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第16章:魔王VS聖女パーティー
16-4. 戦闘開始。俺たちは合体状態だが、なんとか聖女パーティーと戦える!
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俺は脚でケルリルに前進を指示。ケルリルが駆けだす。
ケルリルのパワーなら俺とルーエルの体重を乗せても、そこそこ速い。逆に,超高速じゃないから魔王っぽくて良いかもしれない。
「……ッ!」
メイが棍棒を構えて正面に残り、サリナがフラッシュステップで後退、ソフィアはフラッシュステップで右へ跳んだ。
なんだ。何をするつもりだ。メイが前衛を担当する?!
今まで不意打ち奇襲ばかりでモンスターを蹴散らしてきたから、俺が知らない戦術だ。俺と別れたあとに3人で立てた作戦か!
俺は右の魔王アームを構える。
(ルーエル。振り落とされるな。しっかりつかまってろ!)
(ああ!)
(うおおおおおおおおおおおっ!)
いくら幼女とはいえ右腕だけで支えるには重いが、俺は強引に高く振り上げる。
メイの頭上めがけて、腕を振り下ろす。
(おい、避けろ。なんで待ち構えている。なんのつもりだ! なんか、策があるんだよな?! 信じるぞ! 当たるなよ!)
俺は魔王アームを振り抜く。
ドゴッ……!
メイが棍棒を縦にして構え、ルーエルの足の裏に相当する部分を受け止めた。
俺の腕力プラスルーエルの体重を受けきった?!
サリナの魔法による肉体強化か?!
(痛い! 痛い! 痛い! 足の裏が痛い!)
(あとでマッサージしてやるから我慢しろ!)
メイは棍棒を引き、俺の方へ1歩踏みこんでくると、横薙ぎに振る。
俺は左腕でガードを試みる。
だが、棍棒は左腕に当たる直前で停止。
メイが棍棒を引き戻し、振り直す。
(こいつ! 教えてないのに、俺のダブルポンプスイングを! おい、ルーエル。左腕の防御力を下げてくれ! 喰らってみたい!)
(マジかよ)
(妹の成長を見たいんだ!)
俺は左腕に巻かれた短槍で棍棒を受け止める。
ドゴンッ!
前腕で受けたのに、肘にナイフでも刺されたかのような鋭い痛みが生まれ、直後、腕から首筋に電撃のように衝撃が走った。
(う、おっ……! 凄い威力だ。鍛えてなかったら、骨が折れるぞ……!)
(アレル、右から来るよ!)
(分かってる……!)
俺は視力でも聴力でも知覚できていなかったが、奴等ならこうするという確信があったから、次の攻撃を予見できた。
俺は後方に跳躍。
直前まで頭があった位置を聖剣の銀光が貫いた。
ソフィアの攻撃だ。剣だけ投擲してきた。
マジかよ。奴等にとっての切り札だろ。
伝説に名を残す聖剣ではないが、聖地巡礼を繰り返して祝福を重ねて、その威力と聖性は磨き上げられている。それを投擲する?!
俺はソフィアの方へ体を向け、同時に、背筋に悪寒を感じる。
(横へ跳べ!)
俺はルーエルの警告と同時に、横へ跳躍。
胴体のあった位置に、聖剣が振られた。
(投擲攻撃ではなく、空気人形に聖剣を渡したのか! いつの間に空気人形を配置していた? ずっと警戒していたんだぞ。まさかさっきの会話中か? 見えない敵は厄介だな!)
(左。魔法使いが魔力を高めてる。来るぞ)
(魔法の防御は任せていいか?)
(うむ)
ギャキイインンッ!
周囲に球状の黒い膜が出現した直後、輝く矢が10本前後突き刺さり先端が貫通。鏃に相当する部分が細かく分裂して、膜の内側を嵐のように吹き荒れる。
ズドドドドドドドッ!
(ぬうっ。こざかしい! 光属性で我の闇の魔力を貫通した後、異なる複数属性の矢をばらまいてきた!)
(大丈夫か? お前が手こずるほどか?)
(こんなの、我にかかれば余裕だから! 闇の衣が剥がれないようにするのがちょっと大変なだけ!)
(そうか)
声がかなり焦っている。聖女パーティーは魔王の驚異に成りえているようだ。
これなら、聖戦監視官に見せるために、わざと苦戦する必要はなさそうだ。演技するまでもなく、苦戦してる。
(複数属性の同時攻撃は厄介すぎる。いったん魔力の防護膜を解くぞ)
(ああ。レスト、ケルリル。警戒。必ず攻撃が来る。安全な方に跳べ)
(うん!)
(クル!)
周囲を包んでいた外側の黒い膜が消えた。
レストが身を低くした。俺の頭上を、空気の塊が通り過ぎていった。
さすがレスト。自分には当たらない位置の攻撃を、察して避けてくれた。
レストは脚を伸ばすと同時に前方へ移動。
俺は前進を選んだレストの判断を信じる。
眼前に、棍棒を振り上げたメイが飛び出してくる。
(お前、泡で後方支援しろよ! 近接戦闘要員と印象づけるためのムーブか?!)
俺は右腕でガードしようかと思ったが、ルーエルのケツが可哀想だから左腕でガードする。
ゴッ!
