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時間は過ぎて昼休みになった。
昼休みが始まってから教室に入ると私はすぐにまどかのもとに駆け寄った。
「まどかごめんね。私、ほんとはっ、」
軽蔑される覚悟だった。
幼馴染みをだしに使われたんだもの。
でもまどかは私のかたに優しく触れて笑った。
「全然いいの。私こそごめんね。篝きつかったよね?
でも、篝も傷ついてると思うから今度話すことあったら謝ってくれると嬉しい。」
永遠に話すことはないと思うけど、まどかの優しさに胸を打たれる。
こんな、友達なら手放したくないな。
来るかもしれない別れに胸を痛める。
それを隠すように私は明るく声を出した。
「もちろんだよ!
でも、、篝くんに悪いことしちゃった。。
立花さんに近づきたいからって、、
サイテーだ。」
やってることは最低だ。
まどかは首をブンブンふった。
「そんなことないよっ、
私もそういうことあるし!
サイテーなんか、全然!」
「でも、まどかも、だましちゃって、、」
下を向く私の顔をつかんだまどかはそのまま顔を目の前にむけた。
目の前に広がるのはまどかの整ったかお。
まどかはつよくいった。
「じゃあ、今度から話して!」
思わず、声を失った。
唐突の行動に驚いて、
「う、うん!まどかっ、ありがとう」
思わず返事をしてしまった。
話せないことなんて、山ほどあるのに。
苦しさと共にまどかの暖かさがじーんと染みた。
「わかったならよし!昼食べよ!」顔に触れていた手がパッと離れて、まどかは惣菜パンの袋を私の机に持ってきた。
私は流星の作った弁当を広げる。
甘い卵焼きを口に運んでいると視線に気がついた。
まどかが私の弁当をガン見している。
なに、、?なんかおかしい?
じーーっとみていたまどかは弁当をみながらいった。
「てか、るいとのお弁当きれいだね!おいしそー!」
なんだ、そんなことか、、
なにか、察されたのか?と思った。
ほっと胸を撫で下ろしながら私は答える。
「作ってくれてるの。家族が」
するとまどかは「へー」といったあと、唐揚げをさして、いった。
「すごー。これちょうだい!」
図々しいな、と思って笑ってしまったが面白くなって快く返事した。
「いいわよ」
まどかは私を軽蔑しなかった。
それだけで嬉しい気持ちになる。
私たちはここにいる間、どんどん仲良くなっていくんだろう。
でも仲良くなればなるほど軽蔑されるのが怖くなる。
まどかが、ただの女子高生ならよかったのに。
立花たちと知り合いじゃなければよかったのに。
私たちは、、間接的に敵なのかもしれない。
それが、、わかったら、まどかは、、。
ハンバーグを口に頬張りながら、今の平凡を噛み締めようと心に決めたとき、
ぽこん。
ラインがなった。
嫌な予感がする。
私はスマホを開いた。
やはり、ラインは流星から。
『るいと、教室から逃げろ』
「?なに?このライン」
私は思わずこえに出した。
まどかは「なに?」と声をかけてくる。
それをごまかすと、まどかはさらに爆弾をなげてきた。
「?ていうか、るいと、流星くんとヤったって!」
!!!!!
私は叫びながらまどかの口を手でふさいだ。
「ぎゃー!!声でかい!」
ちょっとまって!!
まずは、教室からにげろって、、どういうこと?
でも、いみなんて関係ない。
きっと、危ないんだ。
でも、まどかは私の話の続きを聞きたがっている。
もう!
私は素早く流星に返信。
『むり、なんで?』
流星はすぐに既読をつけて返信してきた。
『美王がお前のとこにくる』
みおう?
思いもよらない人物に、私の頭ははてなマークだ。
………、なんで?
さっき、ふりきったのは篝じゃない?
なぜ、立花 美王?
えー、っと、逆恨み?
こんなに仲間思いだったのか、、
私絞められるのか?
もう、、、なんでこんなに平凡って上手くいかないんやろー
やっぱり、無理だったんかな、、、
私はまどかに向かって口を開いた。
side 皇花 立花 美王
逢坂琉生斗に会うために
二年一組の教室にやってきた。
周りがざわざわしている。
しかしそんなことは関係ない。
うちの篝は頭がきれる。
そんなやつを操りやがった。
そんな女、おもしれぇやつにきまってる。
口角が上がるのが自分でもわかった。
生徒会やつら(亜嵐は別)で迎えに来てやった。
教室に入ると知り合いの顔が見えた。
知り合いのまどかの席へ行くと、なぜか一人しかいない。
俺はまどかに声をかけた。
「まどか。」
スマホをみていたまどかは俺のこえに気づいて後ろを向いた。
「美王。どーしたの?」
「逢坂 琉生斗は」
琉生斗の名前を出した瞬間にまどかは顔を青くさせた。
「やだ、琉生斗は会えないっていったって篝にもいったけど、次は美王!?」
「ありえないって」といいながらまどかは美王を見上げる。
そんな声を無視して俺はつづけた。
「そうだ。で?逢坂 琉生斗は?」
まどかはめいわくそうにいった。
「トイレよ、トイレ」
逃げた訳じゃないのか、、
だよな。
おれらがくるなんて知らないだろうし。
篝をうまく欺けたと思ってるだろうし。
トイレから返ってきたらじっくり話を聞くとしよう。
俺はまどかの前に腰を下ろした。
「そうか。」
しかしそれから授業が始まるまで逢坂 琉生斗は戻ってこなかった。
昼休みが始まってから教室に入ると私はすぐにまどかのもとに駆け寄った。
「まどかごめんね。私、ほんとはっ、」
軽蔑される覚悟だった。
幼馴染みをだしに使われたんだもの。
でもまどかは私のかたに優しく触れて笑った。
「全然いいの。私こそごめんね。篝きつかったよね?
