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其の二の四
①
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ナナ太郎が暮らしているのは深川の長屋。
ここは、人間の庶民が暮す安住の場である。
ナナ太郎の隣の部屋には梅吉という大工が住んでいた。
大工の梅吉はなにかとナナ太郎の事を気にしていて、一人暮らしをしているが身内はいないのだろうか、若いのにちゃんと食べているんだろうかとかおせっかいともいえる心配をしていた。
その梅吉は、お化け妖怪のたぐいを真っ向から信じていない。
人間、死んでしまえばそれまで。神も仏もいやしないと思っている。
幼い頃に両親に先だたれ、その後、二十を越える頃まで苦労に苦労を重ねた梅吉である。神や仏のあるものならこんな苦労はしやしないと、ちょっとひねくれた心になっていたのだった。
三十も手前になろうかと言うのに未だ嫁の来てが無いのは、そんな頑固でひねた気質からという事に気づいていなかった。
そんな梅吉が、やはりどこからともなく現れ、気がついた時には一人この長屋に住み着いている天涯孤独のナナ太郎に親近感を覚えたのも分かる話だ。
梅吉は自分の生い立ちとナナ太郎を知らず知らず重ねていた。
梅吉のおかげで、ナナ太郎はいともすんなりと長屋生活に溶け込めたのだった。
「よぉ、ナナ太郎。今から仕事かい」
「はい、いってまいります」
大工の仕事から帰って来た梅吉は、今から仕事に出かけるナナ太郎に長屋の入り口で出くわした。
「まったくなぁ、占いなんざいい商売って言えるのかい。おいらみたいに堅実に手に職を持った方がいいに決まってる。なあ、いっそおいらのとこに弟子に来やしないか?」
ナナ太郎がふっと笑ってやり過ごそうとするのをみた梅吉。まずいこと言ってしまったかと思いすぐさま言葉を続ける。
「おめえみたいなあんまり愛想のない人間は腕一本で暮らしを立てた方がいいような気がするんだが、まあな、お客が絶え間なく来てるってんだから余計な事は言わねえほうがいいか。いやね、毎晩毎晩、今日みたいなこんな寒い日も商売に出て行くってぇのもまた忍びないんで余計な事を言っちまった。気をつけてお行きなさいよ。風邪など引かないように」
「ありがとうございます、梅吉さん」
「おうよ。」
ナナ太郎の律儀な返事に対し、頼られているような気分で照れくさそうな梅吉だった。
梅吉が何気に騒がしい長屋に気づいた。
「あれっ? 今日みたいな日に引越か。しかもこんな時間にか。ナナ太郎んとこの隣みたいだな。ってことはおれんとこの隣の隣って事だよな」
梅吉が見ている先に、大きな荷物を背負ってガタガタと戸を開けている男の姿があった。
「まったく、人間様の住む家はちっこくて、しかも立て付けが悪いと言うか」
四苦八苦しながら何かを言っているのはわかるのだが、梅吉からは何を言っているのかは細かいことは聞こえない。しかし文句を言っているのだという事は分かった。
「おいっ、そんな文句を言うんなら別に住んでもらわなくたっていいんだぜ! 」
ブツブツと文句を言うその男に向って梅吉が大きな声で呼びかけるように言った。
誰もいないと思って一人奮闘していたその男は、梅吉のいきなりの大声に腰を抜かすほど慌てていた。
「あっ、あっ、これは申し遅れまして、えっ、ええと今度こちらに引越ししてきたシジミ売りの平次郎と申します。落ち着いたら挨拶に伺おうかと思ったものでしたが。また、改めて伺いますので」
梅吉が男の方へ歩み寄って行ったので、ナナ太郎も暗闇坂に向かおうと歩き出していた。が、その男が聞き覚えのある声と聞き覚えのある名前を名乗ったので、ゆっくりと振り向いてその男の顔を見た。
男は馬場先御門の河童に良く似ていた。
いや、似てると言うより、人の姿はしているがそれは確かに馬場先濠の平次郎だった。
「あなたは…」
普段、何にもあまり興味を示さないナナ太郎だ。
そんなナナ太郎の発した声に梅吉は驚いた。
「なんだいなんだい知り合いかい? 」
