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甘い?同居生活
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雑貨屋に寄ったあと、一緒にスーパーへ行き、食材を買って家に帰ってきた。
服以外ならテツと買い物をするのは全然オーケーだ。
テツは鼻歌を歌いながら洗面所で手を洗っている。
それがすごく可愛くてクスッと笑みがこぼれる。
私は早速、料理に取り掛かった。
今日のメニューはオムライスだ。
テツは見た目に反してお子様な食べ物が大好きだ。
この前、作ったハンバーグにチーズと目玉焼きをのせたら嬉しそうに頬張っていた。
玉ねぎ、にんじん、鶏肉を炒める。
本当はピーマンも入れたかったけど、テツが嫌いなのでやめておいた。
手早くチキンライスを作り、形を作ってお皿にのせる。
フライパンにバターを入れ、そこへ卵を流し入れて半熟になったら火を止めてチキンライスの上にのせた。
テーブルにオムライス、サラダ、野菜スープを並べる。
急いで作ったので、簡単なものしか出来なかったけど。
「美味しそうだな」
テツが上機嫌で椅子に座る。
私はサラダにかけるドレッシングとマヨネーズ、ケチャップをテーブルに置く。
「好きなのを自分でかけてね」
「オムライスのケチャップは美桜がやってよ。ハートマークとか描いてくれたら嬉しいんだけど」
ドレッシングをサラダにかけた後、ジーッと期待を込めた目で私を見てくる。
今、ハートって言った?
「え、私が?」
「うん」
うん、じゃないし!
テツは動こうとしはしない。
せっかく作った料理が冷めてしまう。
仕方ないな。
私はケチャップを手にオムライスにハートを描いた。
ちょっと手が震えて歪になったのはご愛敬だ。
テツはそれを見て満足そうに笑い、「いただきます」と手を合わせてスプーンを持ちオムライスを頬張った。
「美味い!」
そう声を上げたテツの口の端にケチャップがついてるんですけど。
そのワンパクな姿は普段の姿からは想像できない。
この年で口の端にケチャップとかつけないでしょ。
どんな食べ方したのよ。
気づいていないのか、テツはケチャップをつけたままサラダを食べている。
あー、もう。
「ここ、ついてるよ」
左側の口の横を指差した。
「マジで?美桜、取って」
「はぁ?自分で取ればいいでしょ。口の左側についてるから」
どうして私がそんなことをしないといけないのよ。
テツを無視してオムライスを食べる。
「えー、自分では見えないんだから取ってくれてもいいだろ。美桜のケチ」
悪態をついた後、舌を出して唇の左側をペロリと舐めている。
だけど、それはわざとなのか?と思うぐらい全然取れてない。
「違う、もうちょっとほっぺ側」
私が指摘すると、ムッとして口を尖らせる。
「だから取ってって頼んだんだろ。見えないからどこについてるか分からないんだよ」
こういうところは、テツは大きな子供みたい。
俺様な発言は健在だけど、その内容は可愛すぎる。
まだまだ知らない面があるんだなと思う。
私は席を立ち、ティッシュを一枚取りテツの口許を拭いた。
「取れたよ」
「サンキュ。てか、そこは美桜の舌で舐め取ってくれてもよかったのに」
そう言ってニヤリと笑った。
「そんなことするわけないでしょ」
私は真っ赤になりながら、ティッシュをゴミ箱に捨てて食事を再開させた。
服以外ならテツと買い物をするのは全然オーケーだ。
テツは鼻歌を歌いながら洗面所で手を洗っている。
それがすごく可愛くてクスッと笑みがこぼれる。
私は早速、料理に取り掛かった。
今日のメニューはオムライスだ。
テツは見た目に反してお子様な食べ物が大好きだ。
この前、作ったハンバーグにチーズと目玉焼きをのせたら嬉しそうに頬張っていた。
玉ねぎ、にんじん、鶏肉を炒める。
本当はピーマンも入れたかったけど、テツが嫌いなのでやめておいた。
手早くチキンライスを作り、形を作ってお皿にのせる。
フライパンにバターを入れ、そこへ卵を流し入れて半熟になったら火を止めてチキンライスの上にのせた。
テーブルにオムライス、サラダ、野菜スープを並べる。
急いで作ったので、簡単なものしか出来なかったけど。
「美味しそうだな」
テツが上機嫌で椅子に座る。
私はサラダにかけるドレッシングとマヨネーズ、ケチャップをテーブルに置く。
「好きなのを自分でかけてね」
「オムライスのケチャップは美桜がやってよ。ハートマークとか描いてくれたら嬉しいんだけど」
ドレッシングをサラダにかけた後、ジーッと期待を込めた目で私を見てくる。
今、ハートって言った?
「え、私が?」
「うん」
うん、じゃないし!
テツは動こうとしはしない。
せっかく作った料理が冷めてしまう。
仕方ないな。
私はケチャップを手にオムライスにハートを描いた。
ちょっと手が震えて歪になったのはご愛敬だ。
テツはそれを見て満足そうに笑い、「いただきます」と手を合わせてスプーンを持ちオムライスを頬張った。
「美味い!」
そう声を上げたテツの口の端にケチャップがついてるんですけど。
そのワンパクな姿は普段の姿からは想像できない。
この年で口の端にケチャップとかつけないでしょ。
どんな食べ方したのよ。
気づいていないのか、テツはケチャップをつけたままサラダを食べている。
あー、もう。
「ここ、ついてるよ」
左側の口の横を指差した。
「マジで?美桜、取って」
「はぁ?自分で取ればいいでしょ。口の左側についてるから」
どうして私がそんなことをしないといけないのよ。
テツを無視してオムライスを食べる。
「えー、自分では見えないんだから取ってくれてもいいだろ。美桜のケチ」
悪態をついた後、舌を出して唇の左側をペロリと舐めている。
だけど、それはわざとなのか?と思うぐらい全然取れてない。
「違う、もうちょっとほっぺ側」
私が指摘すると、ムッとして口を尖らせる。
「だから取ってって頼んだんだろ。見えないからどこについてるか分からないんだよ」
こういうところは、テツは大きな子供みたい。
俺様な発言は健在だけど、その内容は可愛すぎる。
まだまだ知らない面があるんだなと思う。
私は席を立ち、ティッシュを一枚取りテツの口許を拭いた。
「取れたよ」
「サンキュ。てか、そこは美桜の舌で舐め取ってくれてもよかったのに」
そう言ってニヤリと笑った。
「そんなことするわけないでしょ」
私は真っ赤になりながら、ティッシュをゴミ箱に捨てて食事を再開させた。
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