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私の好きなもの
しおりを挟む私の好きなもの。私を愛してくれる彼。私を愛せない彼。彼。彼。彼。
彼だけが私の大切なもの。好きなもの。愛してるもの。他は、何もいらない。彼にも私以外は必要ない。
ここに来てもらった頃は、彼がよく叫んでたのを覚えてる。何であんなにも叫んでるかはわからなかったけど、必死に何かを叫んでた。ここにいれば、私がいるから幸せなはずなのに。どうしてあんなに叫んでたんだろう?いまだに、意味はわからなかった。
だんだんと彼は静かになっていって、もしかして身体の調子が悪いのかな?って思ったけど、身体は問題なさそう。でも、嫌がって私の作ったごはんは食べてくれなかった。それから、目を瞑っている事も多くて……
その目に私を、私だけを写してほしいのに。
彼が、小さな声でミルクスープって言った日があったっけ。私、彼がミルクスープ好きなんて知らなかったから、慌ててミルクスープを作った。彼の口元に持っていくとちゃんと食べてくれて……
そっか、ごはんを食べなかったのって違うものが食べたかったからなんだなって。やっぱり彼は私を好きなんだ。口で言いづらいから態度で見せてくれたんだ。
最近の彼は、この静かな部屋でゆっくりとしてる。私のつくったミルクスープをあげると嬉しそうに私を抱きしめてくれる。好き。好き。大好き。愛してる。私も軽く抱きしめ返すと、彼が私の黒髪を指で梳かして口付けをくれる。
こんなに愛してくれるなんて。幸せ。
「リリー、愛してる」
彼が、そう呟いた。
あーもーっ!また彼ったら私の名前だけ間違えるんだから!でも、大丈夫だよね?
最初は触れてくれなかった彼が私に口付けしてくれるようになったんだから。名前も間違えないようになるよね!
だって、これからもずっとずっとずっと、彼が死ぬまでずーっと。私がこの何もない部屋で。この静かな部屋で。彼を愛してあげるんだから。
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