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第39話 虚弱聖女と負担
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この悲しみは一体……
もしかして私、同じ魂を持つ聖獣様に、無茶をさせていたんじゃ!
「あ、あのっ! 魔力供給元の聖獣様に、ご負担はかかっていないのでしょうか?」
不安に駆られた私は、思わず身を乗り出した。そのせいで、レイ様の手が私の手から離れてしまった。
小さく声をあげた彼に、私は謝罪をした。
「あ、レイ様、すみません……」
「いや、気にするなセレスティアル。確かに俺も気になっていたからな」
そう笑いながら、レイ様は席に戻られた。そして赤い瞳に真剣な光を宿しながら、ルゥナ様とシスティーナ様を見る。
「で、どうなんだ? それにルゥナ殿はずっと、セレスティアルの体調や、聖女たちの生存を気にしていたようだが」
レイ様の問いを聞いたルゥナ様の表情が、険しくなった。
「そう、そこなんだよ。だから俺はずっと、結界を急激に広げた影響で、お前に負担がかかっていないか、今までの聖女たちを使い潰したんじゃないかって心配していたんだ」
「え? 私が……ですか? 魔力供給元の聖獣様、ではなくてですか?」
「ああ、そうだ」
ルゥナ様が仰るには、魔力供給元の聖獣様に負荷がかかるほど魔力を引き出そうとした場合、先に聖女の肉体を疲労させ、ストップをかけるのだ。
それでもさらに無理をして魔力を引き出そうとした場合、聖女の肉体が限界を超え――つまり死ぬことで、魔力の引き出し過ぎを制御する。
だから、魔力供給元の聖獣様に負担はかからないのだという。
ああ、良かった……聖獣様に負担をかけていたわけじゃないんだ。
なら、どうして私、あのタイミングで悲しくなったのだろう。
たまたま?
気の、せい……?
しかしその疑問は、レイ様の発言により、一旦頭の隅に置いておくことになった。
「つまり逆に言えば、守護獣に力を捧げすぎると聖女に負担がかかり、最悪、死に至る可能性もある、というわけか。だからずっとルゥナ殿は、セレスティアルのことを気にかけていた、と……」
「そういうことだ。結界の拡大には、膨大な魔力が必要となる。俺だって、結界を維持しながら少しずつ力を蓄え、ようやく集まった魔力で少しずつ結界を拡大していったんだ。それほど慎重に進めるべき作業なのに、突然目の前にシィの結界が現れ、どんどん近づいてきたら……そりゃ聖女の扱いどうなってんだって思っても、しゃーねぇだろ!?」
再びルゥナ様の怒りが再燃したようだ。一度謝ったのを忘れたのか、ラメンテに疑いの視線を向ける。
しかし今まで怯えっぱなしだったラメンテも、ここぞとばかりに毛を逆立て、うなり声を上げた。
「僕は決して、セレスティアルに無茶なんてさせてない!! 後、僕の名前はラメンテ!! シィじゃないっ!!」
「なら、白毛玉って呼んでやる!!」
ラメンテの金色の瞳と、ルゥナ様の黒い瞳がぶつかり合う。このままだと、ラメンテとルゥナ様が出会ったときのように、喧嘩になってしまう。
私は慌てて二人の間に割って入った。
「ルゥナ様! 私、大丈夫です! ラメンテの聖女になってから、一度も疲れたことはないんです! それに、結界の拡大だって数回しただけですし……だから喧嘩は止めてください!」
「じゃあ何だよ! たった数回、結界を拡大しただけで、あんなにも広がったっていうのかよ! 俺の八百年、舐めんなよ!?」
「い、いえ、舐めているつもりはありませんが……でも、本当のことです、し……」
そう言って私は、膝の上のラメンテを見た。ラメンテはぶんぶんと頭を縦に振り、力強く同意してくれた。
ルヴィスさんがチラッとティッカさんを見ると、彼女は恐る恐る進み出た。
「セレスティアル様の体調は、毎日私が確認をさせて頂いております。セレスティアル様がこの国の聖女になられてから今日まで、体調に不調がなかったことを、このティッカ、命にかけて誓います」
握った手が震えていたけれど、そう宣言する声色にブレは無かった。
ティッカさんの力強い宣言に、瞳が潤みそうになる。
ここまで言われ、流石にルゥナ様も認めざるを得なかったのだろう。だが完全に納得はされていないみたい。
そのとき、
「なら、セレスティアル。お主の力を、ルゥナに力を注いでみんか?」
え?