レストがそのまま直進するから俺は左腕を振って、棍棒を受け流す。
レストが180度急ターン。
俺たちが扉を背負い、聖女パーティーが部屋の中央に立つ。
聖女パーティーが集結する。体勢を立て直すのだろう。
ケルリルのパワーなら俺とルーエルの体重を乗せても、そこそこ速い。逆に,超高速じゃないから魔王っぽくて良いかもしれない。
「……ッ!」
メイが棍棒を構えて正面に残り、サリナがフラッシュステップで後退、ソフィアはフラッシュステップで右へ跳んだ。
なんだ。何をするつもりだ。メイが前衛を担当する?!
今まで不意打ち奇襲ばかりでモンスターを蹴散らしてきたから、俺が知らない戦術だ。俺と別れたあとに3人で立てた作戦か!
俺は右の魔王アームを構える。
(ルーエル。振り落とされるな。しっかりつかまってろ!)
(ああ!)
(うおおおおおおおおおおおっ!)
いくら幼女とはいえ右腕だけで支えるには重いが、俺は強引に高く振り上げる。
メイの頭上めがけて、腕を振り下ろす。
(おい、避けろ。なんで待ち構えている。なんのつもりだ! なんか、策があるんだよな?! 信じるぞ! 当たるなよ!)
俺は魔王アームを振り抜く。
ドゴッ……!
メイが棍棒を縦にして構え、ルーエルの足の裏に相当する部分を受け止めた。
俺の腕力プラスルーエルの体重を受けきった?!
サリナの魔法による肉体強化か?!
(痛い! 痛い! 痛い! 足の裏が痛い!)
(あとでマッサージしてやるから我慢しろ!)
メイは棍棒を引き、俺の方へ1歩踏みこんでくると、横薙ぎに振る。
俺は左腕でガードを試みる。
だが、棍棒は左腕に当たる直前で停止。
メイが棍棒を引き戻し、振り直す。
(こいつ! 教えてないのに、俺のダブルポンプスイングを! おい、ルーエル。左腕の防御力を下げてくれ! 喰らってみたい!)
(マジかよ)
(妹の成長を見たいんだ!)
俺は左腕に巻かれた短槍で棍棒を受け止める。
ドゴンッ!
前腕で受けたのに、肘にナイフでも刺されたかのような鋭い痛みが生まれ、直後、腕から首筋に電撃のように衝撃が走った。
(う、おっ……! 凄い威力だ。鍛えてなかったら、骨が折れるぞ……!)
(アレル、右から来るよ!)
(分かってる……!)
俺は視力でも聴力でも知覚できていなかったが、奴等ならこうするという確信があったから、次の攻撃を予見できた。
俺は後方に跳躍。
直前まで頭があった位置を聖剣の銀光が貫いた。
ソフィアの攻撃だ。剣だけ投擲してきた。
マジかよ。奴等にとっての切り札だろ。
伝説に名を残す聖剣ではないが、聖地巡礼を繰り返して祝福を重ねて、その威力と聖性は磨き上げられている。それを投擲する?!
俺はソフィアの方へ体を向け、同時に、背筋に悪寒を感じる。
(横へ跳べ!)
俺はルーエルの警告と同時に、横へ跳躍。
胴体のあった位置に、聖剣が振られた。
(投擲攻撃ではなく、空気人形に聖剣を渡したのか! いつの間に空気人形を配置していた? ずっと警戒していたんだぞ。まさかさっきの会話中か? 見えない敵は厄介だな!)
(左。魔法使いが魔力を高めてる。来るぞ)
(魔法の防御は任せていいか?)
(うむ)
ギャキイインンッ!
周囲に球状の黒い膜が出現した直後、輝く矢が10本前後突き刺さり先端が貫通。鏃に相当する部分が細かく分裂して、膜の内側を嵐のように吹き荒れる。
ズドドドドドドドッ!
(ぬうっ。こざかしい! 光属性で我の闇の魔力を貫通した後、異なる複数属性の矢をばらまいてきた!)
(大丈夫か? お前が手こずるほどか?)
(こんなの、我にかかれば余裕だから! 闇の衣が剥がれないようにするのがちょっと大変なだけ!)
(そうか)
声がかなり焦っている。聖女パーティーは魔王の驚異に成りえているようだ。
これなら、聖戦監視官に見せるために、わざと苦戦する必要はなさそうだ。演技するまでもなく、苦戦してる。
(複数属性の同時攻撃は厄介すぎる。いったん魔力の防護膜を解くぞ)
(ああ。レスト、ケルリル。警戒。必ず攻撃が来る。安全な方に跳べ)
(うん!)
(クル!)
周囲を包んでいた外側の黒い膜が消えた。
レストが身を低くした。俺の頭上を、空気の塊が通り過ぎていった。
さすがレスト。自分には当たらない位置の攻撃を、察して避けてくれた。
レストは脚を伸ばすと同時に前方へ移動。
俺は前進を選んだレストの判断を信じる。
眼前に、棍棒を振り上げたメイが飛び出してくる。
(お前、泡で後方支援しろよ! 近接戦闘要員と印象づけるためのムーブか?!)
俺は右腕でガードしようかと思ったが、ルーエルのケツが可哀想だから左腕でガードする。
ゴッ!
レストがそのまま直進するから俺は左腕を振って、棍棒を受け流す。
レストが180度急ターン。
俺たちが扉を背負い、聖女パーティーが部屋の中央に立つ。
聖女パーティーが集結する。体勢を立て直すのだろう。
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