3 / 86
第1章:カス住民ぶちのめし編
1-3. ぶちのめし計画を立てる
しおりを挟む
「他人のつぶやきを覗くと疲れるが、確かめる。『Xitter』オープン」
俺は『おすすめユーザー』一覧の中からボッグ@宿屋店主という文字を見つけたので、それをタップする。
────────────────────
■ボッグ@宿屋店主 18分
(きひひっ。
あのガキが床に放り投げていった革袋の中には金が入っているんだよな?)
────────────────────
■ボッグ@宿屋店主 17分
(……きひひっ。思ったとおり。銀貨がたっぷり。
タルソー銀貨、トレノ銀貨。
きひひっ。アレンドガルド銀貨やパレンミラ銀貨まである!
これは俺がいただいておくぜ。
代わりに石を入れておいてもバレないだろう。
このガキは追放されたんだし、
女たちに嫌がらせをされたと思いこむだろう。
きひひっ……)
────────────────────
■ボッグ@宿屋店主 2分
「きひひ。行ってらっしゃいませ……」
────────────────────
■ボッグ@宿屋店主 2分
「ひいっ! い、行ってらっしゃいませ!」
────────────────────
■ボッグ@宿屋店主 1分
(目つきの悪いガキだな!
14か? 15か?
追放されたくせにいきがってんじゃねえぞ!)
────────────────────
■ボッグ@宿屋店主 今
(いつまで俺の宿の前に立ってんだよ。あのカス!
だせえ髪型しやがって。どうせ自分のナイフで切っただけだろ。
俺の店の前で散髪してんじゃねえだろうな?
客が寄りつかなくなったら、どうするんだ!
ジャルガンの野郎に頼んで殺してもらうか?
そうだ。
魔族に差しだす娘を用意できなかったのは、こいつのせいにしてやる!)
────────────────────
俺は声には出さなかったが、眉毛がピクリと動く程度には怒りが表情に表れただろう。
魔族に差し出す娘?
なるほど。こんな魔界のそばにあって城壁すらないような町が滅びていないのは、魔族と内通しているからか。
「あの、きひひ骸骨じじい……。……ぶちのめすか」
(力を貸してやろう)
(力が欲しいか? くれてやる)
(我が名を呼べ……)
(さあ、光の力に目覚めるのです。アレルよ)
暇人どもめ……!
俺をからかって遊んでやがる!
戦闘中に話しかけるなって言ったから、戦闘前に話しかけてきやがる!
あいつらの脳内通話は俺への一方通行だ。超越者同士では会話できないらしい。
つまり、あいつらの脳内通話は俺に集中する。うざい。
「きひひ骸骨じじいをぶちのめすだけなのに、超越者の力なんて借りる必要ないだろ……。しかし、じじいが言ってたジャルガンってのは誰だ? ……ん?」
北の上空に黒い点を発見。何かの群れが飛んでいる。綺麗な隊列を組んでいるとは言いがたい。
俺は宿の横に隠れる。
「建物が邪魔で、接近に気づくのが遅れた。なんだ、あれは。上空100メートル、距離は200くらいか。翼の生えた人型をしているように見える。魔族か?」
俺の本業は羊飼いなので、定期的に遠くの空を見る癖がついている。
鳥がどう飛んでいるのかを見れば、ある程度の危険を予知できるからだ。
上空で鳥の群れが旋回していれば、その下に食料があることを意味する。鳥の食料とは生き物の死体のことだ。つまり、戦争やモンスターの襲撃があったことを意味する。
森や平原の上に鳥の群れが一斉に飛び立つ場合は、地上で狩りが行われている可能性が高い。
街の上を鳥が大量に飛んでいれば、そこでは疫病が流行り、無数の死体が転がっている可能性がある。
「魔族の勢力圏から真っ直ぐ向かってきている。/
:俺は右手の親指と人差し指で輪を作り、その狭い穴を右目で覗く。
/間違いない。魔族だ。アレがきひひ骸骨じじいの言っていたジャルガン?」
俺はスキルを使用し、封書の形をしたアイコンをタップすると、過去にメッセージをやりとりしたことのある者のリストを表示し、ヴォルグルーエル@闇刻魔王を選択。
こいつがいわゆる、俺たち人類にとって倒すべき最大の敵だ(国教でそう教えられている)。俺はこいつの勢力を削ぐための魔族討伐の旅、通称『聖戦』に参加している途中だ。
俺は魔王と1対1のメッセージ交換を始める。
────────────────────
■自分
魔王、ちょっといいか?
