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三途の川編
chapter5 出会いと後悔(現世)
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数時間後(竜嬉視点)
私は、霊華の伝達の後急いだ。千里眼の力を使って利音を見てた。そして彼女の行動を監視していた。利音さんが、自殺をしようとしていること。人目のつかないように、自分の能力を使い病院の廊下を進んだ。
『ごめんね……霊華……』
私の体は今、火傷で包帯だらけだ。そしてまだ傷は痛むがやむを得ない。能力は、重力を操る力で自分の体を浮かせ屋上へ向かっている。
そう、私は現世人ではない。ある事件で冥界から逃げてきた。霊華の上司であり……
『お願い間に合ってっ!!』
利音さんは、もう屋上からいなかった。
「待ってー!!」
扉の前につくと、思いっきり開け彼女に叫んだ。それと同時に能力を使った。
(利音視点)
突然私の後ろから、扉が開く音と女性の叫び声がした。それを無視したが、それよりも不思議に思った事があった。
『あれっ?、落ちる感覚が無いっ』
そう、私の足が中に浮いている。下は何も無く体が浮いている。そして体が、浮いたまま屋上へ戻り着地。下にいる人は当たり前だが、驚いた顔していた。
私は今度こそ、慌てて後ろを振り向き女性に問う。
「なっ、なにこれ!どうなってるのっ?!」
「ふぅ、間に合った~えっと柳利音さんですね?」
「ええっそうですが、これってどうなってるの?!てか私を死なせてっ!!」
「無理です、私は竜……竜松と申します。この力は、内緒にしてくださいねっ」
「そんな事……えっ、ええぇーあなたの力?!」
私は、半信半疑で何が起こったかわからない。
何せ自殺しかけたのに、体が宙に浮いて、屋上に戻ってきたのがから。私は、あたふたし竜松さんに駆け寄る。私に、女性は冷や汗をふきながら落ち着いた声で言った。
「あなたの気持ちは大変よくわかりますが、自殺はよくないです」
「何で!!圭助がいないこの世に、私はっ……生きている意味がないじゃないっ!」
屋上で強く叫んだ。周りにもこの声が響いた。だが彼女は、冷静に優しく言葉を放つ。
「自殺することに、意味なんてありません。圭助さんは、助かる確率もあるのでしょう?」
「でも……彼の意識は、もう戻って・・・」
そうだ。彼の体は生きているが、彼は今、意識の無い植物人間。死んでいるとほぼ同じ。
「何よりも、死んでは圭助さんに𠮟られますよ。彼だって、あなたに一番生きてほしいと思っているはずです」
「けども、もう彼と話す事なんて……一生……出来ないじゃない……」
「大丈夫です……彼は必ず……必ず……意識を取り戻します」
竜松さんの力のこもった暖かい手に、必死に私を見る目。
「わかりました……あなたの言葉を……信じます……」
「それに、あなたの自殺は彼を一番悲しませますよ」
「あっ・・・」
その言葉に私は、自分がしようとしたことがようやくわかった。彼に対して、一番してはいけないことだと。私は力が抜け、座り込み子供のように泣きじゃくった。
「ごめんね、圭助。本当に……ごめんね……」
と、何回も何回も言いながら。
「頼みましたよ……霊華……」
竜松さん言葉は、聞き取れなかった。竜松さんは、その後も屋上で私を優しく見守ってくれた。私が、落ち着いたのは1時間後だった。
私は、霊華の伝達の後急いだ。千里眼の力を使って利音を見てた。そして彼女の行動を監視していた。利音さんが、自殺をしようとしていること。人目のつかないように、自分の能力を使い病院の廊下を進んだ。
『ごめんね……霊華……』
私の体は今、火傷で包帯だらけだ。そしてまだ傷は痛むがやむを得ない。能力は、重力を操る力で自分の体を浮かせ屋上へ向かっている。
そう、私は現世人ではない。ある事件で冥界から逃げてきた。霊華の上司であり……
『お願い間に合ってっ!!』
利音さんは、もう屋上からいなかった。
「待ってー!!」
扉の前につくと、思いっきり開け彼女に叫んだ。それと同時に能力を使った。
(利音視点)
突然私の後ろから、扉が開く音と女性の叫び声がした。それを無視したが、それよりも不思議に思った事があった。
『あれっ?、落ちる感覚が無いっ』
そう、私の足が中に浮いている。下は何も無く体が浮いている。そして体が、浮いたまま屋上へ戻り着地。下にいる人は当たり前だが、驚いた顔していた。
私は今度こそ、慌てて後ろを振り向き女性に問う。
「なっ、なにこれ!どうなってるのっ?!」
「ふぅ、間に合った~えっと柳利音さんですね?」
「ええっそうですが、これってどうなってるの?!てか私を死なせてっ!!」
「無理です、私は竜……竜松と申します。この力は、内緒にしてくださいねっ」
「そんな事……えっ、ええぇーあなたの力?!」
私は、半信半疑で何が起こったかわからない。
何せ自殺しかけたのに、体が宙に浮いて、屋上に戻ってきたのがから。私は、あたふたし竜松さんに駆け寄る。私に、女性は冷や汗をふきながら落ち着いた声で言った。
「あなたの気持ちは大変よくわかりますが、自殺はよくないです」
「何で!!圭助がいないこの世に、私はっ……生きている意味がないじゃないっ!」
屋上で強く叫んだ。周りにもこの声が響いた。だが彼女は、冷静に優しく言葉を放つ。
「自殺することに、意味なんてありません。圭助さんは、助かる確率もあるのでしょう?」
「でも……彼の意識は、もう戻って・・・」
そうだ。彼の体は生きているが、彼は今、意識の無い植物人間。死んでいるとほぼ同じ。
「何よりも、死んでは圭助さんに𠮟られますよ。彼だって、あなたに一番生きてほしいと思っているはずです」
「けども、もう彼と話す事なんて……一生……出来ないじゃない……」
「大丈夫です……彼は必ず……必ず……意識を取り戻します」
竜松さんの力のこもった暖かい手に、必死に私を見る目。
「わかりました……あなたの言葉を……信じます……」
「それに、あなたの自殺は彼を一番悲しませますよ」
「あっ・・・」
その言葉に私は、自分がしようとしたことがようやくわかった。彼に対して、一番してはいけないことだと。私は力が抜け、座り込み子供のように泣きじゃくった。
「ごめんね、圭助。本当に……ごめんね……」
と、何回も何回も言いながら。
「頼みましたよ……霊華……」
竜松さん言葉は、聞き取れなかった。竜松さんは、その後も屋上で私を優しく見守ってくれた。私が、落ち着いたのは1時間後だった。
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