不思議そうにしている梅吉に、一瞬、シジミ売りはまずいと言う顔をした。次に、息を吸い込み気を取り直したかのように着物の前を整え、まじめな面持ちになった。
「お初にお目にかかります。そちらの若い旦那さんにも後ほど挨拶に伺いますんで。今ちょいと忙しいんでこれにて」
平次郎は梅吉にお辞儀をするとナナ太郎に目配せをし、そそくさと家の中に入っていった。
「おい、こらっ、おい! 引っ越しなら少しは手伝うってもんだけど。いいってか? お節介はいらねぇってえことかい? まあったく仕方ねぇな、なあナナ太郎」
ナナ太郎の同意が欲しいとばかりに梅吉はナナ太郎のいたはずである方向に振り向いた。
「なんだい、ナナ太郎はもう行っちまったのか…」
そこは木々が生い茂り、月明かりもさえぎるくらい暗い物の怪でなければ訪ねて来ないような場所だ。
家を出る間際にあったことなど忘れ今日もナナ太郎はいつものようにお客を待って座っていた。
ここは暗闇坂。
ナナ太郎が辻占をしている場所。
しかし今宵の一番目のお客は、先ほどナナ太郎の家の隣に引っ越してきた、人間に化けた馬場先御門の河童の平次郎だった。
平次郎が辻占のお客として訪ねてきたことをさほど驚きもせず顔色も変えないナナ太郎だ。
「今日はどうしたんですか? これからはここに来なくても会えるんじゃあないんですか? それともお引越しの挨拶に来ましたか?」
ナナ太郎が平次朗に対して先に声をかけると、平次郎は「どうです。あっしのこの人間の姿は。うまいもんでしょ」と照れ臭そうに言う。
ナナ太郎はそんな事には関心を示さずにじっと平次郎の顔を見た。
すると平次郎は更に照れくさそうにでだんだん顔を赤らめていく。
「いやあ…ずっとナナ太郎さんのことが気にかかってましてね。これからはお傍についてお守りしようかと思いまして」
「守る? 私をですか?」
「あ、いや、夢を見ましてね」
「夢? どんなですか?」
「話していいものか。それが夢枕に立ったのが……」
「夢枕? 河童でも夢枕なんてものがあるのですか?」
「そりゃあ、ありますよ。私だって寝るときはあるんですからね」
照れ臭そうにしていた平次郎が今度は大人気なく口を少し尖らせ答えた様子を見て、ナナ太郎は珍しく楽しげにふっと笑った。
笑うとまだあどけなさがどこかに残るナナ太郎だ。
いつも何を考えているのかわからないナナ太郎を見ていると、ナナ太郎に言っていいこと悪いことの区別がつきづらい。平次郎は今までの無表情なナナ太郎と違うそのあどけない顔を見てホッとした。
言いだそうか少々迷っていた夢の話だったが、ほころんだナナ太郎の顔を見て思い切って話すことにした。
「いや実は、ナナ太郎さんのお父様が夢に現れたんですよ」
ナナ太郎の心の中はよくわからない。
しかしきっとまだ肉親が恋しい年齢に違いない。
父親と言う言葉を出すのは良いのかどうかわからないが、けっしてナナ太郎を忘れている訳ではないと伝えたいと思っての事だった。
「私の? それはどんな、どんな人でしたか」
思わず身を乗り出すナナ太郎。
感情と言うものを何処かに置き去ったようなナナ太郎であったが、平次郎の話には心が揺さぶられているようだった。
見た目は凛としたしっかりものの若者であっても、やはりまだまだ未熟な部分を残していると平次郎は感じた。
平次郎はやはり父親の話をするのは良くなかったかと少し後悔した。
「それは神々しいと言うか、神とも思えるようなお方でしたよ」
「で、父は何と」
「ナナ太郎さんが一人暮らしていけるまで見守って欲しい、そんな様な内容でした」
「そんな様なと言うのは? もっと詳しく教えておくれ」
ナナ太郎が平次郎に話をじっくりと聞こうとした矢先である。
ナナ太郎の袖が何者かに引っ張られた。
驚いてそちらの方を見るがそこには誰もいなかった。
気を取り直したナナ太郎が平次郎に「お願いだ。もっと詳しく教えておくれ……」と言ったところで、またも袖をクイッと引っ張られた。
ナナ太郎は再び引っ張られた袖を見る。
すると白い小さな子供の手だけがぼうっと浮かび袖を握っていた。