────────────────────
■ヴォルグルーエル@闇刻魔王
くくくっ……。
どうした?
────────────────────
■自分
人間と内通している魔族はいるか?
────────────────────
■ヴォルグルーエル@闇刻魔王
くくくっ……。
我のことか?
────────────────────
■自分
お前以外で
────────────────────
■ヴォルグルーエル@闇刻魔王
くくくっ……。
知らん
────────────────────
■自分
無理してくくくっ……て言わなくてもいいんだぞ
────────────────────
■ヴォルグルーエル@闇刻魔王
そうか。流行の挨拶かと思ったぞ
────────────────────
■自分
ジャルガンって魔族、ぶちのめしてもいい?
お前と仲いいやつ?
────────────────────
■ヴォルグルーエル@闇刻魔王
我が魔族からも恐れられていて、仲のいいやつがいないこと知ってて煽ってる?
────────────────────
■自分
くくくっ……。
すまん。
とりあえず、ぶちのめしていいってことが分かればじゅうぶんだ。
ありがとうな
────────────────────
■ヴォルグルーエル@闇刻魔王
待て。
部下に調べさせた
────────────────────
■自分
お前……。
会話してくれる部下、いたんだ……
────────────────────
■ヴォルグルーエル@闇刻魔王
マジで煽ってきてるな、お前ー
────────────────────
■自分
からかわれた仕返しだ
────────────────────
■ヴォルグルーエル@闇刻魔王
ならいい。
ジャルガンとかいう魔族のレベルは41だ。
人間基準だとかなり強いだろ?
────────────────────
■自分
41!
40越えなんて、普通に名前が知れ渡るレベルだ。
そんな上級魔族が人間との取り引きに来る?
人間の言葉を話せる知能があるからか……?
────────────────────
■ヴォルグルーエル@闇刻魔王
勝てそうになかったら我を呼べ。
魔王降臨してやんよ
────────────────────
■自分
やめろ。人間世界が混乱に陥る。
魔王城で引きこもってろ
────────────────────
■ヴォルグルーエル@闇刻魔王
くくくっ。
よかろう。お前が来るのを楽しみにして待っててやる
────────────────────
よし。魔族殺しの許可はもらえた。相手は格上だ。工夫してボコろう。
だが、宿屋は犯罪者とはいえ、そう簡単にボコれない理由がある
実は聖者や勇者の行動は、聖戦監視官と呼ばれる役人に監視されている。そいつに見られると面倒になるためだ。
なぜ監視しているのかというと、一部の勇者たちが聖戦という名目で略奪行為をするためだ。お行儀の悪い勇者たちは行く先々で民家のタンスをあさったり壺を割ったり宝箱の中身を盗んだりする。
勇者や聖者は『教会から』任命されて聖戦に参加している。そいつらが悪さする可能性があるから『国が』聖戦監視官を派遣している。彼らには他にも役割があるがいったんそれは置いておく。
なにはともあれ、聖戦監視官に見られること前提で、合法的にぶちのめす必要がある。
俺はボロ宿の陰に隠れて、北の空の様子をうかがう。
飛来するものが近づくにつれて、だんだんシルエットがはっきりしてきた。
先頭を飛んでいるのは背中に翼が生えた、人に近い形状の生き物だ。あれが魔族ジャルガンLv41だろう。