私の力を、ルゥナ様に?
システィーナ様の提案に、私を含めた皆が目を見開いた。ルゥナ様のヒゲが、ピンッと立つ。まるで同意するかのように。
私は慌ててシスティーナ様に尋ねた。
「あ、あのっ! システィーナ様がいらっしゃるのに、私の力をルゥナ様に注いでもよろしいのでしょうか?」
「よろしいも何も、聖女はどの守護獣にも力を与えられるからのう。ただ聖女の数は守護獣の数と同じ三人じゃし、守護獣がいる場所に聖女が生まれるよう調整されとるらしいから、守護獣一体につき聖女一人と自然となっただけじゃて」
そ、そうなんだ……
確かに私もシィ様に力を与えていたけれど、ラメンテにも力を与えることができたもんね。
偽聖女だからだとか、シィ様に見捨てられたからだとか考えて納得していたけど、聖女ならどの守護獣様にも力を与えることが出来たのね。
正直言うと、ルゥナ様に力を与えるのが怖い。
ルゥナ様が今まで伴走されてきた聖女たちと比べて、そしてシスティーナ様に比べて、私の力が大したことなかったら……ラメンテを、レイ様、そしてルミテリス王国の皆さんを、失望させてしまうかも――
そこまで考えて、私は不安を振り払った。
今まで私は、何を見てきたの?
私の力が実際大したことがなくたって、ラメンテやレイ様が失望するわけがない。
そんな方々じゃないのは、私が一番良く知っているのに――
それに、私がラメンテに与えている力は、聖獣様の魔力。私自身の力じゃないのに、大したことがないかもなんて、おこがましすぎる。
胸を張ろう。
私は、ルミテリス王国の守護獣――ラメンテの聖女なのだと。
「分かりました。どうぞよろしくお願いいたします、ルゥナ様」
鳩尾当たりに力を入れながら、私は深々とお辞儀をした。それを見たルゥナ様が、へっと笑う。
「さっきまで不安そうにしてたのに、いい顔してんじゃねぇか。安心しろ。確かに、魂を同じにする聖獣によって、聖女が引き出せる魔力量も変わる。だが聖女は、偉大なる女神様と神獣様の使命を果たす同志だ。システィーナと比べて馬鹿にするなんてしねーよ」
私の不安、伝わってたんだ……
ルゥナ様はずっと聖女を大切にする発言をされていたのにと思うと、申し訳なさが胸いっぱいに広がった。
私が立ち上がろうとすると、ラメンテが膝から降りた。そして私の隣にぴったりとくっつきながら、一緒にルゥナ様の元へと向かう。
そしてルゥナ様の前にやってくると、うなり声を上げ、めったに見せることのない牙を見せた。
「……セレスティアルに何かしようものなら、僕が容赦しないからね」
「ほざけ、白毛玉」
「だからお二方とも、喧嘩は止めてください!」
私が二体を諫めると、ラメンテは少し耳を垂らし、ルゥナ様は罰が悪そうに目を逸らした。
ルゥナ様の前で跪くと、彼の身体に触れた。
ラメンテとは違い、少し堅い毛が手のひらに伝わってくる。だけど艶々としていて、ラメンテの毛とは違う気持ちよさがある。
このまま顔を埋め、思いっきり息を吸い込みたくなる衝動を抑えながら、私は自分の胸の奥に意識を向けた。
力――魔力供給元の聖獣様の魔力を引っ張り出し、それを手のひらからルゥナ様に向かって流す。
シィ様やラメンテに力を捧げていたときと、変わらない方法で――
突然ルゥナ様が、全身の毛を逆立てて体を上に丸めたかと思うと、軽やかなステップで私から離れ、システィーナ様の後ろに隠れた。
一見可愛らしい行動に見えるが、その表情は、私でも分かるほどの驚きが浮かんでいた。
流石のシスティーナ様も、眉間に皺を寄せた。
「どうしたんじゃ? ルゥナ」
「……やべーよ、システィーナ……」
「やばい?」
「……あいつが注ぐ魔力量、尋常じゃねえよ!! なのに、顔色一つ変えてねぇなんて……あ、あいつが繋がってるの、一体何だよ!!」
「落ち着け、ルゥナ! 何と繋がってるなど……聖獣以外に何がある! しっかりせよ!」
システィーナ様が、混乱するルゥナ様に一喝を入れた。しかしルゥナ様はシスティーナ様の言葉に答えなかった。
ハッと息を飲み込むと、僅かに震える声で、まさか……と呟いた。
「……神獣様、か?」
もしかして私、同じ魂を持つ聖獣様に、無茶をさせていたんじゃ!
