【完結】もつれた心、ほどいてあげる~カリスマ美容師御曹司の甘美な溺愛レッスン~

 イケメンカリスマ美容師と内気で地味な書店員との、甘々溺愛ストーリーです!
 どうぞお楽しみいただけますように。

〈あらすじ〉

 加藤優紀は、現在、25歳の書店員。
 東京の中心部ながら、昭和味たっぷりの裏町に位置する「高木書店」という名の本屋を、祖母とふたりで切り盛りしている。

 彼女が高木書店で働きはじめたのは、3年ほど前から。

 短大卒業後、不動産会社で営業事務をしていたが、同期の、親会社の重役令嬢からいじめに近い嫌がらせを受け、逃げるように会社を辞めた過去があった。
 そのことは優紀の心に小さいながらも深い傷をつけた。
 人付き合いを恐れるようになった優紀は、それ以来、つぶれかけの本屋で人の目につかない質素な生活に安んじていた。

 一方、高木書店の目と鼻の先に、優紀の兄の幼なじみで、大企業の社長令息にしてカリスマ美容師の香坂玲伊が〈リインカネーション〉という総合ビューティーサロンを経営していた。

 玲伊は優紀より4歳年上の29歳。
 優紀も、兄とともに玲伊と一緒に遊んだ幼なじみであった。

 店が近いこともあり、玲伊はしょっちゅう、優紀の本屋に顔を出していた。
 
 子供のころから、かっこよくて優しかった玲伊は、優紀の初恋の人。
 その気持ちは今もまったく変わっていなかったが、しがない書店員の自分が、カリスマ美容師にして御曹司の彼に釣り合うはずがないと、その恋心に蓋をしていた。

 そんなある日、優紀は玲伊に「自分の店に来て」言われる。

 優紀が〈リインカネーション〉を訪れると、人気のファッション誌『KALEN』の編集者が待っていた。
 そして「シンデレラ・プロジェクト」のモデルをしてほしいと依頼される。


「シンデレラ・プロジェクト」とは、玲伊の店の1周年記念の企画で、〈リインカネーション〉のすべての施設を使い、2~3カ月でモデルの女性を美しく変身させ、それを雑誌の連載記事として掲載するというもの。
 優紀は固辞したが、玲伊の熱心な誘いに負け、最終的に引き受けることとなる。

 はじめての経験に戸惑いながらも、超一流の施術に心が満たされていく優紀。
 そして、玲伊への恋心はいっそう募ってゆく。
 玲伊はとても優しいが、それは親友の妹だから。
 そんな切ない気持ちを抱えていた。

 プロジェクトがはじまり、ひと月が過ぎた。
 書店の仕事と〈リインカネーション〉の施術という二重生活に慣れてきた矢先、大問題が発生する。
 突然、編集部に上層部から横やりが入り、優紀は「シンデレラ・プロジェクト」のモデルを下ろされることになった。

 残念に思いながらも、やはり夢でしかなかったのだとあきらめる優紀だったが、そんなとき、玲伊から呼び出しを受けて……
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