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19.選択肢
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「雪野さんなら、こういう時どうしますか。」
「巫女様、あいつは政府の人間です。」
「それでも、この中で私が一番信用しているのは、雪野さんなので。」
私は紫々井先生に頭を下げた。
あの日以来、雪野さんの顔が見れなくなっていた私は、久し振りに雪野さんの顔を見た。
耐性がない私はあの時を思い出すと、抱き締められたことに心を乱していたからだ。
でもそれもお終いだ。私は自分の状況にようやく馴染んできた。他人事の様に感じていたことも今は重く受け止めているから。
「目の前に二つの選択肢を並べられ、どちらか選べと言われているから迷うのではないですか。」
確かに、と納得した。どちらも気持ちが動かないのにどちらかと言われると決められない。
「私なら、選択肢から自分で考えて答えを出します。」
「ありがとうございます。」
顎に親指と人差し指を当てて考えた。
多角的に見て考えよう。一番良いのはどんな環境だろう。
誰かの傀儡にはなりたくない。
けれど享受できるものは享受しなければ生きていけない。
水無瀬さんも紫々井先生も私の結論を待ってくれた。
私はあれこれと考えて、結論を出した。
「水無瀬さん、私の意思は尊重していただけますか?」
「可能な限りは。」
「紫々井先生。」
「勿論です。」
「正直に答えていただきたい事が一つあります。」
「何でしょうか。」
「守り手が私を守るメリットはありますよね?お金ではない何か特別なメリットが。」
「我々は巫女様の御加護を受けています。子々孫々、栄華栄耀の加護です。これは巫女様が祈らずとも、お世話をすることで得られます。それが目当てという守り手もいることは確かですが、不思議なことに、そういった守り手には、加護の効果は薄いのです。ですから、巫女様の身の回りの世話をできるのは、純粋に守り手として巫女様にお仕えしたい者ばかりです。」
「わかりました。では・・・一年間、政府の用意した家に住みます。」
「巫女様!」
「一年、ですか。」
「はい。その後一年、京都の邸宅に住みます。どちらにも住んで、その先どこでどう暮らしていくか決めます。それと、どちらにも条件を付けます。護衛のリーダーは雪野さんでお願いします。私の身の回りに付いてくださる方は、守り手からも政府からも、公平に選んでください。どちらかの人数が多くなることは構いませんが、全員が政府の方、全員が守り手の方というのは嫌です。最後に、説得は禁止にします。どちらの考えも要望もわかりましたから、もういいです。こんな風に毎日説得されるのはごめんですから、お願いします。」
「巫女様・・・」
「神凪さん、二年は待てません。一年後、中間報告という形で意見をください。例えば、京都での生活を短くしたい、なんて要望も出るかもしれませんから。」
「わかりました。」
「巫女様、何故先に政府を選ばれたのですか。」
「雪野さんがいるからです。先に京都に行ってしまったら、雪野さんが付けないと思ったので。そうですよね?」
「はい。」
「ではこれで決定です。」
「・・・分かりました。守り手と協議して準備を行います。」
「巫女様が仰るなら仕方ありません。」
「お願いします。」
承諾を貰い、私は自分の未来を選んだ。
「巫女様、あいつは政府の人間です。」
「それでも、この中で私が一番信用しているのは、雪野さんなので。」
私は紫々井先生に頭を下げた。
あの日以来、雪野さんの顔が見れなくなっていた私は、久し振りに雪野さんの顔を見た。
耐性がない私はあの時を思い出すと、抱き締められたことに心を乱していたからだ。
でもそれもお終いだ。私は自分の状況にようやく馴染んできた。他人事の様に感じていたことも今は重く受け止めているから。
「目の前に二つの選択肢を並べられ、どちらか選べと言われているから迷うのではないですか。」
確かに、と納得した。どちらも気持ちが動かないのにどちらかと言われると決められない。
「私なら、選択肢から自分で考えて答えを出します。」
「ありがとうございます。」
顎に親指と人差し指を当てて考えた。
多角的に見て考えよう。一番良いのはどんな環境だろう。
誰かの傀儡にはなりたくない。
けれど享受できるものは享受しなければ生きていけない。
水無瀬さんも紫々井先生も私の結論を待ってくれた。
私はあれこれと考えて、結論を出した。
「水無瀬さん、私の意思は尊重していただけますか?」
「可能な限りは。」
「紫々井先生。」
「勿論です。」
「正直に答えていただきたい事が一つあります。」
「何でしょうか。」
「守り手が私を守るメリットはありますよね?お金ではない何か特別なメリットが。」
「我々は巫女様の御加護を受けています。子々孫々、栄華栄耀の加護です。これは巫女様が祈らずとも、お世話をすることで得られます。それが目当てという守り手もいることは確かですが、不思議なことに、そういった守り手には、加護の効果は薄いのです。ですから、巫女様の身の回りの世話をできるのは、純粋に守り手として巫女様にお仕えしたい者ばかりです。」
「わかりました。では・・・一年間、政府の用意した家に住みます。」
「巫女様!」
「一年、ですか。」
「はい。その後一年、京都の邸宅に住みます。どちらにも住んで、その先どこでどう暮らしていくか決めます。それと、どちらにも条件を付けます。護衛のリーダーは雪野さんでお願いします。私の身の回りに付いてくださる方は、守り手からも政府からも、公平に選んでください。どちらかの人数が多くなることは構いませんが、全員が政府の方、全員が守り手の方というのは嫌です。最後に、説得は禁止にします。どちらの考えも要望もわかりましたから、もういいです。こんな風に毎日説得されるのはごめんですから、お願いします。」
「巫女様・・・」
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「わかりました。」
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