「あ、あのっ! 魔力供給元の聖獣様に、ご負担はかかっていないのでしょうか?」
不安に駆られた私は、思わず身を乗り出した。そのせいで、レイ様の手が私の手から離れてしまった。
小さく声をあげた彼に、私は謝罪をした。
「あ、レイ様、すみません……」
「いや、気にするなセレスティアル。確かに俺も気になっていたからな」
そう笑いながら、レイ様は席に戻られた。そして赤い瞳に真剣な光を宿しながら、ルゥナ様とシスティーナ様を見る。
「で、どうなんだ? それにルゥナ殿はずっと、セレスティアルの体調や、聖女たちの生存を気にしていたようだが」
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「え? 私が……ですか? 魔力供給元の聖獣様、ではなくてですか?」
「ああ、そうだ」
ルゥナ様が仰るには、魔力供給元の聖獣様に負荷がかかるほど魔力を引き出そうとした場合、先に聖女の肉体を疲労させ、ストップをかけるのだ。
それでもさらに無理をして魔力を引き出そうとした場合、聖女の肉体が限界を超え――つまり死ぬことで、魔力の引き出し過ぎを制御する。
だから、魔力供給元の聖獣様に負担はかからないのだという。
ああ、良かった……聖獣様に負担をかけていたわけじゃないんだ。
なら、どうして私、あのタイミングで悲しくなったのだろう。
たまたま?
気の、せい……?
しかしその疑問は、レイ様の発言により、一旦頭の隅に置いておくことになった。
「つまり逆に言えば、守護獣に力を捧げすぎると聖女に負担がかかり、最悪、死に至る可能性もある、というわけか。だからずっとルゥナ殿は、セレスティアルのことを気にかけていた、と……」
「そういうことだ。結界の拡大には、膨大な魔力が必要となる。俺だって、結界を維持しながら少しずつ力を蓄え、ようやく集まった魔力で少しずつ結界を拡大していったんだ。それほど慎重に進めるべき作業なのに、突然目の前にシィの結界が現れ、どんどん近づいてきたら……そりゃ聖女の扱いどうなってんだって思っても、しゃーねぇだろ!?」
再びルゥナ様の怒りが再燃したようだ。一度謝ったのを忘れたのか、ラメンテに疑いの視線を向ける。
しかし今まで怯えっぱなしだったラメンテも、ここぞとばかりに毛を逆立て、うなり声を上げた。
「僕は決して、セレスティアルに無茶なんてさせてない!! 後、僕の名前はラメンテ!! シィじゃないっ!!」
「なら、白毛玉って呼んでやる!!」
ラメンテの金色の瞳と、ルゥナ様の黒い瞳がぶつかり合う。このままだと、ラメンテとルゥナ様が出会ったときのように、喧嘩になってしまう。
私は慌てて二人の間に割って入った。
「ルゥナ様! 私、大丈夫です! ラメンテの聖女になってから、一度も疲れたことはないんです! それに、結界の拡大だって数回しただけですし……だから喧嘩は止めてください!」
「じゃあ何だよ! たった数回、結界を拡大しただけで、あんなにも広がったっていうのかよ! 俺の八百年、舐めんなよ!?」
「い、いえ、舐めているつもりはありませんが……でも、本当のことです、し……」
そう言って私は、膝の上のラメンテを見た。ラメンテはぶんぶんと頭を縦に振り、力強く同意してくれた。
ルヴィスさんがチラッとティッカさんを見ると、彼女は恐る恐る進み出た。
「セレスティアル様の体調は、毎日私が確認をさせて頂いております。セレスティアル様がこの国の聖女になられてから今日まで、体調に不調がなかったことを、このティッカ、命にかけて誓います」
握った手が震えていたけれど、そう宣言する声色にブレは無かった。
ティッカさんの力強い宣言に、瞳が潤みそうになる。
ここまで言われ、流石にルゥナ様も認めざるを得なかったのだろう。だが完全に納得はされていないみたい。
そのとき、
「なら、セレスティアル。お主の力を、ルゥナに力を注いでみんか?」
え?
私の力を、ルゥナ様に?
