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黒猫の話
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道を歩いていたら変なおじさんに話かけられた。
「やぁ、そこの君ちょっと話を聞いてくれないかい?」
こちらが何か言う前におじさんは話を始めてしまった。
「いやね、私は不思議に思ったんだ。君は黒猫の迷信を知っているかい?黒猫が目の前を横切ると不幸になるっていう…そうそう、それだよ。じゃあさ黒猫を見ると幸福になれるって話もあるんだ。それは聞いたことあるかい?お、そうか。中々博識だね。でもね、不思議だと思わないかい?どうしてこんな真逆の話が同時に存在しているのか。その理由は知ってる?ふふ、さすがの君もどうやら理由までは知らないようだね。じゃあ教えよう。その理由を」
昔々、まだ世界に一つしか国がなかったころ。その国は赤い首輪をつけた大きな黒猫が守り神として街を守っていた。それはそれは大きな猫で国のお城と同じ位の大きさだったそうだ。国は黒猫に守られて実に平和だった。そんなある日どこからともなく青い首輪をつけた別の大きな黒猫がやって来て、赤い首輪の黒猫にこう言いました。
「おい、赤いの。お前ばかりその国に居座ってずるいぞ。俺にその国をよこせ」
そう言って赤い首輪の黒猫に襲いかかりました。その二匹の戦いはとても激しく、二匹が地面に転がるたびに山や谷ができて、二匹が流した涙でいくつもの川が生まれました。そして戦いの末、青い首輪の猫が降参し、逃げて行きました。
安心した守り神の黒猫は国のみんなにもう大丈夫だよ。と伝えようとしました。ところが国の人たちは
「青い首輪の猫だ!守り神様は負けてしまったんだ!」と大騒ぎ。慌てて国を出ていってしまった人もいました。
なんと、戦いの中で二匹の首輪は絡まり、守り神の猫は青い首輪をつけてしまったんです。
幸いなことに国の王様がすぐさま黒猫の言葉を聞き入れ、国のみんなにそのことを伝えました。国のみんなは安心し、その後も黒猫は守り神として在り続けました。しかし、王様の言葉を聞く前に国を出ていってしまった人たちは黒猫に怯え、自分の子供達にも黒猫は恐ろしいものだと言い伝えるようになったそうです。
「と、この出来事がもとになって全く正反対の話ができてしまったというわけだ…。おっと、もうこんな時間か、ごめんね。ついつい話しすぎてしまったよ。じゃあな、どうかこの話を忘れないでおくれよ。」
そういってこちらに背を向け、去っていくおじさんのズボンから黒い猫の尻尾のようなものがはみ出ているように見えた。
「やぁ、そこの君ちょっと話を聞いてくれないかい?」
こちらが何か言う前におじさんは話を始めてしまった。
「いやね、私は不思議に思ったんだ。君は黒猫の迷信を知っているかい?黒猫が目の前を横切ると不幸になるっていう…そうそう、それだよ。じゃあさ黒猫を見ると幸福になれるって話もあるんだ。それは聞いたことあるかい?お、そうか。中々博識だね。でもね、不思議だと思わないかい?どうしてこんな真逆の話が同時に存在しているのか。その理由は知ってる?ふふ、さすがの君もどうやら理由までは知らないようだね。じゃあ教えよう。その理由を」
昔々、まだ世界に一つしか国がなかったころ。その国は赤い首輪をつけた大きな黒猫が守り神として街を守っていた。それはそれは大きな猫で国のお城と同じ位の大きさだったそうだ。国は黒猫に守られて実に平和だった。そんなある日どこからともなく青い首輪をつけた別の大きな黒猫がやって来て、赤い首輪の黒猫にこう言いました。
「おい、赤いの。お前ばかりその国に居座ってずるいぞ。俺にその国をよこせ」
そう言って赤い首輪の黒猫に襲いかかりました。その二匹の戦いはとても激しく、二匹が地面に転がるたびに山や谷ができて、二匹が流した涙でいくつもの川が生まれました。そして戦いの末、青い首輪の猫が降参し、逃げて行きました。
安心した守り神の黒猫は国のみんなにもう大丈夫だよ。と伝えようとしました。ところが国の人たちは
「青い首輪の猫だ!守り神様は負けてしまったんだ!」と大騒ぎ。慌てて国を出ていってしまった人もいました。
なんと、戦いの中で二匹の首輪は絡まり、守り神の猫は青い首輪をつけてしまったんです。
幸いなことに国の王様がすぐさま黒猫の言葉を聞き入れ、国のみんなにそのことを伝えました。国のみんなは安心し、その後も黒猫は守り神として在り続けました。しかし、王様の言葉を聞く前に国を出ていってしまった人たちは黒猫に怯え、自分の子供達にも黒猫は恐ろしいものだと言い伝えるようになったそうです。
「と、この出来事がもとになって全く正反対の話ができてしまったというわけだ…。おっと、もうこんな時間か、ごめんね。ついつい話しすぎてしまったよ。じゃあな、どうかこの話を忘れないでおくれよ。」
そういってこちらに背を向け、去っていくおじさんのズボンから黒い猫の尻尾のようなものがはみ出ているように見えた。
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