪ 火曜サ〇ペンス劇場)」

「そう言ったろ」

 三枚の三メートル四方の皮と鱗を、ヘカティニスは絨毯のように器用に丸めていく。耐炎、耐雷、耐冷の防具が作れるのでヘカティニスはホクホク顔だ。皮は革鎧を作って売りに出せばすぐに売れるだろう。竜皮は僅かに魔法防御力を高めるので高値がつく。

 ウメボシは重いドラゴンの脚二本をなんとか浮かせると、「いい素材を手に入れた」と嬉しそうな顔をする二人を従えて主の元へと向かった。




 ウメボシ達が穴の底に戻ると、魔法の明かりの下でマサヨシに懐く竜人が見えた。幼い竜人の近くには、シオ達が見たこともないカラフルな袋が転がっている。

「ただいまです、マサヨシ様」

 マサヨシは竜人に禿頭をペロペロ舐められており、眉間に皺を寄せていた。

「どうしましたか?」

「お菓子を・・・。地球から持ってきた貴重なお菓子を全部食べられた。ぶえッ!」

 喋った時に、竜神の涎が口に入ってしまいマサヨシは唾を吐き出す。

「あら・・・。竜人は雑食性なんですね。でしたら最初に何か食べ物を用意しておくべきでした。下手なものをお出しして、お腹を壊されては困ると思ったので・・・」

 竜人は鼻をスンスンさせるとウメボシが浮かせていたドラゴンの脚にかぶりついた。

「まんまぁぁぁ!!」

「余程お腹を空かせていたのですね。ドラゴンの脚の複製を幾らか用意しておきましょうか。燻製にした状態で」

 ウメボシはそっとドラゴンの脚二本を下ろす。

 ヘカティニスが竜人に食われまいと、一本を引きずって引き離した。

「おやおや、悪いねぇ。成竜を相手にするのは大変だっただろう? それにしても帰ってくるのが早かったねぇ」

 闇の中からすっと老婆が杖をついて現れる。

「ウメボシかマスターがいれば、大凡のことは上手くいきますから」

「おほ! 言うね! でもありがとうね、息子はとても喜んでいるよ。お菓子じゃ物足りなかったみたいだし。そこのオークもありがとーよー」

「どういたしましてー」

 マサヨシはブスっとした顔で手を振って返事をした。

 ウメボシがドラゴンの脚をデュプリケイトしている間に、シオは寝息を立てるヒジリに近寄った。

「さて、さっさとヒジリを正気に戻してしまおう。おーい! 闇ドラゴンの婆さん、キノコは食べさせるだけでいいのか?」

「そうだぁね。口が開かなければ肛門に突っ込んでしまっても構わないよー! というか体内の粘膜に擦りつけるだけでいいよー」

「え?」

「え?」

 シオとウメボシがその言葉に反応した。

「肛門にキノコを突っ込む・・・、だとっ?!」

 シオに邪な考えが浮かぶ。ヒジリの下半身にキノコを突っ込みたい!

 ウメボシに邪な考えが浮かぶ。マスターの下半身を直接間近でスキャニングしたい!

 シオは、ヒジリの唇を人差し指で軽く弾いてブルンとさせる。

「あ、あれぇ? ヒジリの口が開かないや。うーーん! おかしいなぁ(棒読み)」

「何やってんだ? お嬢ちゃん。早くヒジ坊の口を開けろよ」

 しかし杖の声はシオに届いていない。彼の目はトロンとして虚ろで、顔は上気している。心なしか息も荒い。
 
「おい! シオ!(ん? あれ? 嬢ちゃんの股間部分がふっくらと・・・)おい・・・お前さん、もしかして・・・」

「あれぇ! おっかしいなぁ~! ハァハァ・・・。あっれぇ~?」

 シオが何度もヒジリの唇をブルンブルンさせて、口が開かないというアピールをしている。

 するとウメボシがニコニコしながらやって来た。

「し、仕方ないですね。不本意ではありますが、マスターの肛門から差し込むしかないですね・・・。(あああああ! 早く! 早く、パワードスーツの脱着ボタンを押すのですよ、ウメボシィ!)」

「口、開かないんか? どれ」

 マサヨシがやって来て、ヒジリの頬を両手で押さえると、カパッと口が開いた。

 シオが夢から覚めたような顔で驚く。

「あっ!(てめぇ! ぶっ殺すぞ! このくそ豚野郎!)」

 虹色に光って興奮していたウメボシの瞳がどんどんと赤くなっていく。

「ギギギギ!(地球のお菓子をマサヨシ様にあげようと思いましたが、やっぱりやめにします! あ! そうです! 良い事を思いつきました! 犬の糞をかりん糖だと言って食べさせましょう! それがいいです!)」

「何だよお前ら。力がねぇなぁ。ヒジリの口すら開けないのかよ! オフッ! 俺様に感謝してくれよぉ? まったくぅ。オフフ!」

 空気を読まないマサヨシ(読めるはずもないが)は自慢げな顔でシオからキノコを引ったくると、ヒジリの口に放り込んだ。

 それまで怒り狂っていた二人は、光るキノコを口にするヒジリを見て、新たに淫靡なる妄想が頭を駆け巡り始めた。

「フォォォォォ!」

「オホォォォ!」

「うるさいぞ! 静かにしたまえ! まだ朝ではない!」

 ヒジリはカッと目を覚ますと、口の中のキノコを吹き飛ばして二人を叱った。
 
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