「化け猫」

夢幻

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「蛇女郎」

「蛇女郎」12 ☁️

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かりんが秘密にしていたモノも見た(笑)
申し訳ない、一生懸命隠していたと思うが(笑)


風は、さらに強く入ってきて部屋の中を荒らすのではと思うほどで、カーテンの揺れる動きで夜の匂いが部屋の中に入ってきてるような気がし、夜の匂いに包まれている気持ちがして、気持ちが落ち着いていた

窓が閉まっているよりも、開いている方が、外の匂いがする方が落ち着く


隠してあるようにあった、かりんの絵。他の絵と分けられて、青と緑のクレヨンで描かれた蛇の絵、鳥居も描いてあって、蛇の大きさに比べたら小さい小さい鳥居が赤で描かれていた。後で付け足したのかなとも思うが、実際はどうなのか?
私とかりんの追っかけこのもあった。地面が白く塗ってある蛇の絵も、地面を白と黄色を使って塗ってあるのもあって、頑張って描いたんだなと、かりんが家に帰ってから思い出して書いてくれた絵を見た時、嬉しかった


絵は本に挟んであって、押し入れの中に
かりんの親が気づいていたかは、わからないが


かりんが私を大事に思っていてくれていたように、尊重していてくれていたように
かりんの意志を尊重したかった
かりんが目が覚めた時に違和感がないようにと


私は、自分といた時のかりんから色々想像するしかなかった


かりんは、さほど好き嫌いな食べ物もなく、健康で、時々人見知りするも元気で明るいようで、幼稚園の手帳を見ると先生のコメントからも伺え、また『かりんちゃんは、女の子らしい正義感がある』とあった

私には、よくわからなかった。女の子らしい正義感が? 


どんな物かわからない上に、問題が私は男性だ

可能な限り、彼女の好みを考え選んだり、行動しているが限界もある
男性目線の選び方もあったりして(蛇の問題点もあるが)、学校で友達が冷やかされていたり、男子が悪戯でする事に、ちょっとそれはと思ったりすると、このガキと思ってつい同級生の男子をやっつけたり、上級生が廊下で友達の髪を引っ張ったりすれば、そいつと喧嘩になったり... 、年齢が上がっていく程にウザ絡みしてくる男子の胸ぐらを掴んでしまう時もあり(その度に人間の手って便利と感動する始末であった私は…. )、よくない事だけど、まあそれは仕方ないかなって(当然と思うけど)、つい先制しておくべきだろうと咄嗟に動いてしまい、まあ、つい… と言う事で、自分さえよければいいと思ってる訳ではない


かりんを守る為、かりんを尊重する為に
かりんは、人に分け隔てがなかった


私への態度は、小さい子供だからと思っていた
未就学児であったし。でも、幼稚園での友達がかりんへの接し方を見ると、描いていた絵を見ると、かりんの分け隔てのない部分のようで
私に優しいのも、わかるなと思った
極力損なわないようにと思った

で、ついつい、ついつい
喧嘩は、私の男の部分が出るようで、かりんに傷を負わせたくないのもある


しかし、男の子はよく女の子を揶揄ったり、虐めたり、ちょっかい出すなと思った
人間が虫や生き物にイタズラするのと同じか?いい迷惑だ


まあ、なんだかんだ喧嘩するので、
かりんの友達からは、男前と言われるようになっていた



続く→
「蛇女郎」13
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