13 / 15
第13話「キ……サッマァ……ッ!!」
しおりを挟む
その頃、松立はと言いますと4階の敵を一掃しまして五階へ向かうところ。
建設中のこのビルには階段が一つしかなく、細心の注意を払いながら一段ずつ上がっていく。
しかし、そこへ萧巍が上階にいた部下4人を連れてやってきた!
松立、急いで4階へ引
き
返
す!
息を潜めて様子を伺う。
幸いにも5人が松立に気づく気配はありません。
ですが、それも時間の問題。彼らが倒れている仲間を発見すれば、島中の警備員が駆けつけてくる。松立といえど、そこまでの人数を相手にしたくない。
彼らが仲間を見つける前に仕留めなければなりません。
松立はボストンバックから電球ほどの小さなスイッチを取り出す。
これを集団の一番後ろにいる男に向けて押す————
ポチャン。
水漏れしたような音が聞こえる。男は振り返り、銃を構え、そっと4人から離れていく。
松立、自分の真上の天井に向けてスイッチを押す。
ポチャン。
男はどんどん近づいてくる。
ついには、松立が隠れる柱の目と鼻の先まで迫ってきた。
ポチャン。
柱の奥から水漏れを聞いた男は、ゆ——っくりと前に踏み込んだ、
その瞬間!
横から松立が現れる。
男の首を腕で締め付けると、
柱の影に連れていき、
グッと力を入れる!
頸動脈を押さえられた男は、あっという間に白目を剥く。
まずは、一人。
* * *
次に松立が取り出しましたのは、1本の紐。片方に金属片がついたどこにでもある紐です。
これを金属片がある方で輪っかを作り、カーボーイよろしく回すと、
ヒューーーン
と集団の1人の首元めがけて投げる!
縄の先端の輪っかが男の首にスポリとはまりますと、
輪がキュッと小さくなり、男の首を締め付ける。
「…………ッ!」
うめき声を出す暇も与えず松立は天井の梁に縄をかける。
男は首縄に引っ張られて釣
り
上
げ
ら
れ
る。
ですが、背後で仲間が吊るされたのです。さすがに萧巍と残り2人も気配を感じ取る。
振り向いた視界には、今まさに死にゆくある部下の姿。
必然と狼狽える。
そのすきに、松立は懐から取り出した針を部下の1人の首元に
投げる。
|
|
|
V
針が「経 穴」に命中すると、部下は何も言わず
バ
タリ——
萧巍と最後の部下は互いに顔を見合わせる。
残ったのは自分たちだけだ。
俺たちは今まさに、運命共同体になったんだ!
そんな思いがじわじわと湧き上がってくる。
そのとき、
部下の黒目が収縮していくのに萧巍は気づいた。彼とは故郷が近く、飯もともにする間柄でしたが、ここまで恐怖に怯えた目を見るのは初めてでした。
————後ろに、気配を感じる。
振り向くと黒い人影————
松立和博、萧巍の横を通り過ぎ、最後の部下の腹部にショットガンを押し当てる。
ドン!
くぐもった音とともに最後の部下は吹き飛ばされ、床を転がる。
「キ……サッマァ……ッ!!」
萧巍は喧嘩っぱやい性分でして、陈庆彩に報告するよりも前に松立にマシンガンを向ける。
松立はショットガンの銃身の後端を萧巍の鼻頭にガンッとぶつけると、
その勢いを使ってガチャンとポンプアクションを行う。
空薬莢が宙を舞う。
そいつが地に着く間に、松立は銃を持ち替えて————
ドン!
ドン!
ドン!
萧巍の胴体にお見舞いする。
ところが、萧巍は体の丈夫さでここまで上り詰めたような男です。内臓を揺らすような痛みだけでは倒すことができない。歯を剥き出しにして臨戦態勢を維持している。
一方の松立和博。
今の3発でショットガンの弾が切れてしまった。再充填している時間はない。
散弾銃を放り投げると、ボストンバックから取り出したのは
サブマシンガン。
もちろん、これも本物ではございません。銃口に強力なスタンガンが装着されていまして、これを萧巍の首に当てますと————
ビリビリビリビリッ!!
虎の意識をも飛ばすほどの電流が萧巍の巨体を駆け巡る。
さすがの黒嶽破軍もこれに耐えることはできず、
痙攣しながら
ドサリ、
コンクリートの床に倒れました。
* * *
階下の騒動に気づいていないのは陈庆彩含む6階の面々だけでした。違和感に気づいていた陈庆彩も筋はよかったのですが、頭の回転が遅かった。
まさか黒嶽破軍の萧巍がやられるなんて思っていませんでしたから。
「おぉ、どうだった、シャォウェ……」
階下から上がってきたのが萧巍だと思ったのでしょう。呑気な声をあげる。
建設中のこのビルには階段が一つしかなく、細心の注意を払いながら一段ずつ上がっていく。
しかし、そこへ萧巍が上階にいた部下4人を連れてやってきた!
松立、急いで4階へ引
き
返
す!
