「化け猫」

夢幻

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「蛇女郎」6 ☁️

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奥の茂みから社の横手に出た
賽銭箱に続く石畳の上に華燐が倒れていた
男が立っていた
近づくたびにかりんの顔が見え、鼻から血が出ているのが見えた
瞬間、かりんの顔の前迄来ていた

男は、華燐のワンピースをめくろうとしていたが、突如かりん(女の子)の前に現れた小さい緑色の自分(蛇)にに気づき

「蛇!?ちっちゃ、ナニ蛇?いても不思議はないけどさー。女の子が気になったの?これ獲物と思った?俺達仲間かー。可愛いいもんね、この女の子」男は、かりんをチラッと見る

かりんの鼻血も心配だったが、色が普段より白く見えるのが気になった
心配でざわざわした

「なんか、お前俺に敵意あるね」
私は、かりんを後に男にシャーシャーしていた

私は、小さい。そして、細い
ここには、人は滅多に来ない

「女の子が、ここの神社に登ってくの、まあ結構見てたんだよ俺。毎日じゃないけどさ」
男は、俺を見下ろして言い、私を踏み潰そうとした。男の膝が上がり靴の裏が見える

スっと避ける
また靴の裏が見える、避ける。それを何回か繰り返し、

「んー、やっぱ無理か。イケると思ったが」

男がかりんに向き直り、しゃがみワンピのスカートをめくろうとした時、首に噛み付けばと思った。しゃがんでいる、男の首の位置は低い

そろそろと近づき射程内と思った時、男が持っていた鞄が飛んできてかわせると思った

瞬間、体がグングン大きくなり、自分は大蛇となって男を見下ろし、蛇舌をチロチロし、口を大きく開け、男の頭を上からパクッと丸呑みした
(自分でも驚きだった)

その瞬間、体は縮み元の大きさに戻った

一瞬大きくなった私の体は、賽銭箱の社の屋根位の高さになっていて、男を飲み込む前の一瞬ざぁーっと境内を杜を見回した
大きく見えていた男がみるみる小さく見えるのは、驚きもあったが痛快愉快、今思い出しても男の驚いたアングリした顔は見ものだった
また、境内を見回したあの一瞬、とても雄大な気分だった


❄️❄️❄️

あれから10年
かりんは、目を覚さない
私が、こうやってかりんに入って、かりんを動かしいる。
かりんは死んでいない
奥底で眠っている状態だ、と思う
叩きつけられたのが原因か、
何かがショックでと思う
地面に叩きつけられる前にナニがあったのか、叩きつけられたショックだけではない気がした


続く→
「蛇女郎」7
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