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最終章
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しおりを挟む「俺、なんか言ってたのか」
気まずげに視線を逸らされて、背中を冷たい汗が伝っていく。
「何、言ってた?」
「それは」
もしかして、何かとんでもない事を言ってしまったのだろうか。
「宮田!」
不安にかられて、宮田の肩を掴んで強く揺さぶれば、宮田の頭が上下にカクカクと揺れた。
「わ、わかった。言うから、そんなに強く揺さぶるなって」
少し頬を赤らめた宮田に、俺の頬がヒクリと引き攣った。
これだけ聞いておいて何だけど、聞かない方が俺のためになる気がしてきた。
宮田の赤い顔を見ているだけで、すっげえ嫌な予感がしてくる。
「寝言で」
両手で自分の耳を塞ぎそうになったけど、堪えた。
嫌な予感は相変わらずしていたけれど、何かが変わる予感もしているんだ。
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