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お尻を触った奴は後で絶対にぶっ飛ばす
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――◆◇◆◇――
「――さて、そろそろお父様たちが帰ってくるみたいだけど、その前に一度、二つの組織というのを直接見ておいた方がいいかなーっと」
私がこっちに戻って来てからもうそろそろ一月が経過するわけだけど、この間お父様から手紙が来た。どうやら、王都で行うべき話し合いや調整は大筋でまとまったので、あと三日ほどでこちらに戻ってくるのだそうだ。
もっとも、戻ってくるって言っても一時的なものらしい。王家が私の事を思いやって――という名目で気遣っている様子を見せての点数稼ぎのためにお父様をこちらに戻すのだそうだ。
まあ、傷心の令嬢のために頼りになる父親を帰してやって家族の時間を作らせるっていうのは、普通に真っ当な気遣いだし、おかしな事でもないか。
そういう訳でこっちに帰ってくるみたいだけど、それに合わせてどこかの回し者であるチンピラ集団を潰すために動けるようにしておこう。その為には私が先頭に立つ必要がある。
アッシュたちや家臣たちはそんな必要ないって言うだろうし、両親がいても同じことを言うだろう。けど、あるのだ。理由ならちゃんとある。あるったらあるのだ。
だって、私が行かないと私が遊べないでしょ? 元々私の遊び相手を探していて見つけたんだし、私がいけないんだったら意味ないじゃない。
……まあ、それはそれとしても、私がやったほうがいい理由もちゃんとある。
貴族の令嬢だろうと聖女だろうと、どっちの立場だったとしても先頭に立つ理由にはならないどころか、むしろ後ろに下がっていてくれと言われる立場だけど、それは私には当てはまらない。だってこの領地において最強の存在は私だと自負しているから。
最強の戦力を最初に突っ込ませるのが最も被害が少なく済む方法だっていうのは誰だってわかる事でしょ。
それに、状況次第では聖女が先陣を切る事は歴史上でもままあったんだから、私がつっこんでいくのもそんなにおかしいことじゃない。……はず。
「こっちの方は私もメインで活動してたわけじゃないからあんまり手が入ってなかったけど、それでもこんなにすさんだ感じではなかったはず、だよね?」
というわけで、先陣切って突っ込んでいくにしても、まずは現場の状況を知らなければどうにもならない。これから攻めるというのに、進むべき通路を間違えました、なんてことになったら話にならない。
一応アッシュたちが集めた情報のおかげで、この辺りの地形や敵の戦力についてはある程度把握しているけど、実際に私自身が見たことがあるわけではない。だけど込む場所の雰囲気くらいは知っておいた方が作戦も進めやすいわけで、そんな理由からこの地域の雰囲気を調べるためにちょっと近くを散歩してみることにしたのだ。
「とりあえず……手ごろなのを処理して持ち物を調べる? ……ううん。それをやると絶対に騒ぎになるし、警戒されることになる。やるんだったら一気に畳みかけないと」
どうせ片方の組織を潰したらもう片方が警戒するのは仕方ないけど、せめてどちらか片方の組織は一気に潰してしまいたい。
なので、ちょっとその辺にいるチンピラを叩きのめして持ち物を漁ったり情報を聞き出そうかとも考えたけど、やめておくことにした。
それはそれとして……
「――あなた達は誰なのかしら?」
まだ表通りであるはずなのに雰囲気が暗くなってきたな、と思っていたら誰かに尾けられていることに気が付いた。
そのまま知らないふりをして離れても良かったけど、少し話を聞くくらいならいいかな、と思って立ち止まることにした。
これで私の事を知らず声をかけてきただけの、領主の娘だと名乗って逃げていくような小者だったら特に問題はないんだけど……
「へ……なんだよ。気づいてたってのか?」
「その割には冷静じゃねえか。おおかた、自分は襲われねえとでも思ってたか?」
「まあ、普通は俺らみてえなのは領主の娘なんざ襲わねえだろうな。けど、わりいけど今はちっとばかし状況ってやつが違えんだわ。領主の娘を攫おうが、問題にはならねえんだ」
はい、ただのチンピラじゃないことは確定、と。じゃないと私が領主の娘だって分かっていながら襲ってくるわけないし。私から名乗る前に教えてくれて手間が省けるわ。
しかも、わざわざ〝今までとは状況が違う〟なんてことを教えてくれるのも高評価ね。
けど、どうしたものかなー。ここで処理するつもりなんてなかったのに、こうしてはっきりと私の事を狙ってくる奴らが出てくるとなると……うーん。悩むところねー。
「我々としても、無駄に怪我させるようなことをするつもりはない。大人しくついてきてくれないだろうか」
なんて悩んでいると、他のチンピラたちの中から小綺麗な服を着た人物が出てきた。
どうやら私を襲うんじゃなくて攫うつもりみたいだけど、その人物の姿や振る舞いに、思わず口角が上がってしまうのを必死で抑える。
「あら? ………………あらあら」
手を出すつもりはなかったんだけど……向こうから襲ってくるなら仕方ないかな。いやー、ほんと……仕方ない仕方ない♪
この男を倒して吐かせれば色々知ることができるだろうし、これは必要な事だから……あ、でも待った。ここでこいつらを潰すよりも、アジトまで運んで行ってもらった方がいい感じ? なんだか私の事を狙ってるけど殺すつもりはないみたいだし。いやまあ、殺しに来ても殺せないけど。
アジトについて行って、それからこいつらのボスがいるところで一掃すれば簡単に処理できる。
――んだけど……どうしようかなぁ、っと。こいつらを処理するのはそう難しい事じゃないけど、それをやるともう片方の組織にバレるだろうし……んー……。
よしっ! 後のことはその時の私に任せればいっか♪ どうせ、どうとでもなるんだし。
少なくとも片方は潰すことができる上に面白いお土産も手に入りそうだからそれで満足しておけばいいかな。
「や、やめて……逆らわないから……」
……うへぇ。普通の令嬢が賊に出くわした時を想像して後ずさりしながら震えた声を出して拒絶してみたけど……我ながら気持ち悪いわ、これ。いやだってこんなの私のキャラじゃないでしょ。アッシュたちに見られたら末代までの恥になりかねない。まあ、このことを持ち出して笑うようならその時はあいつらの顔面に拳をプレゼントするけど。
「へっ……澄ましてても所詮は貴族の娘だな。楽でいいぜ」
「だな。うっし、じゃあこれでいいんだろ?」
「ああ。隊長のところに連れてくぞ。丁重に運べ」
「はっ」
あらあら。これは本当にあらあらとしかいいようがないなぁ。
この振る舞いに言動……さっきから思ってたけど、どう考えても軍属の人間よねー。少しは隠したらどうなんだろう? ……ああいや、彼ら的には隠してるつもりなのかもしれない。だって鎧も紀章も付けてないし。
全員がそうってわけじゃないけど、多分この辺の地理に詳しい地元民と連携することで動きやすくしているのだと思う。
でも軍属ならどこかに所属しているということで、他国……は、流石にないだろうから、どっかの領地から手を出してきてる馬鹿がいるってことで、奇しくもケリーの考えの裏付けになった。
どこの誰だか知らないけど、それはまあこの男たちから聞けるだろうし、そうなったらあとは覚悟しておきなさい。誰の領地に手を出したのか、思い知らせてあげないと。
――って、ちょっと! もう少し優しく運んでくれない? 丁重にって言われてたでしょ!
あっ! そっちのあんたはお尻触ったでしょ! 後で覚えておきなさいよ!
「――さて、そろそろお父様たちが帰ってくるみたいだけど、その前に一度、二つの組織というのを直接見ておいた方がいいかなーっと」
私がこっちに戻って来てからもうそろそろ一月が経過するわけだけど、この間お父様から手紙が来た。どうやら、王都で行うべき話し合いや調整は大筋でまとまったので、あと三日ほどでこちらに戻ってくるのだそうだ。
もっとも、戻ってくるって言っても一時的なものらしい。王家が私の事を思いやって――という名目で気遣っている様子を見せての点数稼ぎのためにお父様をこちらに戻すのだそうだ。
まあ、傷心の令嬢のために頼りになる父親を帰してやって家族の時間を作らせるっていうのは、普通に真っ当な気遣いだし、おかしな事でもないか。
そういう訳でこっちに帰ってくるみたいだけど、それに合わせてどこかの回し者であるチンピラ集団を潰すために動けるようにしておこう。その為には私が先頭に立つ必要がある。
アッシュたちや家臣たちはそんな必要ないって言うだろうし、両親がいても同じことを言うだろう。けど、あるのだ。理由ならちゃんとある。あるったらあるのだ。
だって、私が行かないと私が遊べないでしょ? 元々私の遊び相手を探していて見つけたんだし、私がいけないんだったら意味ないじゃない。
……まあ、それはそれとしても、私がやったほうがいい理由もちゃんとある。
貴族の令嬢だろうと聖女だろうと、どっちの立場だったとしても先頭に立つ理由にはならないどころか、むしろ後ろに下がっていてくれと言われる立場だけど、それは私には当てはまらない。だってこの領地において最強の存在は私だと自負しているから。
最強の戦力を最初に突っ込ませるのが最も被害が少なく済む方法だっていうのは誰だってわかる事でしょ。
それに、状況次第では聖女が先陣を切る事は歴史上でもままあったんだから、私がつっこんでいくのもそんなにおかしいことじゃない。……はず。
「こっちの方は私もメインで活動してたわけじゃないからあんまり手が入ってなかったけど、それでもこんなにすさんだ感じではなかったはず、だよね?」
というわけで、先陣切って突っ込んでいくにしても、まずは現場の状況を知らなければどうにもならない。これから攻めるというのに、進むべき通路を間違えました、なんてことになったら話にならない。