ジャルガンの後方に人間の子供くらいのもいる。小さめの翼が生えている。
手には槍や剣を持ち、猿のような骨格をしており、頭部に角があり、ギラついた目と大きく裂けた口の典型的な悪魔タイプモンスター。
全部で7体。
どいつも黒い体で、肩や腰など体の一部にだけ金属の防具をまとっている。
(レベル41魔族だけでも厄介なのに、おまけが6体か。面倒だな。苦戦したら超越者たちが力を貸そうとしてくるし、撤退を視野に入れるか)
この世界のレベルは個人の成長度合いを示す指標ではなく、強さの目安だ。
柔道や剣道などの段位のように、評価基準があってレベルが認定されている。
俺は最後に測定した時点でレベル32だ。それから大幅な成長はしていないから、今も似たような値だろう。
歴史的な経緯は知らないが、人類がレベルという評価基準を用いてしばらくすると、魔族も同じ概念を使用し始めたらしい。魔族はシンプルな方法で、レベルを定めている。
殺した人間のレベル、プラス1ということにする。それだけだ。
つまり、ジャルガンは低く見積もっても、レベル40の冒険者を倒せる強さ。人間基準だと、どこのギルドでもエースになれる。
実際はもっと高レベルの可能性がある。
レベル41の魔族にレベル32の俺が勝つには、相当な工夫が必要だ。
俺は『おすすめユーザー』一覧の中からボッグ@宿屋店主という文字を見つけたので、それをタップする。
────────────────────
■ボッグ@宿屋店主 18分
(きひひっ。
あのガキが床に放り投げていった革袋の中には金が入っているんだよな?)
────────────────────
■ボッグ@宿屋店主 17分
(……きひひっ。思ったとおり。銀貨がたっぷり。
タルソー銀貨、トレノ銀貨。
きひひっ。アレンドガルド銀貨やパレンミラ銀貨まである!
これは俺がいただいておくぜ。
代わりに石を入れておいてもバレないだろう。
このガキは追放されたんだし、
女たちに嫌がらせをされたと思いこむだろう。
きひひっ……)
────────────────────
■ボッグ@宿屋店主 2分
「きひひ。行ってらっしゃいませ……」
────────────────────
■ボッグ@宿屋店主 2分
「ひいっ! い、行ってらっしゃいませ!」
────────────────────
■ボッグ@宿屋店主 1分
(目つきの悪いガキだな!
14か? 15か?
追放されたくせにいきがってんじゃねえぞ!)
────────────────────
■ボッグ@宿屋店主 今
(いつまで俺の宿の前に立ってんだよ。あのカス!
だせえ髪型しやがって。どうせ自分のナイフで切っただけだろ。
俺の店の前で散髪してんじゃねえだろうな?
客が寄りつかなくなったら、どうするんだ!
ジャルガンの野郎に頼んで殺してもらうか?
そうだ。
魔族に差しだす娘を用意できなかったのは、こいつのせいにしてやる!)
────────────────────
俺は声には出さなかったが、眉毛がピクリと動く程度には怒りが表情に表れただろう。
魔族に差し出す娘?
なるほど。こんな魔界のそばにあって城壁すらないような町が滅びていないのは、魔族と内通しているからか。
「あの、きひひ骸骨じじい……。……ぶちのめすか」
(力を貸してやろう)
(力が欲しいか? くれてやる)
(我が名を呼べ……)
(さあ、光の力に目覚めるのです。アレルよ)
暇人どもめ……!
俺をからかって遊んでやがる!
戦闘中に話しかけるなって言ったから、戦闘前に話しかけてきやがる!
