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第56話 ド・オデッセリアの攻防⑭ セント・インゴッド学院を救え⑥ ドゥルグとスカルン②
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「ふぁ~あ~少しばかり眠いな。ん? というか、いったいここはどこだね?」
ドゥルグがそう思いながら眠い目をコスリコスリ起きながら、いつものように左右に身体を小刻みに動かすと、なぜかルミナとカナタのいる足元がいきなり激しい揺れに襲われた。
「って、なに!?」
いきなり足元を襲う揺れにもルミナは何とか体勢を立て直してバランスをとるが、カナタはそうはいかなかった。元々足場が悪いのも手伝って、足元にいきなり起こった揺れに対応できずに足を滑らしてしまう。
「くっやべっ落ちる!」
カナタが叫び声を上げて、反射的に手を伸ばすと、その手を誰かが掴んでくる。ルミナだ。
「カナタ!」
「ふぅサンキュッ助かったぜルミナ」
「ええ、それはいいから早く上がって」
「ああ」
カナタはルミナの手を借りながら何とかもといたスカルンの背に這い上がる。そんなときどこからともなく、ドゥルグのものと思しき間抜けな声が聞こえてきた。
「ん? その声はルミナ女史にミスターカナタか。どこにいるんだい?」
そしてなぜかルミナたちの乗っているスカルドラゴンが、ドゥルグの声に反応して辺りを見回すかのように首を巡らせる。
「お前、無事だったのかよ」
「ああ、まぁなんとかね。で、君たちは今一体どこにいるんだね?」
「お前の呼び出したスカルドラゴンの上だけど?」
「そうか、なら僕もすぐにそこにいくから待っていたまえ」
言うなりドゥルグが辺りを見回すと、ルミナたちの乗っているスカルンもドゥルグと同じように首を小刻みに動かして辺りを見回していた。
「ん? というか君たちはおろかスカルンすら、僕の近くにいないじゃないかね」
「そんなわけないって、お前が俺たちの乗ってるスカルドラゴンに食われてからたいして時間もたってないし、そもそも俺たちこのドラゴンの上から移動すらしてないし」
「ん~ミスターカナタ。もしかして君は僕を担ごうとしているんじゃないだろうね?」
「カナタがそんなことするはずないでしょ」
「その声はルミナ女史。君も僕のすぐ傍にいたのか。しかし声は聞こえども姿は見えずとは、昔の人はよく言ったものだね」
「声は聞こえる?」
「うむ。君たちの声はまるで僕の身体から発せられているかのように、よ~く聞こえているとも」
人より幾分鋭い感性を持っているルミナは、このころから何かがおかしいと思い始める。そして、顎に手を当てて考え始めた。
ドゥルグがそう思いながら眠い目をコスリコスリ起きながら、いつものように左右に身体を小刻みに動かすと、なぜかルミナとカナタのいる足元がいきなり激しい揺れに襲われた。
「って、なに!?」
いきなり足元を襲う揺れにもルミナは何とか体勢を立て直してバランスをとるが、カナタはそうはいかなかった。元々足場が悪いのも手伝って、足元にいきなり起こった揺れに対応できずに足を滑らしてしまう。
「くっやべっ落ちる!」
カナタが叫び声を上げて、反射的に手を伸ばすと、その手を誰かが掴んでくる。ルミナだ。
「カナタ!」
「ふぅサンキュッ助かったぜルミナ」
「ええ、それはいいから早く上がって」
「ああ」
カナタはルミナの手を借りながら何とかもといたスカルンの背に這い上がる。そんなときどこからともなく、ドゥルグのものと思しき間抜けな声が聞こえてきた。
「ん? その声はルミナ女史にミスターカナタか。どこにいるんだい?」
そしてなぜかルミナたちの乗っているスカルドラゴンが、ドゥルグの声に反応して辺りを見回すかのように首を巡らせる。
「お前、無事だったのかよ」
「ああ、まぁなんとかね。で、君たちは今一体どこにいるんだね?」
「お前の呼び出したスカルドラゴンの上だけど?」
「そうか、なら僕もすぐにそこにいくから待っていたまえ」
言うなりドゥルグが辺りを見回すと、ルミナたちの乗っているスカルンもドゥルグと同じように首を小刻みに動かして辺りを見回していた。
「ん? というか君たちはおろかスカルンすら、僕の近くにいないじゃないかね」
「そんなわけないって、お前が俺たちの乗ってるスカルドラゴンに食われてからたいして時間もたってないし、そもそも俺たちこのドラゴンの上から移動すらしてないし」
「ん~ミスターカナタ。もしかして君は僕を担ごうとしているんじゃないだろうね?」
「カナタがそんなことするはずないでしょ」
「その声はルミナ女史。君も僕のすぐ傍にいたのか。しかし声は聞こえども姿は見えずとは、昔の人はよく言ったものだね」
「声は聞こえる?」
「うむ。君たちの声はまるで僕の身体から発せられているかのように、よ~く聞こえているとも」
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