ドラゴンディセンダント

ドクターわたる

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校内戦は竜の顔⑩

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しかしさらに壇上の纐纈守人の話は続いている。
「―――えー、それでは只今より1年生の校内ランク戦を解禁いたします―――」

―――エエエ―――!!
―――ジャージで来いってそういう意味か―――
―――いまからやんのか―――

「―――組み分けで一番前のグループはセンスユニフィケーション・・・つまり感覚合一が終わっておりすでにサマナーウォリアー・・・召喚戦士です。しかもマジックブーステッドアーマー・・・つまり魔装鎧まですでにまとうことができるグループなのです。魔装鎧は必ずしも必要ありませんができた方が良いでしょう。防御力に大幅なアドバンテージがつきます。もちろん抗術を極めれば魔装は必要ないという稀有な選手もいますがそれでも・・・」これからいきなり葵たちのグループはランク戦をすることになるようだ。

「まじっすか、レクチャーだけじゃなくっていきなり実戦っすか」
「そのようです。百聞は一見に如かず」
「三守さんはさすがっす。冷静沈着っすね」
「うち、冷静沈着は好きな熟語です。深くお礼を」微笑みつつ三守沙羅は軽く会釈している。

リア充の纐纈君は多少自分に酔いながらさらに説明を追加している。こいつはレマと恋人同士なのだ。
「―――本日は魔装できる1年生のみ、ランク戦が可能です。あとは随時ですね。担当のコーチや教官から校内ランク戦に参戦の許可をもらってください、みなさん持ち点は1500点です。これをお互いに奪い合い高めあうことになります。最初はC級ですが持ち点が上がればB級、A級へと上がります。もちろん点数の高い人を倒した方がたくさん点数が移動します、負けた方から勝った方へ移動するわけです。戦闘時間は公式戦と同じく5分です。ちなみに上限は一日5戦までで同じ人とは一日1戦だけ可能です、ただしみなさん、一日5戦までと言いましたが今日は1戦のみとします。まあ最初ですから気楽にエキシビションマッチとでも思って戦ってください。ほかの体育館ではもう今日も先輩方が楽しくランク戦をしています。あと来月からで構いませんが週に一回以上は必ずランク戦を行ってください、あんまりサボるとペナルティがあります。そうそう基礎事項ですが戦闘中は結界内では召喚獣は召喚できません。ダブルスや団体戦のランク戦はありませんが練習試合はもちろん推奨されています。教官やコーチが見ていない戦闘はランク戦として認められません。そして本日のみですね・・初戦のみ負けても持ち点は減りません。通常は勝利、優勢勝ち、引き分け、優勢負け、敗北により点数が移動していきます。さてご質問はありますか?ないようでしたら・・・あ、そこの女子生徒さん、どうぞ」
左手をポケットにいれて斜に構えてところどころ青い髪の如月葵が右手を軽く上げて立っている。おとなしくしていようよ・・・。

「相手はどうやって選ぶんだ?」先輩にタメ語だしな。
「そうですね、通常は希望を出して拒否されなければ・・・です。5戦しかできませんから人気のお相手とは戦えないことがあります。例えばあまり点数が開いていますと拒否されやすいです。面倒な方は自動登録アプリをお勧めします。今日何戦したい、自分より上位と戦いたい、だれでもいい、同じくらいのレベルの人と戦いたいなど選べれますが自分より下位の人と戦いたいという項目はありません。まあ希望された場合なるべく拒否しないのが上達への近道ではないでしょうか?今日は点数も減りませんし基本的にはよっぽど戦いたい相手がいない限り戦闘の希望は拒否しないでください」

「なるほどじゃあ戦闘希望したもん勝ちってわけだな」
「そうですね。まわりの戦闘可能な方を是非使命してくださ・・・」

「んじゃあ早速!指名させてもらっていいか?」なんか嫌な予感がする。
「おお、素晴らしい。例年だれも1年の最初は指名してくれないので自動登録アプリで対戦相手をそれぞれ選んで頂くのですが。積極的ですね。皆さん拍手を・・・・えーそれでは、クラスとお名前を教えてください」

「1年A組、如月葵」
「では勇気ある如月葵1回生。どなたを指名されますか?」

「・・・纐纈守人、あんたを指名するぜ!」
そう言って葵は軽く上げていた右手で纐纈守人を指さした。
笑いながら。
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