時空の歪みと幽霊屋敷の謎

葉羽

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5章

時空の歪み

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魔導書の恐ろしい力に気づきながらも、葉羽と彩由美は、この屋敷に隠された謎を解き明かしたいという気持ちに突き動かされていた。二人は、書斎に戻り、魔導書を再び開いた。

「この魔導書に書かれていることを、もっと詳しく調べてみよう」

葉羽は、そう言いながら、魔導書に書かれた文字を一つ一つ丁寧に読み込んでいった。

「ここに、時空の歪みについて書かれているよ」

彩由美が指さした箇所には、複雑な図形と、意味不明の文字が並んでいた。

「時空の歪み…、つまり、時間が歪んだり、空間が歪んだりするってことかな?」

葉羽は、眉をひそめながら、その可能性について考えた。

「もし、この屋敷で奇妙な現象が起きているのは、この魔導書の力が原因だとしたら…」

彩由美は、震え声でそう呟いた。

「そうだね。もしかしたら、この屋敷は、時空の歪みが起こっている場所なのかもしれない」

葉羽は、懐中電灯を手に、書斎から出て、廊下の奥へと進んでいった。そして、先ほど自動人形が隠されていた肖像画の前に立った。

「この肖像画も、時空の歪みに関係しているのかもしれない」

葉羽は、そう考えながら、肖像画をじっと見つめていた。すると、突然、肖像画が光を放ち始めた。

「うわっ!」

彩由美が驚きの声を上げる。葉羽は、目をぎゅっとつぶった。しばらくすると、光が収まり、葉羽がゆっくりと目を開けると、そこには見慣れない光景が広がっていた。

廊下の壁には、今まで見たことのない絵画が飾られており、床には見慣れない模様の絨毯が敷かれていた。

「ここは…、どこ?」

彩由美は、パニック状態になっていた。葉羽は、冷静さを保とうと努めながら、周囲を見渡した。

「私たちは、別の空間に来てしまったのかもしれない」

葉羽は、そう呟き、懐中電灯を照らしながら、廊下の奥へと進んでいった。
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