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第二十八話 ブタっぽい俺の箱庭① ブタと甘い水
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俺が甘い匂いを辿って洞窟の奥の方へと進んでいくと、洞窟の奥から灯りが漏れ始める。
俺は匂いを嗅ぐのをやめて、灯りの漏れる方へと歩を進めていった。
灯りは洞窟の出口から入ってきていたらしく、俺が洞窟の出口から外に出るとそこに広がっていたのは、見上げるような青空と、色とりどりの花が咲き乱れ、見たこともない蝶たちが舞い。透き通るようなきれいな青い水をたたえた湖がある。まるで箱庭のような空間だった。
洞窟から一歩足を前に踏み出した俺のブタ鼻の前を、一陣の風と共に甘いおやつ肉によく似た匂いが通り過ぎる。
俺は自分のブタ鼻の前を過ぎ去っていった甘い匂いを感じ取り、ここに蝙蝠たちの甘いおやつ肉の元となるおやつエサがあることを確信する。
「この箱庭の中に蝙蝠たちの肉を甘くするおやつエサがあるんだとしたら、やっぱ甘い匂いを放つ先は花だよな? 花には蜂蜜の元とかにもなる花の蜜があるわけだし」
そう思った俺は、箱庭に点在する花のどの花からおやつ肉と同じ甘い匂いが漂ってくるのかを確認するために、箱庭に点在する花々に近付いていった。
俺は箱庭に点在する花々に近づいていくと、どれが蝙蝠たちの主食エサのおやつエサなのかを確認するために、花の中にある花の蜜を指ですくいとって舐めながら、スーパーの試食を味わうように順々に花の蜜を味見していった。
「甘い……けど、さっき漂ってきた匂いやおやつ肉の甘さとは違うな。う~ん。まだ全部試したわけじゃないけど、どうやらさっき漂ってきたおやつ肉に似た甘い匂いは、花の蜜の匂いじゃないみたいだな」
俺はある程度の花の蜜を試食してからそう結論付ける。
そして花じゃないとしたら、どこからこの匂いが漂って来るのだろうと思い箱庭周辺を見回してみる。
その時俺の視線の先に入ってきたのは、箱庭にある湖の水だった。
そう、俺の元いた世界なら万が一にも考えられないことだが、今俺がいるここが異世界ということからすると、もしかしたらこの湖の水自体が、おやつ肉のように甘い甘味。つまり甘水(かんすい)なのではないのかと考えたのだ。
湖の水自体が甘水だと思った俺は、いてもたっても居られなくなり、湖に走り寄って、そのまま湖の中に飛び込もうとしたのだが、俺は飛び込む寸前で自分が泳げないことを思い出して急ブレーキをかけた。
「そういえば俺、泳げないんだった。まぁいいか。とりあえず飲んでみよう」
湖に近づいた俺は、両膝を草地につけて、湖の水を右手ですくって飲んでみる。
「あまいっうまい! なんだこの水は!?」
湖の水が口に合った俺は、水面に直接口をつけると、ズゾゾゾゾーーーーとまるでバキュームカーのような勢いで湖の水を吸い込み、飲み始める。
俺がバキュームカー並みに湖の水を吸いこんだために、小さな湖の水は、気持ち水位が減り始めたようだった。
そうして、俺が湖の水を飲み干さん勢いで飲み込んでいると、不意に俺のブタ鼻に、風に乗って、先ほどと同じような甘い匂いが漂ってきた。
そのため俺は、湖の水面から口を離すと、甘いおやつ肉によく似た匂いを辿るために顔を上げた。
「この水も甘いし、うまい……が、おやつ肉の甘さじゃないな。どちらかって~と、今漂って来た匂いの方がおやつ肉の甘さに近い感じがする」
そう思った俺は、湖からいったん離れて、今漂ってきた匂いを辿ってみることにした。
「うん。やっぱり、この匂いだ。おやつエサの匂いはこの匂いに間違いない」
俺が確信をもって風に乗って漂って来る匂いを辿っていくと、幹の太さが十メートル。高さが、三十メートルほどある一本の大木のふもとにたどり着いていた。
「この木から、おやつ肉によく似た甘い匂いがする」
俺はおやつ肉とそっくりな匂いを発していると思われる大木の周りを歩いて、何度も何度もブタ鼻をブヒブヒとひくつかせながら、木の匂いを嗅いで確信する。
「やっぱりおやつ肉の匂いとそっくりだ。ってことは、この木が蝙蝠たちのおやつエサってことなのか?」
俺が蝙蝠たちのいつも食べているおやつエサと思われるたくさんの葉っぱが生い茂った箱庭のシンボルのような大きさの大木を見上げながら声を上げると共に、俺はそこであることに気付いた。
「はっもしかしてっこの匂いの元って樹液か!」
