ドラゴンディセンダント

ドクターわたる

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結成!1年生だけのチーム⑤

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地上では右ストレートのダメージから復活した緑川が驚いている。
「神明(じんめ)って竜王家の、竜王家のお姫様だったんすか?姐さん?姐さん世が世ならお姫様?いや。強えーはずっすね」「陰陽道の開祖・・・召喚士の長・・・竜神明王の血脈?」「葵ちゃんお姫様・・・なの?なのなの?」
「そうだよ。うっせえな!」切れながら恥ずかしがるという珍しい状態だ葵は。

「そ、そう言われると姐さんって美人だし、ど、どことなく気品が・・・気品?」
「気品は・・なの」
「気品?」
緑川尊、秋元未来、三守沙羅は気品という言葉に何か引っかかるらしく腕組みして3人とも少し考えている。・・・数秒沈黙が続いた。
「んだよ!てめえら!なんの間だ!まとめてぶっとばしてやるからな」葵はどうもお姫様と呼ばれて照れまくっている様子だ。習うより慣れろとは言うが。

まあ気品は・・・無い!

そこに今度はひょろっとした男子生徒がおもむろに端末を片手に4人の前に現れた「おお!探したよ。緑川君!・・・って本当は空飛ぶ女生徒をスクープしに来たんだが。ああどうもどうも3年の三浦です。イベント部のブチョーですんでいつでも遊びに来てください。いやあ皆さん美人ですね。美人は特に歓迎です。冗談です。もちろん男子でもどんな人でも全員歓迎です」
「チューッス三浦さん」緑川が調子よく挨拶している。
「あの写真すごいいいよ~。大反響だよ~。いいニュースだよ。さすがセンスあるね緑川君。イベント部は安泰だよ。・・・おおお!君がうわさの如月葵さんか。いやすばらしい被写体だ!野性味のある健康的美人・・・写真より実物の方が迫力あるね」葵は大げさに喜んでいる三浦先輩をジーっと見ている。
「なんなんすか先輩?」不安そうな緑川の額に汗が噴き出ている。
「いやあ緑川君。別角度の両乳ボンバーの写真もう何枚かない?他の写真も見たいって問い合わせが多くってね、“両乳ボンバー炸裂”っていう号外を出したいんだよ」人差し指を自分の口に押し当て緑川はなにかヤバそうな顔でジェスチャーをしている。
「あっははははは!両乳ボンバーってネーミングセンスも最高だよ。緑川君!やっぱこういうのは勢いが肝心だからねえ。・・・さて一つ・・・一つ大事なことを教えておこう。緑川君。お願いはメールやチャットや電話ではダメだね。直接お願いしないとね。・・・つまり・・・頼む緑川さん!もう何枚か両乳ボンバーの写真を譲ってくれ。頼みます・・・この通りだ!」3年生の三浦君は1年生の緑川に土下座して祈るような仕草をしている。なるほど両乳ボンバーの犯人は・・・。

「ぉ~ぉ~?ほぉ~~~?お~ま~え~ら~かぁ?」うーん、危ないな。如月葵の身体から良くない負の魔力が漏れていて増大している。
何かを察知して秋元未来はもう逃げている。“反鏡群現”三守沙羅も防御魔術を展開している。

あまりの迫力に3年の三浦君と緑川尊は顔面蒼白になり恐怖で身動きできなくなている。周囲は赤く染まり、空は暗く、稲妻が飛び交う・・・二人にはまるで葵が3倍くらいに大きくなったように見えている。

―――数秒後、緑川尊と三浦3年生は服はボロボロになり焦げて煙がでている。仲良く地面に半分くらいずつ埋まっていた。周囲には爆発したような―――実際爆発していた―――跡がいくつか残っていた。

「ふんっ!」すっきりした顔でさっそうと如月葵は去っていった。

なるほど・・・写真を撮ったのも・・・イベント部に持ち込んだのも・・・両乳ボンバーの名付け親も緑川尊だったのか・・・。うーん・・・。
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