あいつらの脳内通話は俺への一方通行だ。超越者同士では会話できないらしい。
つまり、あいつらの脳内通話は俺に集中する。うざい。
「きひひ骸骨じじいをぶちのめすだけなのに、超越者の力なんて借りる必要ないだろ……。しかし、じじいが言ってたジャルガンってのは誰だ? ……ん?」
北の上空に黒い点を発見。何かの群れが飛んでいる。綺麗な隊列を組んでいるとは言いがたい。
俺は宿の横に隠れる。
「建物が邪魔で、接近に気づくのが遅れた。なんだ、あれは。上空100メートル、距離は200くらいか。翼の生えた人型をしているように見える。魔族か?」
俺の本業は羊飼いなので、定期的に遠くの空を見る癖がついている。
鳥がどう飛んでいるのかを見れば、ある程度の危険を予知できるからだ。
上空で鳥の群れが旋回していれば、その下に食料があることを意味する。鳥の食料とは生き物の死体のことだ。つまり、戦争やモンスターの襲撃があったことを意味する。
森や平原の上に鳥の群れが一斉に飛び立つ場合は、地上で狩りが行われている可能性が高い。
街の上を鳥が大量に飛んでいれば、そこでは疫病が流行り、無数の死体が転がっている可能性がある。
「魔族の勢力圏から真っ直ぐ向かってきている。/
:俺は右手の親指と人差し指で輪を作り、その狭い穴を右目で覗く。
/間違いない。魔族だ。アレがきひひ骸骨じじいの言っていたジャルガン?」
俺はスキルを使用し、封書の形をしたアイコンをタップすると、過去にメッセージをやりとりしたことのある者のリストを表示し、ヴォルグルーエル@闇刻魔王を選択。
こいつがいわゆる、俺たち人類にとって倒すべき最大の敵だ(国教でそう教えられている)。俺はこいつの勢力を削ぐための魔族討伐の旅、通称『聖戦』に参加している途中だ。
俺は魔王と1対1のメッセージ交換を始める。
────────────────────
■自分
魔王、ちょっといいか?
────────────────────
■ヴォルグルーエル@闇刻魔王
くくくっ……。
どうした?
────────────────────
■自分
人間と内通している魔族はいるか?
────────────────────
■ヴォルグルーエル@闇刻魔王
くくくっ……。
我のことか?
────────────────────
■自分
お前以外で
────────────────────
■ヴォルグルーエル@闇刻魔王
くくくっ……。
知らん
────────────────────
■自分
無理してくくくっ……て言わなくてもいいんだぞ
────────────────────
■ヴォルグルーエル@闇刻魔王
そうか。流行の挨拶かと思ったぞ
────────────────────
■自分
ジャルガンって魔族、ぶちのめしてもいい?
お前と仲いいやつ?
────────────────────
■ヴォルグルーエル@闇刻魔王
我が魔族からも恐れられていて、仲のいいやつがいないこと知ってて煽ってる?
────────────────────
■自分
くくくっ……。
すまん。
とりあえず、ぶちのめしていいってことが分かればじゅうぶんだ。
ありがとうな
────────────────────
■ヴォルグルーエル@闇刻魔王
待て。
部下に調べさせた
────────────────────
■自分
お前……。
会話してくれる部下、いたんだ……
────────────────────
■ヴォルグルーエル@闇刻魔王
マジで煽ってきてるな、お前ー
────────────────────
■自分
からかわれた仕返しだ
────────────────────
■ヴォルグルーエル@闇刻魔王
ならいい。
ジャルガンとかいう魔族のレベルは41だ。
人間基準だとかなり強いだろ?
────────────────────
■自分
41!
40越えなんて、普通に名前が知れ渡るレベルだ。
そんな上級魔族が人間との取り引きに来る?
人間の言葉を話せる知能があるからか……?
