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恋する胸の痛み
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「俺の彼女もめちゃくちゃ不器用なんだよ。前にバルーンアートの犬を持ち帰ったことがあるんだけど、詩織が……って俺の彼女ね。詩織がやりたいって言うから教えてあげたら何度も風船を割ってヘコんでるから、話の流れで『うちの会社の子もめちゃくちゃ割ってるから気にすんなよ』って言ったんだ」
町田さん、風船を割ったのは事実だけどめちゃくちゃ割ってるは余計でしょ。
思わずジト目を向けた。
「それで詩織が不器用なのに頑張ってる子にご褒美をあげたいとか言い出して。ご褒美って子供じゃないんだからって言ってもあげるってうるさくて。朝一でクッキーを作ったから持って行けってさ」
「朝一から作ってくださったんですか?」
「あぁ。朝から甘い匂いが部屋中に充満していたせいで朝飯がいつもより食えなかったんだ」
「確かに匂いだけでお腹いっぱいになっちゃいそうですよね」
「だろ!それで俺は怒られたんだよ。『どうしてご飯を残すの?』って。そりゃ、甘い匂いのせいだっての。まぁ、言い返せずに謝り倒したけど」
苦笑いする町田さん。
申し訳ないやらありがたいやらだけど、町田さんが彼女さんのことを大切に想っているのが伝わってくる。
朝ということは、町田さんは彼女と同棲しているんだ。
「麻里奈ちゃんの分しかないから他の人に見つからないようにな。詩織は不器用だけど料理は得意だから間違いなく美味しいぜ」
何気なく惚気ているように聞こえるんだけど。
「ありがとうございます。詩織さんによろしくお伝えください」
「了解」
町田さんは優しいから、将来きっといい旦那さんになるんだろうな。
あと、話を聞いて町田さんは彼女さんのお尻に敷かれているんだということが分かった
「あっ、そうだ。例のことは秘密な!」
そう言って"しー"と人差し指を唇にもっていく。
例のこと、とは詩織さんのことを指しているんだと思った。
「もちろんです」
「なにが秘密なんですか?」
突然聞こえてきた声に驚き、身体がビクッとなる。
声のした方に視線を向けると、新庄くんが立っていた。
マズイ!
今の話、聞かれてなかったかな。
思わず町田さんを見ると"大丈夫だ"というように笑顔を向けてくる。
「あー、なんでもないから気にすんな。新庄も早く飯を食えよ」
町田さんはしれっと言い、お弁当の蓋を開けて食べ始めた。
新庄くんは怪訝そうな表情を浮かべながら空いていた席に座る。
この様子だと、多分話は聞かれてないと思う。
そう願いたい。
壁時計を見ると、そろそろ昼休憩後半の人と交代しないといけない時間帯だ。
「それじゃあ、私はお先に失礼します」
「おー、昼からも頑張ろうな」
町田さんが声をかけてくれ、私は食べ終わった弁当箱ともらったクッキーの袋を持ち、立ち上がる。
不機嫌な表情の新庄くんの視線が私に向けられていたけど、それに気付かない振りをして休憩室を後にした。
町田さん、風船を割ったのは事実だけどめちゃくちゃ割ってるは余計でしょ。
思わずジト目を向けた。
「それで詩織が不器用なのに頑張ってる子にご褒美をあげたいとか言い出して。ご褒美って子供じゃないんだからって言ってもあげるってうるさくて。朝一でクッキーを作ったから持って行けってさ」
「朝一から作ってくださったんですか?」
「あぁ。朝から甘い匂いが部屋中に充満していたせいで朝飯がいつもより食えなかったんだ」
「確かに匂いだけでお腹いっぱいになっちゃいそうですよね」
「だろ!それで俺は怒られたんだよ。『どうしてご飯を残すの?』って。そりゃ、甘い匂いのせいだっての。まぁ、言い返せずに謝り倒したけど」
苦笑いする町田さん。
申し訳ないやらありがたいやらだけど、町田さんが彼女さんのことを大切に想っているのが伝わってくる。
朝ということは、町田さんは彼女と同棲しているんだ。
「麻里奈ちゃんの分しかないから他の人に見つからないようにな。詩織は不器用だけど料理は得意だから間違いなく美味しいぜ」
何気なく惚気ているように聞こえるんだけど。
「ありがとうございます。詩織さんによろしくお伝えください」
「了解」
町田さんは優しいから、将来きっといい旦那さんになるんだろうな。
あと、話を聞いて町田さんは彼女さんのお尻に敷かれているんだということが分かった
「あっ、そうだ。例のことは秘密な!」
そう言って"しー"と人差し指を唇にもっていく。
例のこと、とは詩織さんのことを指しているんだと思った。
「もちろんです」
「なにが秘密なんですか?」
突然聞こえてきた声に驚き、身体がビクッとなる。
声のした方に視線を向けると、新庄くんが立っていた。
マズイ!
今の話、聞かれてなかったかな。
思わず町田さんを見ると"大丈夫だ"というように笑顔を向けてくる。
「あー、なんでもないから気にすんな。新庄も早く飯を食えよ」
町田さんはしれっと言い、お弁当の蓋を開けて食べ始めた。
新庄くんは怪訝そうな表情を浮かべながら空いていた席に座る。
この様子だと、多分話は聞かれてないと思う。
そう願いたい。
壁時計を見ると、そろそろ昼休憩後半の人と交代しないといけない時間帯だ。
「それじゃあ、私はお先に失礼します」
「おー、昼からも頑張ろうな」
町田さんが声をかけてくれ、私は食べ終わった弁当箱ともらったクッキーの袋を持ち、立ち上がる。
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