四度目の勇者召喚 ~何度召喚したら気が済むんだ!~

遠竹

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第一章 四度目の勇者の実力

閑話 鳴神先生の手記 ②

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 異世界に召喚されてから半月。

 早朝から集められ何かと思うと、実戦訓練をしながら石崎くん達を追うことになったということを聞かされた。
 当然ながら、旅には騎士団が指導係りとして同行することになっている。
 確かに、そろそろ石崎くん達が先に魔王が居る場所に着いてしまう。
 しかし、この国から獣人の国までが1ヶ月、獣人の国から魔王が居る場所まで半月かかるらしいので、石崎くん達は今頃、ドワーフの国とエルフの国の境目に居るだろう。
 そして、早朝から出発した自分達は、追いつくために馬車を使い、モンスターが襲ってきたら対処したり実戦訓練をしたりしながら石崎くん達を追いかけた。
 ドワーフの国に着くと、街の人達が通りがかる自分達に口々に石崎くんのことを尊敬し誇りに思っているというようなことを言いにきた。
 偶に、石崎くん以外の勇者に会ったのは久しぶりだと言う人も居た。
 それでも最後には、石崎くんは頼りになるだとか、石崎くんのお陰で命拾いしただとか、石崎くんの功績を色々な人が語った。
 石崎くんがこの世界の人々にもたらしたものは数知れない、ということを思い知った。
 生徒達も、石崎くんの功績を聞く度に石崎くんのもたらしたものの大きさを感じている様子だった。
 ただ、どこか石崎くんなら当然かなと思う部分もある。
 それは、この世界で石崎くんが行ったことのほとんどが、日本での困った人を助けるという優しさと一致する、というところ。
 クラスの全員、石崎くんに一度はお世話になっているぐらい困った人を見つけるとすぐ助けてくれる。
 ということを思い出したのか、石崎くんは凄いなと思う反面そんな石崎くんに恩返しをしたいとも思ったようで、生徒達が早く追いつかないとという意気込みを口にし出した。
 そういうことを言ってくれると、先生としては喜ばしい限りで、頑張ろうと言う生徒達を支えながら導いていかなければと、改めて胸に刻んだ。
 そして、現在自分達が居るのは、ドワーフの国の城で割り当てられた各部屋。
 明日も朝早くに馬車に乗って出発し、モンスターを倒す実戦訓練をしながら石崎くん達を追いかけることになっている。
 改めて、今日の実戦訓練の感想は、素人目に見ても、半月経っていてもまだまだ素人に毛が生えた程度の息の合い方だと思った。
 良くなってきてはいるけれども、異世界で勇者という夢のような役割を体験できるからか、自分勝手に行動して敵を倒そうとする子がちらほら見受けられた。
 自分はというと、日本でそれほど運動をしていたわけではないので、剣捌きや体捌きといった動きがダメダメだった。
 先生という立場上、全員の動きを観察して評価したりアドバイスをしたり、時には指示をだしたりなどはできるけれども、いざ自分が動こうとすると体が付いていかないように感じた。
 生徒達の方は、剣捌きや体捌きはバッチリ習得して使いこなしていた。
 それで息の合う動きをしてくれれば満点だけれども、どうしても自分のことばかり考えてしまう様子だった。
 特に、先程書いた勇者という役割に酔っている子達が目立った。
 明日は、そこを注意して実戦訓練に挑みたいと思う。

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