「化け猫」

夢幻

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「蛇女郎」7 ☁️

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階段がキツい、この神社
時代と共に人も少なくなり
先日老夫婦が長い階段登って、お参りをしていった。その時言っていた

「もう、見納めですねぇ」

「さすがに階段がキツい。ここの眺めが好きで来ていたが、訪れる回数も少なくなっていたが」

「もう、流石にですねぇ」

「残念だが...」
空気が、そよそよと流れていた
空は青く、緑樹の木漏れ日が柔らかい

「私達が子供の頃は、坂道にまだ家がなく、道は広く両脇に青葉が生い茂り、夏でも涼しく坂道来れましたけど、真夏の太陽の光を透してみる木々の葉は濃淡があって、空も眩しくなく涼しくみえて、木漏れ日のトンネルをくぐって来れたのが懐かしい、残念ですね」

「今は、青葉の生い茂る坂道ではないし、道路の反射熱で暑いばかりだ」

「空を見上げれば青葉、それが嬉しくておかげで暑くても、木影の間から見える夏の空も、涼しく見えていた」

「今は、なくなりましたね…. それは。木々も、神社のこの場所しかなくなって」

「もう来る事はないが、神社は残っていてほしいな」
「そうですね、いつまでも」


「昔は、縁日もあったが」

「今は、もうないですものね。縁日する位の広さは十分にですのに、もったいないですね」
2人は、賽銭箱のある社に振り向き、ふうぅと一息つき、頭を下げ、向き直り、鳥居を潜り、階段を降りていった

私は、あの時鳥居の近くの木の上にいた
木影の間から見る空

風は、変わらず吹いていた
登るのもキツいが、階段を降りるのも一苦労と思った

その日は、春を過ぎた日の午後の日のことだった

訪れる人が、少ない神社
天気の良い日はいいがと思う
雨の日、雪の日はたまったモノではないなと思う

まあ、だから私がのんびりしていられる訳で



廃れ感はあっても、かりんは来ていた
来るのは午後2時半、3時過ぎてから
週3~5

今日は、3時過ぎても来ない。
暫く待っていたが
「今日は、来ないか」と思い、気になっていた社の森の茂みにゴソゴソはい回っていた

そんな時「いやぁぁーーーーー」と大きな声が聞こえて、かりんと思った。走る足音が2つ聞こえ、急いだ、急いで這った






続く→
「蛇女郎」8
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