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自分に出来ることと、不穏な影
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午後から備品整理をしていた。
今日は文房具など在庫を確認し、数量を紙にメモしていく。
すべて終われば、備品管理台帳に入力する。
これをやっておけば、備品を過不足なく提供できる。
ふと、時計を見ると十四時半。
十五時から営業会議があるので準備を頼まれていた。
私は、一旦作業を中断して会議室に向かった。
会議室のドアを開けると電気をつけ、リモコンでエアコンのスイッチを入れる。
この会議室に来ると、テツと初めて会った時のことを思い出す。
お弁当の配達で私はこの会社に来た。
あのときはテツのこと全然気がつかなかったんだよな。
それが今じゃ、テツと付き合ってるんだから不思議な縁だ。
テーブルの上に資料を並べ、その横にペットボトルのお茶を置く。
うちの事務所は会議の時はこのスタイルらしい。
てっきり、コーヒーとかお茶を淹れるのかなと思っていた。
事務所内の人たちの会議は、事務員の手を煩わせなくてもよく、残ったら持ち帰れるペットボトルのお茶が最適だと社長が決めた。
来客の時は別らしいけど。
「あ、美桜」
開けっ放しにしていた会議室のドアからテツが入ってきた。
恵利さんに私たちが付き合っていることがみんなに知られていると聞かされたばかりだ。
それもあって、なんだかそわそわしてしまう。
「なんかさぁ、会議室に美桜が一人でいると、あの時を思い出すな」
テツは会議室のドアを閉め、手に持っていたタブレットをテーブルの上に置く。
「そうだね」と言いたいところだけど、今はそれどころではない。
言わないけないことがあったので、資料に目を通しているテツに声をかけた。
「あのね、テツに話しておきたいことがあって」
「なんだ?」
資料から視線を上げて私を見た。
私はチラリと会議室のドアを気にしながらもテツのそばに行き、口を開いた。
「斉藤さんを見かけたの」
「は?斉藤ってあのストーカーのか?」
テツの表情が一気に険しくなる。
私は静かに頷いた。
「どこで見かけたんだ?」
「お昼に事務所から徒歩で十五分ほど離れた『宮脇丸』に行った帰りに見かけたの」
「それで?そいつは美桜に気が付いたのか?」
「ううん、向こうには気づかれていないと思う」
傘で顔を隠したし、斎藤さんは私の方を見ていなかったはずだ。
「そうか……」
テツは顎に手を添え、何か考え込むような仕草をする。
せっかくこの事務所にも慣れたのに、またおかしなことになったらどうしよう。
「大丈夫だ。美桜のことは俺が守るから」
テツは力強く言うと私を抱きしめてきた。
午後から備品整理をしていた。
今日は文房具など在庫を確認し、数量を紙にメモしていく。
すべて終われば、備品管理台帳に入力する。
これをやっておけば、備品を過不足なく提供できる。
ふと、時計を見ると十四時半。
十五時から営業会議があるので準備を頼まれていた。
私は、一旦作業を中断して会議室に向かった。
会議室のドアを開けると電気をつけ、リモコンでエアコンのスイッチを入れる。
この会議室に来ると、テツと初めて会った時のことを思い出す。
お弁当の配達で私はこの会社に来た。
あのときはテツのこと全然気がつかなかったんだよな。
それが今じゃ、テツと付き合ってるんだから不思議な縁だ。
テーブルの上に資料を並べ、その横にペットボトルのお茶を置く。
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事務所内の人たちの会議は、事務員の手を煩わせなくてもよく、残ったら持ち帰れるペットボトルのお茶が最適だと社長が決めた。
来客の時は別らしいけど。
「あ、美桜」
開けっ放しにしていた会議室のドアからテツが入ってきた。
恵利さんに私たちが付き合っていることがみんなに知られていると聞かされたばかりだ。
それもあって、なんだかそわそわしてしまう。
「なんかさぁ、会議室に美桜が一人でいると、あの時を思い出すな」
テツは会議室のドアを閉め、手に持っていたタブレットをテーブルの上に置く。
「そうだね」と言いたいところだけど、今はそれどころではない。
言わないけないことがあったので、資料に目を通しているテツに声をかけた。
「あのね、テツに話しておきたいことがあって」
「なんだ?」
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「そうか……」
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