「出ておいで、叱らないから」
暗がりの中から現れたのは七歳くらいの男の子だった。
この冬の寒い最中に、薄物の着物一枚でそこに立っていた。
ここは、人間の庶民が暮す安住の場である。
ナナ太郎の隣の部屋には梅吉という大工が住んでいた。
大工の梅吉はなにかとナナ太郎の事を気にしていて、一人暮らしをしているが身内はいないのだろうか、若いのにちゃんと食べているんだろうかとかおせっかいともいえる心配をしていた。
その梅吉は、お化け妖怪のたぐいを真っ向から信じていない。
人間、死んでしまえばそれまで。神も仏もいやしないと思っている。
幼い頃に両親に先だたれ、その後、二十を越える頃まで苦労に苦労を重ねた梅吉である。神や仏のあるものならこんな苦労はしやしないと、ちょっとひねくれた心になっていたのだった。
三十も手前になろうかと言うのに未だ嫁の来てが無いのは、そんな頑固でひねた気質からという事に気づいていなかった。
そんな梅吉が、やはりどこからともなく現れ、気がついた時には一人この長屋に住み着いている天涯孤独のナナ太郎に親近感を覚えたのも分かる話だ。
梅吉は自分の生い立ちとナナ太郎を知らず知らず重ねていた。
梅吉のおかげで、ナナ太郎はいともすんなりと長屋生活に溶け込めたのだった。
「よぉ、ナナ太郎。今から仕事かい」
「はい、いってまいります」
大工の仕事から帰って来た梅吉は、今から仕事に出かけるナナ太郎に長屋の入り口で出くわした。
「まったくなぁ、占いなんざいい商売って言えるのかい。おいらみたいに堅実に手に職を持った方がいいに決まってる。なあ、いっそおいらのとこに弟子に来やしないか?」
ナナ太郎がふっと笑ってやり過ごそうとするのをみた梅吉。まずいこと言ってしまったかと思いすぐさま言葉を続ける。
「おめえみたいなあんまり愛想のない人間は腕一本で暮らしを立てた方がいいような気がするんだが、まあな、お客が絶え間なく来てるってんだから余計な事は言わねえほうがいいか。いやね、毎晩毎晩、今日みたいなこんな寒い日も商売に出て行くってぇのもまた忍びないんで余計な事を言っちまった。気をつけてお行きなさいよ。風邪など引かないように」
「ありがとうございます、梅吉さん」
「おうよ。」
ナナ太郎の律儀な返事に対し、頼られているような気分で照れくさそうな梅吉だった。
梅吉が何気に騒がしい長屋に気づいた。
「あれっ? 今日みたいな日に引越か。しかもこんな時間にか。ナナ太郎んとこの隣みたいだな。ってことはおれんとこの隣の隣って事だよな」
梅吉が見ている先に、大きな荷物を背負ってガタガタと戸を開けている男の姿があった。
「まったく、人間様の住む家はちっこくて、しかも立て付けが悪いと言うか」
四苦八苦しながら何かを言っているのはわかるのだが、梅吉からは何を言っているのかは細かいことは聞こえない。しかし文句を言っているのだという事は分かった。
「おいっ、そんな文句を言うんなら別に住んでもらわなくたっていいんだぜ! 」
ブツブツと文句を言うその男に向って梅吉が大きな声で呼びかけるように言った。
誰もいないと思って一人奮闘していたその男は、梅吉のいきなりの大声に腰を抜かすほど慌てていた。
「あっ、あっ、これは申し遅れまして、えっ、ええと今度こちらに引越ししてきたシジミ売りの平次郎と申します。落ち着いたら挨拶に伺おうかと思ったものでしたが。また、改めて伺いますので」
梅吉が男の方へ歩み寄って行ったので、ナナ太郎も暗闇坂に向かおうと歩き出していた。が、その男が聞き覚えのある声と聞き覚えのある名前を名乗ったので、ゆっくりと振り向いてその男の顔を見た。
男は馬場先御門の河童に良く似ていた。
いや、似てると言うより、人の姿はしているがそれは確かに馬場先濠の平次郎だった。
「あなたは…」
普段、何にもあまり興味を示さないナナ太郎だ。
そんなナナ太郎の発した声に梅吉は驚いた。
「なんだいなんだい知り合いかい? 」
不思議そうにしている梅吉に、一瞬、シジミ売りはまずいと言う顔をした。次に、息を吸い込み気を取り直したかのように着物の前を整え、まじめな面持ちになった。
