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きゅうしゅう
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「ここにいるぞ」
魔狼に言われて見たのは、ソファーの下の影だった。
「オマエみたいに話しかけても反応しないんだ。言葉も分かってないようだ。でもニオイが同じだし、仲間なんだろ?」
仲間?見た事無いし全然気がつかなかった。
「ちょっと待ってろ、引きずり出すか」
え、いいよ。俺だって影に入れるし、仲間なら何か分かるかも知れないし。
俺は魔狼を触手でつんつんした。俺がやるって意味で、その触手を床に向け直して瞬きしたら通じたみたい。
「…そうか。同類だしなオマエに任せよう」
俺は、ソファー下の影に触手を伸ばした。どこにいるのかな。影の中を探すつもりで端から触っていたら、ぐんっ!と引っ張られた。あ、いた。影に入れた触手だけで見えて全体がわかった。俺の大きさよりひと回り大きい黒い幻影獣だった。間違いない。同種だ。
って、あれ?ぐいぐいと引っ張られるんですけど?
俺、大きさから力負けしてる?
・・・まさか。
同類でも縄張り争いあったりする?
ザーッと血の気が引く感じがした。
まさか、補食し合ったりする?
急いで家具に触手を数カ所伸ばした。
ひ、引きずり込まれる!い、いやだ。嫌だ!キングス!助けて!な、なんか溶けてる気がする!
「お、おい?どうなってる?」
焦っているのが伝わったのか魔狼も危ないと気付いたらしい。魔狼は風魔法なのか風圧で刃が出来たものを床に向かって飛ばした。
メキメキッ!
ガシャン!
床板は割れるし、魔法は影に効果無いし。俺が引っ張る家具は倒れるし、魔狼も慌ててワンワン吠えたりし始めた。その間にも俺はどんどん影の中に引きずり込まれていた。魔狼も俺に触ると溶けるかと危惧して触れるのを躊躇して、見ているしか出来ない様だった。
触手を伸ばして持った家具や柱が頼りだ。
嫌だ。俺、溶けて無くなってる気がする。
なんか身体が変なんだ。
キングス、キングス!
「おまえらうるさいぞ!何時だと思ってんだ、モル?!」
犬と獣が遊んでると思って目が覚めたキングスは、触手で家具や柱数カ所を持って伸び、泣きそうな目をしている異様なモルが目に入った。
「な、なんだ、どうなってるモル!」
お,俺が聞きたいよ。キングス、斬ってよ。影のとこから見えてる俺なら助かると思うんだ。剣で切断してよ。助けて!
通じる訳も無く、ずるずると床下に入って行くモル。
あ、あぁ、もうダメだよ。キングス。
おっさん。俺、消えちゃうかも。
大好きなんだよ、キングス。
消えるの、いやだ、よ。
キングス。
力つきたモルは、シュルッっと床に消えて行った。
「モ、ル?」
その夜から数日経ってもモルが出て来る事は無かった。
「モル…どうなってんだ。出てこいよ」
キングスは、訳も分からないまま、また静かになった部屋で寂しさと共に過ごしていた。あの心にぽっかり穴があいているヤツだ。どれだけ側にいるのが当たり前で、癒されていたのか身にしみていた。
穴があいたままの床。
ソファーをずらせば隠れる。
修理する気にもならなかった。
あの可愛い、俺のモルがいない。
魔狼は責任を感じたのか、その床の側で伏せて離れなかった。
魔狼に言われて見たのは、ソファーの下の影だった。
「オマエみたいに話しかけても反応しないんだ。言葉も分かってないようだ。でもニオイが同じだし、仲間なんだろ?」
仲間?見た事無いし全然気がつかなかった。
「ちょっと待ってろ、引きずり出すか」
え、いいよ。俺だって影に入れるし、仲間なら何か分かるかも知れないし。
俺は魔狼を触手でつんつんした。俺がやるって意味で、その触手を床に向け直して瞬きしたら通じたみたい。
「…そうか。同類だしなオマエに任せよう」
俺は、ソファー下の影に触手を伸ばした。どこにいるのかな。影の中を探すつもりで端から触っていたら、ぐんっ!と引っ張られた。あ、いた。影に入れた触手だけで見えて全体がわかった。俺の大きさよりひと回り大きい黒い幻影獣だった。間違いない。同種だ。
って、あれ?ぐいぐいと引っ張られるんですけど?
俺、大きさから力負けしてる?
・・・まさか。
同類でも縄張り争いあったりする?
ザーッと血の気が引く感じがした。
まさか、補食し合ったりする?
急いで家具に触手を数カ所伸ばした。
ひ、引きずり込まれる!い、いやだ。嫌だ!キングス!助けて!な、なんか溶けてる気がする!
「お、おい?どうなってる?」
焦っているのが伝わったのか魔狼も危ないと気付いたらしい。魔狼は風魔法なのか風圧で刃が出来たものを床に向かって飛ばした。
メキメキッ!
ガシャン!
床板は割れるし、魔法は影に効果無いし。俺が引っ張る家具は倒れるし、魔狼も慌ててワンワン吠えたりし始めた。その間にも俺はどんどん影の中に引きずり込まれていた。魔狼も俺に触ると溶けるかと危惧して触れるのを躊躇して、見ているしか出来ない様だった。
触手を伸ばして持った家具や柱が頼りだ。
嫌だ。俺、溶けて無くなってる気がする。
なんか身体が変なんだ。
キングス、キングス!
「おまえらうるさいぞ!何時だと思ってんだ、モル?!」
犬と獣が遊んでると思って目が覚めたキングスは、触手で家具や柱数カ所を持って伸び、泣きそうな目をしている異様なモルが目に入った。
「な、なんだ、どうなってるモル!」
お,俺が聞きたいよ。キングス、斬ってよ。影のとこから見えてる俺なら助かると思うんだ。剣で切断してよ。助けて!
通じる訳も無く、ずるずると床下に入って行くモル。
あ、あぁ、もうダメだよ。キングス。
おっさん。俺、消えちゃうかも。
大好きなんだよ、キングス。
消えるの、いやだ、よ。
キングス。
力つきたモルは、シュルッっと床に消えて行った。
「モ、ル?」
その夜から数日経ってもモルが出て来る事は無かった。
「モル…どうなってんだ。出てこいよ」
キングスは、訳も分からないまま、また静かになった部屋で寂しさと共に過ごしていた。あの心にぽっかり穴があいているヤツだ。どれだけ側にいるのが当たり前で、癒されていたのか身にしみていた。
穴があいたままの床。
ソファーをずらせば隠れる。
修理する気にもならなかった。
あの可愛い、俺のモルがいない。
魔狼は責任を感じたのか、その床の側で伏せて離れなかった。
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