息を潜めて様子を伺う。
幸いにも5人が松立に気づく気配はありません。
ですが、それも時間の問題。彼らが倒れている仲間を発見すれば、島中の警備員が駆けつけてくる。松立といえど、そこまでの人数を相手にしたくない。
彼らが仲間を見つける前に仕留めなければなりません。
松立はボストンバックから電球ほどの小さなスイッチを取り出す。
これを集団の一番後ろにいる男に向けて押す————
ポチャン。
水漏れしたような音が聞こえる。男は振り返り、銃を構え、そっと4人から離れていく。
松立、自分の真上の天井に向けてスイッチを押す。
ポチャン。
男はどんどん近づいてくる。
ついには、松立が隠れる柱の目と鼻の先まで迫ってきた。
ポチャン。
柱の奥から水漏れを聞いた男は、ゆ——っくりと前に踏み込んだ、
その瞬間!
横から松立が現れる。
男の首を腕で締め付けると、
柱の影に連れていき、
グッと力を入れる!
頸動脈を押さえられた男は、あっという間に白目を剥く。
まずは、一人。
* * *
次に松立が取り出しましたのは、1本の紐。片方に金属片がついたどこにでもある紐です。
これを金属片がある方で輪っかを作り、カーボーイよろしく回すと、
ヒューーーン
と集団の1人の首元めがけて投げる!
縄の先端の輪っかが男の首にスポリとはまりますと、
輪がキュッと小さくなり、男の首を締め付ける。
「…………ッ!」
うめき声を出す暇も与えず松立は天井の梁に縄をかける。
男は首縄に引っ張られて釣
り
上
げ
ら
れ
る。
ですが、背後で仲間が吊るされたのです。さすがに萧巍と残り2人も気配を感じ取る。
振り向いた視界には、今まさに死にゆくある部下の姿。
必然と狼狽える。
そのすきに、松立は懐から取り出した針を部下の1人の首元に
投げる。
|
|
|
V
針が「経 穴」に命中すると、部下は何も言わず
バ
タリ——
萧巍と最後の部下は互いに顔を見合わせる。
残ったのは自分たちだけだ。
俺たちは今まさに、運命共同体になったんだ!
そんな思いがじわじわと湧き上がってくる。
そのとき、
部下の黒目が収縮していくのに萧巍は気づいた。彼とは故郷が近く、飯もともにする間柄でしたが、ここまで恐怖に怯えた目を見るのは初めてでした。
————後ろに、気配を感じる。
振り向くと黒い人影————
松立和博、萧巍の横を通り過ぎ、最後の部下の腹部にショットガンを押し当てる。
ドン!
くぐもった音とともに最後の部下は吹き飛ばされ、床を転がる。
「キ……サッマァ……ッ!!」
萧巍は喧嘩っぱやい性分でして、陈庆彩に報告するよりも前に松立にマシンガンを向ける。
松立はショットガンの銃身の後端を萧巍の鼻頭にガンッとぶつけると、
その勢いを使ってガチャンとポンプアクションを行う。
空薬莢が宙を舞う。
そいつが地に着く間に、松立は銃を持ち替えて————
ドン!
ドン!
ドン!
萧巍の胴体にお見舞いする。
ところが、萧巍は体の丈夫さでここまで上り詰めたような男です。内臓を揺らすような痛みだけでは倒すことができない。歯を剥き出しにして臨戦態勢を維持している。
一方の松立和博。
今の3発でショットガンの弾が切れてしまった。再充填している時間はない。
散弾銃を放り投げると、ボストンバックから取り出したのは
サブマシンガン。
もちろん、これも本物ではございません。銃口に強力なスタンガンが装着されていまして、これを萧巍の首に当てますと————
ビリビリビリビリッ!!
虎の意識をも飛ばすほどの電流が萧巍の巨体を駆け巡る。
さすがの黒嶽破軍もこれに耐えることはできず、
痙攣しながら
ドサリ、
コンクリートの床に倒れました。
* * *
階下の騒動に気づいていないのは陈庆彩含む6階の面々だけでした。違和感に気づいていた陈庆彩も筋はよかったのですが、頭の回転が遅かった。
まさか黒嶽破軍の萧巍がやられるなんて思っていませんでしたから。
「おぉ、どうだった、シャォウェ……」
階下から上がってきたのが萧巍だと思ったのでしょう。呑気な声をあげる。
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語
jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ
★作品はマリーの語り、一人称で進行します。
王国の女王即位を巡るレイラとカンナの双子王女姉妹バトル
ヒロワークス
ファンタジー
豊かな大国アピル国の国王は、自らの跡継ぎに悩んでいた。長男がおらず、2人の双子姉妹しかいないからだ。
しかも、その双子姉妹レイラとカンナは、2人とも王妃の美貌を引き継ぎ、学問にも武術にも優れている。
甲乙つけがたい実力を持つ2人に、国王は、相談してどちらが女王になるか決めるよう命じる。
2人の相談は決裂し、体を使った激しいバトルで決着を図ろうとするのだった。
セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち
ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。
クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。
それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。
そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決!
その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
与兵衛長屋つれあい帖 お江戸ふたり暮らし
かずえ
歴史・時代
旧題:ふたり暮らし
長屋シリーズ一作目。
第八回歴史・時代小説大賞で優秀短編賞を頂きました。応援してくださった皆様、ありがとうございます。
十歳のみつは、十日前に一人親の母を亡くしたばかり。幸い、母の蓄えがあり、自分の裁縫の腕の良さもあって、何とか今まで通り長屋で暮らしていけそうだ。
頼まれた繕い物を届けた帰り、くすんだ着物で座り込んでいる男の子を拾う。
一人で寂しかったみつは、拾った男の子と二人で暮らし始めた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる