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第一章
仮想戦前
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午後の授業が終わり、帰りのホームルームの時間になった。終わったら声をかけようと思っていたら、ピンポンパンポーン。「照間さん、秋雨さん、夢見さん、薔薇園さん、火暗さん。放課後職員室に集まってください。」とアナウンスがあった。
その間に先生はもう教室から出ていっていた。しまった。でもこれはチャンスかもしれない。他の四人と接触することができる。
私は言われた通り職員室に向かった。するとすでに他の四人はそろっていた。田中先生は私たちの顔を見ると「私についてきてください。」と言った。
先生に連れられたのは学校の駐車場。「じゃあ乗ってください。」と先生が黒塗りの車を指さしながら言った。え、どこに連れていくつもりなんだろうか。警戒心もあるけど少しわくわくもする。
私はチャンスだと思ってすぐ助手席に乗った。よし、これで自然に先生と話ができるかも。
私が乗ると他の四人も車に乗っていった。よく考えたら先生が6人乗りの大きな車に乗って学校に来ているのは変な気がする。家族がたくさんいるのなら話は別だけど。このためだけにこの車を用意したんだろうか。
車の中で何か話してくれるのかなーと思っていたら重たい沈黙が流れていた。なんだこれ。空は快晴なのに。こんな空気になるのか。でもそれもそうか。知らない人同士なんだから。なぜか私の携帯電話には四人の連絡先が入っていたけど、会ったのはこれが初めてなはずだ。
何か話したい。・・・くそー口を開きにくい。私が悶々としていると
「それで、どこに向かっているんですか?」
と薔薇園さんが口を開いた。昨日連絡したとき何か知っていそうだった人だ。私は後ろを振り返った。綺麗な黒髪ロングに紫のヘアバンドをしている。でも目がすっと細められている。ちょっと怖い。
「まあ行けばわかりますよ。それにあなたがたにとっては非常に大事なことだと思いますよ。」
田中先生はそう答えた。それから誰も発言することもなく目的地に着いた。
着いたのは大きな白い建物だった。私の家二十個分以上はある広さの土地だ。そこに建物は少なくとも三つ以上はある。私が建物を見上げていると先生が手招きしていた。
そのままついて行く先生はドアの横の機械にカードを通して手をかざした。するとぴぴっと音がしてロックが解除された。
先生について行って中へ入る。そして特別研究室と書かれた部屋に入った。
中は病院の診察室のような場所だった。仕切りの向こうに空間がありそうだし奥には何かの器具も見える。
そして先生に促されそれぞれ席に着く。
「昨日私はあなたたちにあることを説明しました。そのことについて疑問もあるでしょう。ですが一人一人聞いていると収拾がつかなくなりそうなので、まずは私に話をさせてください。」
田中先生の言葉に皆何か言いたげな顔をしていたが、何も言わず続きを待った。
「ありがとうございます。では初めに、私はこの魔法少女研究機関の特別研究員です。まずあなた方はこの世界に転生してきました。それぞれの世界からこの世界に生まれ変わったというべきでしょうか。その理由はそれぞれありますが、あなた方がこの世界に呼ばれたのは魔神を討伐していただきたいからです。」
皆息を飲む。魔人じゃなくて魔神。神を倒すなんて荒唐無稽だ。
「困惑なさるのも無理はないでしょう。しかしこれが真実なのです。照間さん。あなたは昨日の夜、魔人と戦いましたね。そのようにこの世界には人間を脅かす悪が存在するんです。これらを排除しているのが魔法少女です。そして魔神を討伐するために世界に呼ばれたのが勇者です。」
それからも先生は説明を続けていった。理解するのに必死だったが何とか読み取るとこういうことだった。
魔神を倒すために呼ばれたのが私たち勇者。悪と戦っている魔法少女。その魔法少女の変身システムがMーシステムでMーキューブを使って変身をすると、戦闘用の身体が構築され身体能力が上がり一定以上ダメージがたまると解除される。ただし解除されても変身が解けるわけではないので魔法は使える。
魔法少女は陰で世界を救っている。彼女たちの対価は願い。それはこの政府特殊機関魔笛が可能な限り叶えてくれる。
そして魔神と戦うには五大魔王を倒す必要があり、魔神を倒した暁には何でも一つ願いが叶う。
難しいことを一気に伝えられたので少し混乱した。その頭のまま先生に連れられ今度は何もないだだっ広い場所に行った。縦横30m、高さ10m以上はありそうな空間だ。
「ここでは仮想戦が行えます。魔人を一体用意するので変身して戦ってみてください。」
そう先生に言われた。それぞれ神妙な顔をしている。それにしても変身か。どうやるんだっけ。・・・そうだあの恥ずかしい言葉を言わないといけないんだった。
目の前に昨日見た魔人が現れた。これどうやってるんだろうか。
その間に先生はもう教室から出ていっていた。しまった。でもこれはチャンスかもしれない。他の四人と接触することができる。
私は言われた通り職員室に向かった。するとすでに他の四人はそろっていた。田中先生は私たちの顔を見ると「私についてきてください。」と言った。
先生に連れられたのは学校の駐車場。「じゃあ乗ってください。」と先生が黒塗りの車を指さしながら言った。え、どこに連れていくつもりなんだろうか。警戒心もあるけど少しわくわくもする。
私はチャンスだと思ってすぐ助手席に乗った。よし、これで自然に先生と話ができるかも。
私が乗ると他の四人も車に乗っていった。よく考えたら先生が6人乗りの大きな車に乗って学校に来ているのは変な気がする。家族がたくさんいるのなら話は別だけど。このためだけにこの車を用意したんだろうか。
車の中で何か話してくれるのかなーと思っていたら重たい沈黙が流れていた。なんだこれ。空は快晴なのに。こんな空気になるのか。でもそれもそうか。知らない人同士なんだから。なぜか私の携帯電話には四人の連絡先が入っていたけど、会ったのはこれが初めてなはずだ。
何か話したい。・・・くそー口を開きにくい。私が悶々としていると
「それで、どこに向かっているんですか?」
と薔薇園さんが口を開いた。昨日連絡したとき何か知っていそうだった人だ。私は後ろを振り返った。綺麗な黒髪ロングに紫のヘアバンドをしている。でも目がすっと細められている。ちょっと怖い。
「まあ行けばわかりますよ。それにあなたがたにとっては非常に大事なことだと思いますよ。」
田中先生はそう答えた。それから誰も発言することもなく目的地に着いた。
着いたのは大きな白い建物だった。私の家二十個分以上はある広さの土地だ。そこに建物は少なくとも三つ以上はある。私が建物を見上げていると先生が手招きしていた。
そのままついて行く先生はドアの横の機械にカードを通して手をかざした。するとぴぴっと音がしてロックが解除された。
先生について行って中へ入る。そして特別研究室と書かれた部屋に入った。
中は病院の診察室のような場所だった。仕切りの向こうに空間がありそうだし奥には何かの器具も見える。
そして先生に促されそれぞれ席に着く。
「昨日私はあなたたちにあることを説明しました。そのことについて疑問もあるでしょう。ですが一人一人聞いていると収拾がつかなくなりそうなので、まずは私に話をさせてください。」
田中先生の言葉に皆何か言いたげな顔をしていたが、何も言わず続きを待った。
「ありがとうございます。では初めに、私はこの魔法少女研究機関の特別研究員です。まずあなた方はこの世界に転生してきました。それぞれの世界からこの世界に生まれ変わったというべきでしょうか。その理由はそれぞれありますが、あなた方がこの世界に呼ばれたのは魔神を討伐していただきたいからです。」
皆息を飲む。魔人じゃなくて魔神。神を倒すなんて荒唐無稽だ。
「困惑なさるのも無理はないでしょう。しかしこれが真実なのです。照間さん。あなたは昨日の夜、魔人と戦いましたね。そのようにこの世界には人間を脅かす悪が存在するんです。これらを排除しているのが魔法少女です。そして魔神を討伐するために世界に呼ばれたのが勇者です。」
それからも先生は説明を続けていった。理解するのに必死だったが何とか読み取るとこういうことだった。
魔神を倒すために呼ばれたのが私たち勇者。悪と戦っている魔法少女。その魔法少女の変身システムがMーシステムでMーキューブを使って変身をすると、戦闘用の身体が構築され身体能力が上がり一定以上ダメージがたまると解除される。ただし解除されても変身が解けるわけではないので魔法は使える。
魔法少女は陰で世界を救っている。彼女たちの対価は願い。それはこの政府特殊機関魔笛が可能な限り叶えてくれる。
そして魔神と戦うには五大魔王を倒す必要があり、魔神を倒した暁には何でも一つ願いが叶う。
難しいことを一気に伝えられたので少し混乱した。その頭のまま先生に連れられ今度は何もないだだっ広い場所に行った。縦横30m、高さ10m以上はありそうな空間だ。
「ここでは仮想戦が行えます。魔人を一体用意するので変身して戦ってみてください。」
そう先生に言われた。それぞれ神妙な顔をしている。それにしても変身か。どうやるんだっけ。・・・そうだあの恥ずかしい言葉を言わないといけないんだった。
目の前に昨日見た魔人が現れた。これどうやってるんだろうか。
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