ようやく風に運ばれてくる匂いの正体にたどり着いた俺は、さっそくおやつ肉の元となっている蝙蝠たちのおやつエサと思われる樹液を飲もうと、樹液の出口を探し始めた。
俺は匂いを嗅ぐのをやめて、灯りの漏れる方へと歩を進めていった。
灯りは洞窟の出口から入ってきていたらしく、俺が洞窟の出口から外に出るとそこに広がっていたのは、見上げるような青空と、色とりどりの花が咲き乱れ、見たこともない蝶たちが舞い。透き通るようなきれいな青い水をたたえた湖がある。まるで箱庭のような空間だった。
洞窟から一歩足を前に踏み出した俺のブタ鼻の前を、一陣の風と共に甘いおやつ肉によく似た匂いが通り過ぎる。
俺は自分のブタ鼻の前を過ぎ去っていった甘い匂いを感じ取り、ここに蝙蝠たちの甘いおやつ肉の元となるおやつエサがあることを確信する。
「この箱庭の中に蝙蝠たちの肉を甘くするおやつエサがあるんだとしたら、やっぱ甘い匂いを放つ先は花だよな? 花には蜂蜜の元とかにもなる花の蜜があるわけだし」
そう思った俺は、箱庭に点在する花のどの花からおやつ肉と同じ甘い匂いが漂ってくるのかを確認するために、箱庭に点在する花々に近付いていった。
俺は箱庭に点在する花々に近づいていくと、どれが蝙蝠たちの主食エサのおやつエサなのかを確認するために、花の中にある花の蜜を指ですくいとって舐めながら、スーパーの試食を味わうように順々に花の蜜を味見していった。
「甘い……けど、さっき漂ってきた匂いやおやつ肉の甘さとは違うな。う~ん。まだ全部試したわけじゃないけど、どうやらさっき漂ってきたおやつ肉に似た甘い匂いは、花の蜜の匂いじゃないみたいだな」
俺はある程度の花の蜜を試食してからそう結論付ける。
そして花じゃないとしたら、どこからこの匂いが漂って来るのだろうと思い箱庭周辺を見回してみる。
その時俺の視線の先に入ってきたのは、箱庭にある湖の水だった。
そう、俺の元いた世界なら万が一にも考えられないことだが、今俺がいるここが異世界ということからすると、もしかしたらこの湖の水自体が、おやつ肉のように甘い甘味。つまり甘水(かんすい)なのではないのかと考えたのだ。
湖の水自体が甘水だと思った俺は、いてもたっても居られなくなり、湖に走り寄って、そのまま湖の中に飛び込もうとしたのだが、俺は飛び込む寸前で自分が泳げないことを思い出して急ブレーキをかけた。
「そういえば俺、泳げないんだった。まぁいいか。とりあえず飲んでみよう」
湖に近づいた俺は、両膝を草地につけて、湖の水を右手ですくって飲んでみる。
「あまいっうまい! なんだこの水は!?」
湖の水が口に合った俺は、水面に直接口をつけると、ズゾゾゾゾーーーーとまるでバキュームカーのような勢いで湖の水を吸い込み、飲み始める。
俺がバキュームカー並みに湖の水を吸いこんだために、小さな湖の水は、気持ち水位が減り始めたようだった。
そうして、俺が湖の水を飲み干さん勢いで飲み込んでいると、不意に俺のブタ鼻に、風に乗って、先ほどと同じような甘い匂いが漂ってきた。
そのため俺は、湖の水面から口を離すと、甘いおやつ肉によく似た匂いを辿るために顔を上げた。
「この水も甘いし、うまい……が、おやつ肉の甘さじゃないな。どちらかって~と、今漂って来た匂いの方がおやつ肉の甘さに近い感じがする」
そう思った俺は、湖からいったん離れて、今漂ってきた匂いを辿ってみることにした。
「うん。やっぱり、この匂いだ。おやつエサの匂いはこの匂いに間違いない」
俺が確信をもって風に乗って漂って来る匂いを辿っていくと、幹の太さが十メートル。高さが、三十メートルほどある一本の大木のふもとにたどり着いていた。
「この木から、おやつ肉によく似た甘い匂いがする」
俺はおやつ肉とそっくりな匂いを発していると思われる大木の周りを歩いて、何度も何度もブタ鼻をブヒブヒとひくつかせながら、木の匂いを嗅いで確信する。
「やっぱりおやつ肉の匂いとそっくりだ。ってことは、この木が蝙蝠たちのおやつエサってことなのか?」
俺が蝙蝠たちのいつも食べているおやつエサと思われるたくさんの葉っぱが生い茂った箱庭のシンボルのような大きさの大木を見上げながら声を上げると共に、俺はそこであることに気付いた。
「はっもしかしてっこの匂いの元って樹液か!」
ようやく風に運ばれてくる匂いの正体にたどり着いた俺は、さっそくおやつ肉の元となっている蝙蝠たちのおやつエサと思われる樹液を飲もうと、樹液の出口を探し始めた。
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