システィーナ様の提案に、私を含めた皆が目を見開いた。ルゥナ様のヒゲが、ピンッと立つ。まるで同意するかのように。
私は慌ててシスティーナ様に尋ねた。
「あ、あのっ! システィーナ様がいらっしゃるのに、私の力をルゥナ様に注いでもよろしいのでしょうか?」
「よろしいも何も、聖女はどの守護獣にも力を与えられるからのう。ただ聖女の数は守護獣の数と同じ三人じゃし、守護獣がいる場所に聖女が生まれるよう調整されとるらしいから、守護獣一体につき聖女一人と自然となっただけじゃて」
そ、そうなんだ……
確かに私もシィ様に力を与えていたけれど、ラメンテにも力を与えることができたもんね。
偽聖女だからだとか、シィ様に見捨てられたからだとか考えて納得していたけど、聖女ならどの守護獣様にも力を与えることが出来たのね。
正直言うと、ルゥナ様に力を与えるのが怖い。
ルゥナ様が今まで伴走されてきた聖女たちと比べて、そしてシスティーナ様に比べて、私の力が大したことなかったら……ラメンテを、レイ様、そしてルミテリス王国の皆さんを、失望させてしまうかも――
そこまで考えて、私は不安を振り払った。
今まで私は、何を見てきたの?
私の力が実際大したことがなくたって、ラメンテやレイ様が失望するわけがない。
そんな方々じゃないのは、私が一番良く知っているのに――
それに、私がラメンテに与えている力は、聖獣様の魔力。私自身の力じゃないのに、大したことがないかもなんて、おこがましすぎる。
胸を張ろう。
私は、ルミテリス王国の守護獣――ラメンテの聖女なのだと。
「分かりました。どうぞよろしくお願いいたします、ルゥナ様」
鳩尾当たりに力を入れながら、私は深々とお辞儀をした。それを見たルゥナ様が、へっと笑う。
「さっきまで不安そうにしてたのに、いい顔してんじゃねぇか。安心しろ。確かに、魂を同じにする聖獣によって、聖女が引き出せる魔力量も変わる。だが聖女は、偉大なる女神様と神獣様の使命を果たす同志だ。システィーナと比べて馬鹿にするなんてしねーよ」
私の不安、伝わってたんだ……
ルゥナ様はずっと聖女を大切にする発言をされていたのにと思うと、申し訳なさが胸いっぱいに広がった。
私が立ち上がろうとすると、ラメンテが膝から降りた。そして私の隣にぴったりとくっつきながら、一緒にルゥナ様の元へと向かう。
そしてルゥナ様の前にやってくると、うなり声を上げ、めったに見せることのない牙を見せた。
「……セレスティアルに何かしようものなら、僕が容赦しないからね」
「ほざけ、白毛玉」
「だからお二方とも、喧嘩は止めてください!」
私が二体を諫めると、ラメンテは少し耳を垂らし、ルゥナ様は罰が悪そうに目を逸らした。
ルゥナ様の前で跪くと、彼の身体に触れた。
ラメンテとは違い、少し堅い毛が手のひらに伝わってくる。だけど艶々としていて、ラメンテの毛とは違う気持ちよさがある。
このまま顔を埋め、思いっきり息を吸い込みたくなる衝動を抑えながら、私は自分の胸の奥に意識を向けた。
力――魔力供給元の聖獣様の魔力を引っ張り出し、それを手のひらからルゥナ様に向かって流す。
シィ様やラメンテに力を捧げていたときと、変わらない方法で――
突然ルゥナ様が、全身の毛を逆立てて体を上に丸めたかと思うと、軽やかなステップで私から離れ、システィーナ様の後ろに隠れた。
一見可愛らしい行動に見えるが、その表情は、私でも分かるほどの驚きが浮かんでいた。
流石のシスティーナ様も、眉間に皺を寄せた。
「どうしたんじゃ? ルゥナ」
「……やべーよ、システィーナ……」
「やばい?」
「……あいつが注ぐ魔力量、尋常じゃねえよ!! なのに、顔色一つ変えてねぇなんて……あ、あいつが繋がってるの、一体何だよ!!」
「落ち着け、ルゥナ! 何と繋がってるなど……聖獣以外に何がある! しっかりせよ!」
システィーナ様が、混乱するルゥナ様に一喝を入れた。しかしルゥナ様はシスティーナ様の言葉に答えなかった。
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「……神獣様、か?」
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