一応アッシュたちが集めた情報のおかげで、この辺りの地形や敵の戦力についてはある程度把握しているけど、実際に私自身が見たことがあるわけではない。だけど込む場所の雰囲気くらいは知っておいた方が作戦も進めやすいわけで、そんな理由からこの地域の雰囲気を調べるためにちょっと近くを散歩してみることにしたのだ。
「とりあえず……手ごろなのを処理して持ち物を調べる? ……ううん。それをやると絶対に騒ぎになるし、警戒されることになる。やるんだったら一気に畳みかけないと」
どうせ片方の組織を潰したらもう片方が警戒するのは仕方ないけど、せめてどちらか片方の組織は一気に潰してしまいたい。
なので、ちょっとその辺にいるチンピラを叩きのめして持ち物を漁ったり情報を聞き出そうかとも考えたけど、やめておくことにした。
それはそれとして……
「――あなた達は誰なのかしら?」
まだ表通りであるはずなのに雰囲気が暗くなってきたな、と思っていたら誰かに尾けられていることに気が付いた。
そのまま知らないふりをして離れても良かったけど、少し話を聞くくらいならいいかな、と思って立ち止まることにした。
これで私の事を知らず声をかけてきただけの、領主の娘だと名乗って逃げていくような小者だったら特に問題はないんだけど……
「へ……なんだよ。気づいてたってのか?」
「その割には冷静じゃねえか。おおかた、自分は襲われねえとでも思ってたか?」
「まあ、普通は俺らみてえなのは領主の娘なんざ襲わねえだろうな。けど、わりいけど今はちっとばかし状況ってやつが違えんだわ。領主の娘を攫おうが、問題にはならねえんだ」
はい、ただのチンピラじゃないことは確定、と。じゃないと私が領主の娘だって分かっていながら襲ってくるわけないし。私から名乗る前に教えてくれて手間が省けるわ。
しかも、わざわざ〝今までとは状況が違う〟なんてことを教えてくれるのも高評価ね。
けど、どうしたものかなー。ここで処理するつもりなんてなかったのに、こうしてはっきりと私の事を狙ってくる奴らが出てくるとなると……うーん。悩むところねー。
「我々としても、無駄に怪我させるようなことをするつもりはない。大人しくついてきてくれないだろうか」
なんて悩んでいると、他のチンピラたちの中から小綺麗な服を着た人物が出てきた。
どうやら私を襲うんじゃなくて攫うつもりみたいだけど、その人物の姿や振る舞いに、思わず口角が上がってしまうのを必死で抑える。
「あら? ………………あらあら」
手を出すつもりはなかったんだけど……向こうから襲ってくるなら仕方ないかな。いやー、ほんと……仕方ない仕方ない♪
この男を倒して吐かせれば色々知ることができるだろうし、これは必要な事だから……あ、でも待った。ここでこいつらを潰すよりも、アジトまで運んで行ってもらった方がいい感じ? なんだか私の事を狙ってるけど殺すつもりはないみたいだし。いやまあ、殺しに来ても殺せないけど。
アジトについて行って、それからこいつらのボスがいるところで一掃すれば簡単に処理できる。
――んだけど……どうしようかなぁ、っと。こいつらを処理するのはそう難しい事じゃないけど、それをやるともう片方の組織にバレるだろうし……んー……。
よしっ! 後のことはその時の私に任せればいっか♪ どうせ、どうとでもなるんだし。
少なくとも片方は潰すことができる上に面白いお土産も手に入りそうだからそれで満足しておけばいいかな。
「や、やめて……逆らわないから……」
……うへぇ。普通の令嬢が賊に出くわした時を想像して後ずさりしながら震えた声を出して拒絶してみたけど……我ながら気持ち悪いわ、これ。いやだってこんなの私のキャラじゃないでしょ。アッシュたちに見られたら末代までの恥になりかねない。まあ、このことを持ち出して笑うようならその時はあいつらの顔面に拳をプレゼントするけど。
「へっ……澄ましてても所詮は貴族の娘だな。楽でいいぜ」
「だな。うっし、じゃあこれでいいんだろ?」
「ああ。隊長のところに連れてくぞ。丁重に運べ」
「はっ」
あらあら。これは本当にあらあらとしかいいようがないなぁ。
この振る舞いに言動……さっきから思ってたけど、どう考えても軍属の人間よねー。少しは隠したらどうなんだろう? ……ああいや、彼ら的には隠してるつもりなのかもしれない。だって鎧も紀章も付けてないし。
全員がそうってわけじゃないけど、多分この辺の地理に詳しい地元民と連携することで動きやすくしているのだと思う。
でも軍属ならどこかに所属しているということで、他国……は、流石にないだろうから、どっかの領地から手を出してきてる馬鹿がいるってことで、奇しくもケリーの考えの裏付けになった。
どこの誰だか知らないけど、それはまあこの男たちから聞けるだろうし、そうなったらあとは覚悟しておきなさい。誰の領地に手を出したのか、思い知らせてあげないと。
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