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冥界編
chapter6 冥界へ
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「りねっーーー!!」
「はっ、どうしたの?!!」
俺は飛び起き叫んだ。全身が、冷や汗だらけで心臓の鼓動も止まらない。目の前は、驚いた顔の霊華だけだった。
「圭助何事!なんか、うなされてたけど大丈夫?!」
霊華がこっちを見ている。それに珍しく心配した顔していた。急に俺が、叫んだから無理もない。
「あっ、いいや、なんでもない。何でもないんだっ」
「ならいいけど……」
「あぁ」
『まさか夢だよな……ただの夢だろ……』
俺は、利音が病院から飛び下り自殺する夢を見た。それも、かなりハッキリした夢。利音は、放心してた顔つきを覚えてる。これが、現実であって欲しくないと強く思った。
「はぁ……」
「ため息ついてるけど、本当に大丈夫……?」
「わりぃ……変な夢を見ただけだ。心配ない」
「う~ん……そうなら……いいけど……ね」
霊華は、やや心配そうな顔をするも、再び船をこぎ始める。そして数分後、彼女は明るい声で言った。
「圭助~もうすぐで着くよー」
「ん、あぁわかった」
霊華の言った後、目の前が白くなってくる。そして船着場へ到着し、霊華は船を左へ寄せて止めた。
「ささっ、冥界に着いたよ」
「はっ、冥界って何もねーじゃねーか」
目の前は、真っ白い霧で何も無く見えもしない。本当に、誰かがいるとも思えないほど静かだ。
「まぁまぁ、降りてみたらわかるって」
俺は、霊華の言葉を疑いながら船を降りると段々と景色が揺らいでるのが見える。
「えっ・・・」
景色が、揺らぎながらも住宅街がでてきたのだ。その光景に俺は驚愕した。
「何でここが出てくるんだ……」
「あぁ、冥界はその人のゆかりのある地が出るんだよね~」
「そ、そ、そうなのか……」
「懐かしいっしょっ♪」
「あぁ、言葉もでない」
そう、ここは昔住んでいた町だ。しかも何も変わってないあの頃のまま。俺は、疑心暗鬼になりながらも足を進めてた。横を見ると、霊華は何やらニヤついている。そして・・・・・・
「着いたよ、ここで圭助は寝泊まりしてもらうから!」
「こ、ここはっ!・・・」
「うん、驚いたでしょっ♪」
「あぁ、自分でも信じられねぇ」
そう俺の目の前に現れたのは、昔火事で全焼した家だった!標識も、奈佐と書いてある。信じられないと目を疑った。
"ガチャッ"
ドアが開き、若い女性が出てくる。
『この家から出てくる人……まさか……』
「おかえり、ここに……来てしまったんだね……圭助」
その人物は悲しいような、会えて嬉しいような複雑な表情をしている。俺も、同じ気持ちだった。
「か、母さん・・・」
『マジかよ・・・』
俺は死んだことよりも、母さんに会えた事に一番驚いた。
「はっ、どうしたの?!!」
俺は飛び起き叫んだ。全身が、冷や汗だらけで心臓の鼓動も止まらない。目の前は、驚いた顔の霊華だけだった。
「圭助何事!なんか、うなされてたけど大丈夫?!」
霊華がこっちを見ている。それに珍しく心配した顔していた。急に俺が、叫んだから無理もない。
「あっ、いいや、なんでもない。何でもないんだっ」
「ならいいけど……」
「あぁ」
『まさか夢だよな……ただの夢だろ……』
俺は、利音が病院から飛び下り自殺する夢を見た。それも、かなりハッキリした夢。利音は、放心してた顔つきを覚えてる。これが、現実であって欲しくないと強く思った。
「はぁ……」
「ため息ついてるけど、本当に大丈夫……?」
「わりぃ……変な夢を見ただけだ。心配ない」
「う~ん……そうなら……いいけど……ね」
霊華は、やや心配そうな顔をするも、再び船をこぎ始める。そして数分後、彼女は明るい声で言った。
「圭助~もうすぐで着くよー」
「ん、あぁわかった」
霊華の言った後、目の前が白くなってくる。そして船着場へ到着し、霊華は船を左へ寄せて止めた。
「ささっ、冥界に着いたよ」
「はっ、冥界って何もねーじゃねーか」
目の前は、真っ白い霧で何も無く見えもしない。本当に、誰かがいるとも思えないほど静かだ。
「まぁまぁ、降りてみたらわかるって」
俺は、霊華の言葉を疑いながら船を降りると段々と景色が揺らいでるのが見える。
「えっ・・・」
景色が、揺らぎながらも住宅街がでてきたのだ。その光景に俺は驚愕した。
「何でここが出てくるんだ……」
「あぁ、冥界はその人のゆかりのある地が出るんだよね~」
「そ、そ、そうなのか……」
「懐かしいっしょっ♪」
「あぁ、言葉もでない」
そう、ここは昔住んでいた町だ。しかも何も変わってないあの頃のまま。俺は、疑心暗鬼になりながらも足を進めてた。横を見ると、霊華は何やらニヤついている。そして・・・・・・
「着いたよ、ここで圭助は寝泊まりしてもらうから!」
「こ、ここはっ!・・・」
「うん、驚いたでしょっ♪」
「あぁ、自分でも信じられねぇ」
そう俺の目の前に現れたのは、昔火事で全焼した家だった!標識も、奈佐と書いてある。信じられないと目を疑った。
"ガチャッ"
ドアが開き、若い女性が出てくる。
『この家から出てくる人……まさか……』
「おかえり、ここに……来てしまったんだね……圭助」
その人物は悲しいような、会えて嬉しいような複雑な表情をしている。俺も、同じ気持ちだった。
「か、母さん・・・」
『マジかよ・・・』
俺は死んだことよりも、母さんに会えた事に一番驚いた。
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