────────────────────
■ヴォルグルーエル@闇刻魔王
勝てそうになかったら我を呼べ。
魔王降臨してやんよ
────────────────────
■自分
やめろ。人間世界が混乱に陥る。
魔王城で引きこもってろ
────────────────────
■ヴォルグルーエル@闇刻魔王
くくくっ。
よかろう。お前が来るのを楽しみにして待っててやる
────────────────────
よし。魔族殺しの許可はもらえた。相手は格上だ。工夫してボコろう。
だが、宿屋は犯罪者とはいえ、そう簡単にボコれない理由がある
実は聖者や勇者の行動は、聖戦監視官と呼ばれる役人に監視されている。そいつに見られると面倒になるためだ。
なぜ監視しているのかというと、一部の勇者たちが聖戦という名目で略奪行為をするためだ。お行儀の悪い勇者たちは行く先々で民家のタンスをあさったり壺を割ったり宝箱の中身を盗んだりする。
勇者や聖者は『教会から』任命されて聖戦に参加している。そいつらが悪さする可能性があるから『国が』聖戦監視官を派遣している。彼らには他にも役割があるがいったんそれは置いておく。
なにはともあれ、聖戦監視官に見られること前提で、合法的にぶちのめす必要がある。
俺はボロ宿の陰に隠れて、北の空の様子をうかがう。
飛来するものが近づくにつれて、だんだんシルエットがはっきりしてきた。
先頭を飛んでいるのは背中に翼が生えた、人に近い形状の生き物だ。あれが魔族ジャルガンLv41だろう。
ジャルガンの後方に人間の子供くらいのもいる。小さめの翼が生えている。
手には槍や剣を持ち、猿のような骨格をしており、頭部に角があり、ギラついた目と大きく裂けた口の典型的な悪魔タイプモンスター。
全部で7体。
どいつも黒い体で、肩や腰など体の一部にだけ金属の防具をまとっている。
(レベル41魔族だけでも厄介なのに、おまけが6体か。面倒だな。苦戦したら超越者たちが力を貸そうとしてくるし、撤退を視野に入れるか)
この世界のレベルは個人の成長度合いを示す指標ではなく、強さの目安だ。
柔道や剣道などの段位のように、評価基準があってレベルが認定されている。
俺は最後に測定した時点でレベル32だ。それから大幅な成長はしていないから、今も似たような値だろう。
歴史的な経緯は知らないが、人類がレベルという評価基準を用いてしばらくすると、魔族も同じ概念を使用し始めたらしい。魔族はシンプルな方法で、レベルを定めている。
殺した人間のレベル、プラス1ということにする。それだけだ。
つまり、ジャルガンは低く見積もっても、レベル40の冒険者を倒せる強さ。人間基準だと、どこのギルドでもエースになれる。
実際はもっと高レベルの可能性がある。
レベル41の魔族にレベル32の俺が勝つには、相当な工夫が必要だ。
20
あなたにおすすめの小説
【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~
きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。
前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。
久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。
事故は、予想外に起こる。
そして、異世界転移? 転生も。
気がつけば、見たことのない森。
「おーい」
と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。
その時どう行動するのか。
また、その先は……。
初期は、サバイバル。
その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。
有名になって、王都へ。
日本人の常識で突き進む。
そんな感じで、進みます。
ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。
異世界側では、少し非常識かもしれない。
面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
追放された万能聖魔導師、辺境で無自覚に神を超える ~俺を無能と言った奴ら、まだ息してる?~
たまごころ
ファンタジー
王国一の聖魔導師アレンは、嫉妬した王子の策略で「無能」と断じられ、国を追放された。
辿り着いた辺境の村で、アレンは「ただの治癒師」として静かに暮らそうとするが――。
壊れた街を再生し、疫病を一晩で根絶し、魔王の眷属まで癒しながら、本人はただの村医者のつもり。
その結果、「あの無能が神を超えた」と噂が広がり、王と勇者は頭を抱えることに。
ざまぁとスカッとが止まらない、無自覚最強転生ファンタジー開幕!
現代知識と木魔法で辺境貴族が成り上がる! ~もふもふ相棒と最強開拓スローライフ~
はぶさん
ファンタジー
木造建築の設計士だった主人公は、不慮の事故で異世界のド貧乏男爵家の次男アークに転生する。「自然と共生する持続可能な生活圏を自らの手で築きたい」という前世の夢を胸に、彼は規格外の「木魔法」と現代知識を駆使して、貧しい村の開拓を始める。
病に倒れた最愛の母を救うため、彼は建築・農業の知識で生活環境を改善し、やがて森で出会ったもふもふの相棒ウルと共に、村を、そして辺境を豊かにしていく。
これは、温かい家族と仲間に支えられ、無自覚なチート能力で無理解な世界を見返していく、一人の青年の最強開拓物語である。
別作品も掲載してます!よかったら応援してください。
おっさん転生、相棒はもふもふ白熊。100均キャンプでスローライフはじめました。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる