ドラゴンディセンダント

ドクターわたる

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戦闘は否応なしに開始される―――古代の竜は現る現る―――①

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―――第3高校の上空から1-Aの教室へ・・・。

本年度の春季大会の結果は新人戦は如月葵が新人王に、団体戦は“ホーリーライト・ザ・ファースト”が優勝、個人戦は西園寺桔梗が優勝した。まあ順当であったわけだ。
さらにさらに如月葵の存在は第3高校のみならず情報に疎い他校にも知られる存在となった。

まだ1限目も始まっていない。

眠そうな葵が自分の席につこうとするとドスドスと水着の女性が近づいて来る。ん?いつも一緒に登校するはずの未来はいない・・・病欠か・・・。

「どこへ行っていたのでありますか?」
えらい剣幕で怒っている。

「ど、どこって何言ってんだ?アスモ?おまえが勝手に先に帰ったんじゃねえか」

「何を言っているのでありますか?大ピンチなのであります。こんな時に皆さんは」
何故か葵たちを非難し、そしてアスモはぴょんぴょん跳ねる。

「なに言ってんだ?」
本当にな・・・。

「はやくみんなを集めるであります!」

はやく、はやくとまだ跳ねている。
あまりの勢いで葵すら気おされている。

「わかったじゃあ昼な?」
「ダメであります・・・慌ててるのであります」
そしてまた跳ねる。

しょうがねえ―――と葵は席を立った。


“ドラゴンディセンダント”のメンバーはアスモ、葵、緑川、三守、ロミオが自分たちの部室・・・体育館の1室に集まった。未来はやはり病欠だ。

仕方ないので1限目はみんなでサボることにした。

部室の中ほどで軽く円陣を組んでいる。

「どうしたんすか?そんなに慌ててアスモちゃん?」

「慌てるに決まっているであります」
まだぴょんぴょん跳ねている。

しかしみんな真面目な顔をしている・・・何かあるのか?そんな感じだ。
「カマイタチ事件の時に思い知ってるんで・・・アスモちゃんの話しはちゃんと聞くっすよ?」
まあそういうことだ。

「何の話でありますか?そんなことよりもであります!世界が、世界が滅ぶであります!危険であります!」
「まじなんか?」
ロミオが大げさに驚く・・・早いっちゅうねん。

「それは大げさっすけど詳しく聞くっすから教えてくださいっす」

「昔の封印した封印がとかれるであります!」

どうもアスモは要領が悪い・・。

「昔ってアスモちゃんが施行した封印じゃないんすね?」

「アスモちゃんたちがした封印であります!」

みんな顔を見合わせている。

「えっとだから・・・じゃあいつ頃の封印なんすか?」

アスモは一瞬考えて・・・。
「紀元前800年であります!」
ロミオがコケている。
「江上さんそれはないで」
「それは・・・」

「えええ?・・・いやいやみんな一旦静かにして欲しいっす。巫女が自分を誰だか分からなくなることはよくあるらしいっす、じゃあ何を封印したんすか?」
すごい対応力だな・・・。

「最悪の竜、アジ・ダハーカであります!」

ん?

「わかったっす、真偽や吟味は後でするっす、取り敢えず聞くっす。同じ過ちはしないっす」
コイツいいリーダーになりそうだな。・・・葵じゃなかったかリーダーは?

「世界が滅びてしまう・・・」

「わかったっす。落ち着いて・・・どうしてそのアジ・ダハーカが復活することがわかるんすか?」

「気配・・・気配であります!奴の気配は忘れないであります」
妙な気配はしない・・・全く分からないが・・・。これは鏡の中の魔族の時と同じだ。

「OKっす。ではもし思い出せるなら紀元前800年の時の話を聞かせて欲しいっす」
聞きだし方上手いな・・・急速に成長してるな・・・最近特に。
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