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抱負
しおりを挟む窓際のベッドのおばあちゃんと看護師さんの、「今日はお天気ですね」なんて話をカーテン越しに盗み聞いて今朝も今日の天気を知る。
雨がふろうと嵐が来ようと私には関係ないことだけれど、
やっぱり晴れだと気分が良いのは日本の教育の賜物だと思う。
1番安い4人部屋の病室には名ばかりのロッカーがあって、そこにだけ名前シールが貼られている。
名ばかり というのも、みんな寝たきりだで誰もロッカーなんて使わないから。
私の部屋の4人のうち、私以外の3人の名前にはカタカナが入っている。
なんでおばあちゃんって名前にカタカナが入ってるんだろうと思ってググって、またひとつ賢くなった。
カタカナのお名前のおばあちゃん達はしょっちゅう看護師さんにテレビカードをお使いしてもらってると言うのに私にはテレビカードを買うお金なんかない。
イマ、一番欲しいものはテレビカードです。あと、テレビに刺せるタイプのイヤホン。
朝のご飯を食べたあと、お天気だと言う窓際のおばあちゃんの言葉にそそのかされて、点滴をお供に携えてフロアの端っこの窓までお散歩。
窓に行くにはナースステーションを通るから、看護師さんには「リハビリしてて偉いね」と言われたり「寝ていなさい」と言われたりする。
ドッチヤネン
長い旅の末、窓にたどり着く。
言うほど晴れていなくて少しガッカリしながらも、5階の窓から下を眺める。
眩しくない分、観察するにはこれくらいのお天気がちょうど良かったのかもしれない。
サラリーマンはジャケットを着ているし、女性はカーディガンを羽織っている。
そういえば病院の廊下が肌寒い気がしたのは冷房のせいじゃないのかもしれないなと思った。
こんな日でも小学生はきっと半袖半ズボンで私を安心させてくれるのだろうけれど生憎小学生は通らなかった。
そうだ、今年はボルドーのワンピースを買おう。
秋が楽しみになるように。
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