52 / 73
七章
6
しおりを挟む
「何だよコレ」
さっきまでは何ともなかった筈なのに、突然熱が出たかのように顔が熱い。
携帯を握る手も汗で湿ってきた気がする。
宮田の声を聞いていただけなのに、何故突然こうなったのか。
正直、安堵感に甘さが含まれたアノ声は反則だと思う。
「っていうか、いつまで俺の心臓はバクバクしてんだよ」
本当に意味がわかんねえ。
片手で髪の毛をくしゃりと掻き混ぜた瞬間、携帯が震え出して肩が跳ねた。
「……宮田」
俺が急に電話を切ったから、心配してかけ直してくれたんだろう。
それは分かっていても、今の状態で出れるわけがない。
「どうすっかな」
宮田への罪悪感で、震える携帯に出ようとするも手が震えて動けない。
「いや、出よう。……やっぱ無理!」
葛藤を繰り返して一人で戦っている間に、携帯の震えが止まってしまった。
俺からの電話を待つ側に回ったのかもしれない。
勿論、気持ちの整理がつかないまま混乱していた俺に、かけなおすことなんて出来る筈がなかった。
さっきまでは何ともなかった筈なのに、突然熱が出たかのように顔が熱い。
携帯を握る手も汗で湿ってきた気がする。
宮田の声を聞いていただけなのに、何故突然こうなったのか。
正直、安堵感に甘さが含まれたアノ声は反則だと思う。
「っていうか、いつまで俺の心臓はバクバクしてんだよ」
本当に意味がわかんねえ。
片手で髪の毛をくしゃりと掻き混ぜた瞬間、携帯が震え出して肩が跳ねた。
「……宮田」
俺が急に電話を切ったから、心配してかけ直してくれたんだろう。
それは分かっていても、今の状態で出れるわけがない。
「どうすっかな」
宮田への罪悪感で、震える携帯に出ようとするも手が震えて動けない。
「いや、出よう。……やっぱ無理!」
葛藤を繰り返して一人で戦っている間に、携帯の震えが止まってしまった。
俺からの電話を待つ側に回ったのかもしれない。
勿論、気持ちの整理がつかないまま混乱していた俺に、かけなおすことなんて出来る筈がなかった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
31
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる