death after

kzeroen

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六道・地獄編

chapter58 洞窟

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俺達は地獄に向かい長いトンネルを歩いていた
中にはコウモリや、蛇、ネズミら気味の悪い小動物が多い
しかも餌は悪霊、怨霊の魂。悪人の血
 
「うへぇ、俺達に無害で向かってこないとはいえ気味悪いな…冬至」
 
「うん…」
 
何か素っ気ない声が帰ってくる。冬至は城の崩壊から元気が無い

「冬至、これを…」
 
酷魔が冬至に銃弾と白い球体を渡す
 
「えっ、なんすかこれは?」
 
「麻痺弾と、煙玉。どうせお前は姉貴を探すんだろ」
 
「はい…」
 
「威力は少ない弾だから安心しろ」
 
冬至はその二つを受け取ると、ライフルにすかさず装備する
慌てすぎなんじゃねぇかと思うと、俺は冬至の肩を叩く
 
「確かに、雛さん強そうな人だから気を付けろよっ」
 
「お前が言うな圭助」
 
「ははっ!酷魔に言われちゃ何も言えないな」
 
冬至に気を使ったが、圭助は逆に酷魔に気を使われた
今度は酷魔が冬至の肩を叩く
 
「冬至、姉貴には長期戦するなっ!絶対に死ぬから」
 
後はお前の運次第だな…冬至
 
「はい…っ」
 
「冬至っ!」
 
俺達の目の前から冬至の姿が消える。冬至はいきなり空間の穴に落ちた
酷魔と圭助は手を伸ばしたが入口が封印され、助けは無理だった…
 
「おやおや、騒がしいですね~」
 
「てめぇの仕業か玉連」
 
「ええ、少しでも人数を減らしたくてねぇ~」
 
出口付近には玉連が姿を現す。そして玉連はすぐに煙玉を投げ姿を消した
 
「くっ、姿現したら毒矢でも撃てばよかった」
 
おいおい、元は自分の仲間だろう…酷魔は敵にはしたくねぇー
 
横目で圭助は酷魔を見ながら、唾を飲む
 
「みんなユダンしないでっ」
 
「あのクソボウズ、とんだ落としもんしやがった…」
 
レナードと道方は武器を構える
全員がその気配に気づいた…
煙が引くと、羽があるベンガルトラが二匹出口を塞ぎこちらを見ている
 
「コクマ様ここはワタシ達に任せて、ユウリ様を!」
 
「・・・すまねぇ、死ぬなよ、お前らっ」
 
酷魔は閃光弾を怨霊に投げ、他の人達は目をつぶる
洞窟が暗いので怨霊はしばらく動けなかった

レナードと道方を残し、圭助、酷魔、霊華、納は礼をいい颯爽と出口に向かった…
 
「シュウヘイ、久しぶりね貴方と組むなんて」
 
「ああ、レナード後ろ頼んだぞ」
 
「モチロン」

舌を出し、片目をつぶり道方に余裕と見せるレナード
拳を打ち鳴らし、笑って余裕を見せる道方
 
こっちは大丈夫だけど、あのひよっ子大丈夫かな…
 

-------------------
 
一方その頃冬至は
 
"ドンっ"

いっつー、ここどこだ?
 
なんか周りには白い壁で何もない部屋。
しかも思いっきり落ちたから痛い…
みんなどこっすかー
 
「ん!?」
 
冬至に向かって矢が放たれ、ほおかすめた
冬至が目をかすめて見ると、目の前に雛が矢を構えていた
 
「えっ?雛さん…」
 
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