でも、篝も傷ついてると思うから今度話すことあったら謝ってくれると嬉しい。」
永遠に話すことはないと思うけど、まどかの優しさに胸を打たれる。
こんな、友達なら手放したくないな。
来るかもしれない別れに胸を痛める。
それを隠すように私は明るく声を出した。
「もちろんだよ!
でも、、篝くんに悪いことしちゃった。。
立花さんに近づきたいからって、、
サイテーだ。」
やってることは最低だ。
まどかは首をブンブンふった。
「そんなことないよっ、
私もそういうことあるし!
サイテーなんか、全然!」
「でも、まどかも、だましちゃって、、」
下を向く私の顔をつかんだまどかはそのまま顔を目の前にむけた。
目の前に広がるのはまどかの整ったかお。
まどかはつよくいった。
「じゃあ、今度から話して!」
思わず、声を失った。
唐突の行動に驚いて、
「う、うん!まどかっ、ありがとう」
思わず返事をしてしまった。
話せないことなんて、山ほどあるのに。
苦しさと共にまどかの暖かさがじーんと染みた。
「わかったならよし!昼食べよ!」顔に触れていた手がパッと離れて、まどかは惣菜パンの袋を私の机に持ってきた。
私は流星の作った弁当を広げる。
甘い卵焼きを口に運んでいると視線に気がついた。
まどかが私の弁当をガン見している。
なに、、?なんかおかしい?
じーーっとみていたまどかは弁当をみながらいった。
「てか、るいとのお弁当きれいだね!おいしそー!」
なんだ、そんなことか、、
なにか、察されたのか?と思った。
ほっと胸を撫で下ろしながら私は答える。
「作ってくれてるの。家族が」
するとまどかは「へー」といったあと、唐揚げをさして、いった。
「すごー。これちょうだい!」
図々しいな、と思って笑ってしまったが面白くなって快く返事した。
「いいわよ」
まどかは私を軽蔑しなかった。
それだけで嬉しい気持ちになる。
私たちはここにいる間、どんどん仲良くなっていくんだろう。
でも仲良くなればなるほど軽蔑されるのが怖くなる。
まどかが、ただの女子高生ならよかったのに。
立花たちと知り合いじゃなければよかったのに。
私たちは、、間接的に敵なのかもしれない。
それが、、わかったら、まどかは、、。
ハンバーグを口に頬張りながら、今の平凡を噛み締めようと心に決めたとき、
ぽこん。
ラインがなった。
嫌な予感がする。
私はスマホを開いた。
やはり、ラインは流星から。
『るいと、教室から逃げろ』
「?なに?このライン」
私は思わずこえに出した。
まどかは「なに?」と声をかけてくる。
それをごまかすと、まどかはさらに爆弾をなげてきた。
「?ていうか、るいと、流星くんとヤったって!」
!!!!!
私は叫びながらまどかの口を手でふさいだ。
「ぎゃー!!声でかい!」
ちょっとまって!!
まずは、教室からにげろって、、どういうこと?
でも、いみなんて関係ない。
きっと、危ないんだ。
でも、まどかは私の話の続きを聞きたがっている。
もう!
私は素早く流星に返信。
『むり、なんで?』
流星はすぐに既読をつけて返信してきた。
『美王がお前のとこにくる』
みおう?
思いもよらない人物に、私の頭ははてなマークだ。
………、なんで?
さっき、ふりきったのは篝じゃない?
なぜ、立花 美王?
えー、っと、逆恨み?
こんなに仲間思いだったのか、、
私絞められるのか?
もう、、、なんでこんなに平凡って上手くいかないんやろー
やっぱり、無理だったんかな、、、
私はまどかに向かって口を開いた。
side 皇花 立花 美王
逢坂琉生斗に会うために
二年一組の教室にやってきた。
周りがざわざわしている。
しかしそんなことは関係ない。
うちの篝は頭がきれる。
そんなやつを操りやがった。
そんな女、おもしれぇやつにきまってる。
口角が上がるのが自分でもわかった。
生徒会やつら(亜嵐は別)で迎えに来てやった。
教室に入ると知り合いの顔が見えた。
知り合いのまどかの席へ行くと、なぜか一人しかいない。
俺はまどかに声をかけた。
「まどか。」
スマホをみていたまどかは俺のこえに気づいて後ろを向いた。
「美王。どーしたの?」
「逢坂 琉生斗は」
琉生斗の名前を出した瞬間にまどかは顔を青くさせた。
「やだ、琉生斗は会えないっていったって篝にもいったけど、次は美王!?」
「ありえないって」といいながらまどかは美王を見上げる。
そんな声を無視して俺はつづけた。
「そうだ。で?逢坂 琉生斗は?」
まどかはめいわくそうにいった。
「トイレよ、トイレ」
逃げた訳じゃないのか、、
だよな。
おれらがくるなんて知らないだろうし。
篝をうまく欺けたと思ってるだろうし。
トイレから返ってきたらじっくり話を聞くとしよう。
俺はまどかの前に腰を下ろした。
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しかしそれから授業が始まるまで逢坂 琉生斗は戻ってこなかった。
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