「お初にお目にかかります。そちらの若い旦那さんにも後ほど挨拶に伺いますんで。今ちょいと忙しいんでこれにて」
平次郎は梅吉にお辞儀をするとナナ太郎に目配せをし、そそくさと家の中に入っていった。
「おい、こらっ、おい! 引っ越しなら少しは手伝うってもんだけど。いいってか? お節介はいらねぇってえことかい? まあったく仕方ねぇな、なあナナ太郎」
ナナ太郎の同意が欲しいとばかりに梅吉はナナ太郎のいたはずである方向に振り向いた。
「なんだい、ナナ太郎はもう行っちまったのか…」
そこは木々が生い茂り、月明かりもさえぎるくらい暗い物の怪でなければ訪ねて来ないような場所だ。
家を出る間際にあったことなど忘れ今日もナナ太郎はいつものようにお客を待って座っていた。
ここは暗闇坂。
ナナ太郎が辻占をしている場所。
しかし今宵の一番目のお客は、先ほどナナ太郎の家の隣に引っ越してきた、人間に化けた馬場先御門の河童の平次郎だった。
平次郎が辻占のお客として訪ねてきたことをさほど驚きもせず顔色も変えないナナ太郎だ。
「今日はどうしたんですか? これからはここに来なくても会えるんじゃあないんですか? それともお引越しの挨拶に来ましたか?」
ナナ太郎が平次朗に対して先に声をかけると、平次郎は「どうです。あっしのこの人間の姿は。うまいもんでしょ」と照れ臭そうに言う。
ナナ太郎はそんな事には関心を示さずにじっと平次郎の顔を見た。
すると平次郎は更に照れくさそうにでだんだん顔を赤らめていく。
「いやあ…ずっとナナ太郎さんのことが気にかかってましてね。これからはお傍についてお守りしようかと思いまして」
「守る? 私をですか?」
「あ、いや、夢を見ましてね」
「夢? どんなですか?」
「話していいものか。それが夢枕に立ったのが……」
「夢枕? 河童でも夢枕なんてものがあるのですか?」
「そりゃあ、ありますよ。私だって寝るときはあるんですからね」
照れ臭そうにしていた平次郎が今度は大人気なく口を少し尖らせ答えた様子を見て、ナナ太郎は珍しく楽しげにふっと笑った。
笑うとまだあどけなさがどこかに残るナナ太郎だ。
いつも何を考えているのかわからないナナ太郎を見ていると、ナナ太郎に言っていいこと悪いことの区別がつきづらい。平次郎は今までの無表情なナナ太郎と違うそのあどけない顔を見てホッとした。
言いだそうか少々迷っていた夢の話だったが、ほころんだナナ太郎の顔を見て思い切って話すことにした。
「いや実は、ナナ太郎さんのお父様が夢に現れたんですよ」
ナナ太郎の心の中はよくわからない。
しかしきっとまだ肉親が恋しい年齢に違いない。
父親と言う言葉を出すのは良いのかどうかわからないが、けっしてナナ太郎を忘れている訳ではないと伝えたいと思っての事だった。
「私の? それはどんな、どんな人でしたか」
思わず身を乗り出すナナ太郎。
感情と言うものを何処かに置き去ったようなナナ太郎であったが、平次郎の話には心が揺さぶられているようだった。
見た目は凛としたしっかりものの若者であっても、やはりまだまだ未熟な部分を残していると平次郎は感じた。
平次郎はやはり父親の話をするのは良くなかったかと少し後悔した。
「それは神々しいと言うか、神とも思えるようなお方でしたよ」
「で、父は何と」
「ナナ太郎さんが一人暮らしていけるまで見守って欲しい、そんな様な内容でした」
「そんな様なと言うのは? もっと詳しく教えておくれ」
ナナ太郎が平次郎に話をじっくりと聞こうとした矢先である。
ナナ太郎の袖が何者かに引っ張られた。
驚いてそちらの方を見るがそこには誰もいなかった。
気を取り直したナナ太郎が平次郎に「お願いだ。もっと詳しく教えておくれ……」と言ったところで、またも袖をクイッと引っ張られた。
ナナ太郎は再び引っ張られた袖を見る。
すると白い小さな子供の手だけがぼうっと浮かび袖を握っていた。
「出ておいで、叱らないから」
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