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第32話 薬草乱獲事件が弊害に。
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焼き焦げたゴブリンキングの牙と耳、斬り倒してきた普通のゴブリンの耳を切り落とす。
ゴブリンの数が異常だったので剥ぎ取りも時間がかかった。なんせ300近くいるんだからな。
すっかり日が暮れちまったよ。剥ぎ取り時間をもっと効率的にできればマネーをもっと稼げるんだけどなぁ…。
この問題はいつか何とかしなければいけないなぁ。
「よっし。そろそろ帰るか」
パンッパンに膨れ上がった袋を俺とルルとヨヨの3人で持つ。筋力的には余裕だが量が量なのでめちゃくちゃ持ちにくい。
「もうやだよおお!持ちたくないよおお!!」
「我慢するのじゃ。」
「ちゃんと持つといいかな」
ベシッベシッと、尻尾でルルに叩かれながら歩く。
もう少しで森を抜けると言ったところで青色のプニプニしたものが数匹出てきた。
「スライムじゃな。」
「スライムを倒す依頼も受けてたかな。」
何だこの可愛い生き物は。コレを討伐しろってのかよ…!そんなの俺にできるわけないだろッ、なんて試練だ…ッ。
「キシャァァア!」
変な音を出しスライムの口?がガバァッとあいた。
「うおっ!!気持ちわり!!」
いきなり可愛さがなくなった。何だこの生物は。ドロドロで気持ち悪い。
手のひら返しをし速攻で氷矢を使って倒した。
これで正真正銘依頼達成だな…。めちゃくちゃ疲れたぞこれ。
今日の戦績はゴブリン300体、ゴブリンキング1体、スライム5体だ。ふむふむ。結構頑張った。いや、とても頑張った。
これは絶対に褒められる。汚名返上だぜい!
俺は褒められるであろう未来を想像し、らんらん気分で冒険者ギルドに向かった。
冒険者ギルドの前にやっとたどり着いた。前回入る時はオドオドしていたが今回は違う。俺は胸を張り堂々と中に入った。
中にいた冒険者たちが俺たちの持つ荷物を見てザワザワとざわめく。
「おい、アイツらって薬草の…」
「アイツが例のロリコン野郎か。」
「何だあの袋。素材?いや、ないだろ」
「あんな小さい子にデカイ荷物持たせてやがる…」
いや待て。例のロリコン野郎ってなんだ!噂になってるの!?あとこの小さい子二人の方が俺より強いからね!!!!!
「依頼達成報告をしにきました。」
カウンターのお姉さんにドヤ顔でそう伝える。きっと今からあるであろう褒めのラッシュを期待して待機する。
「えっと、優太さんが受けたのってゴブリンとスライムの討伐ですよね?それも5体の。その袋の量は…?」
「これですか?ほとんどゴブリンの素材ですよ。300匹ほど群れでいたので倒してきました。」
「……300体?」
ふっふっふ、流石に300体は驚いただろう!だってやった俺も驚いたからなぁ!!
今か今かと褒められるのを待つ俺。目を細め俺の顔と素材をジッと見るギルドのお姉さん。
「あの、ゴブリンは確かに群れで行動することが多いですが、それは5体程度です。多くいたとしても10体くらいですね。それが300体となると…虚偽の報告は禁止とされていますよ?」
あっるぇ????なんか思ってたのと違う。
「いや、あの、本当に自分で倒しましたし300体ほど群れでいましたって!この素材が証拠ですよ!ほら!ほら!」
袋の中を開けて中を見せる。これが動かぬ証拠だろう。
「こんなにどこで購入したんですか」
「してねえよっ!わからずやっ!そうだ、ルル。ヨヨ。俺結構頑張ってたよね!?300体いたよね!?」
全然信じてくれないお姉さんに涙目になりながら助けを求める。
「まぁあの位なら余裕じゃとは思うが、確かに300はおったのう。」
「あの群れ方は異常かなぁ。キングもいたから。」
ルルとヨヨの援護射撃。さあ喰らえお姉さん!
「こんな小さい子に仕込んでまで…?ゴブリンキングなんて、いくらゴブリンでも王種。発生しただけでも大災害になりますよ?」
ルルとヨヨに俺が仕込んだと思ってるのか。何でこんなに信じてくれないんだ…。普段の行いはめちゃくちゃいいはずなの…に…。
俺はここにきてからの行動を思い出した。
冒険者登録→依頼を受ける→犯罪者→依頼を受ける→今(New)
…あっ。
ここにきて薬草乱獲事件が仇となったのだ。
ゴブリンの数が異常だったので剥ぎ取りも時間がかかった。なんせ300近くいるんだからな。
すっかり日が暮れちまったよ。剥ぎ取り時間をもっと効率的にできればマネーをもっと稼げるんだけどなぁ…。
この問題はいつか何とかしなければいけないなぁ。
「よっし。そろそろ帰るか」
パンッパンに膨れ上がった袋を俺とルルとヨヨの3人で持つ。筋力的には余裕だが量が量なのでめちゃくちゃ持ちにくい。
「もうやだよおお!持ちたくないよおお!!」
「我慢するのじゃ。」
「ちゃんと持つといいかな」
ベシッベシッと、尻尾でルルに叩かれながら歩く。
もう少しで森を抜けると言ったところで青色のプニプニしたものが数匹出てきた。
「スライムじゃな。」
「スライムを倒す依頼も受けてたかな。」
何だこの可愛い生き物は。コレを討伐しろってのかよ…!そんなの俺にできるわけないだろッ、なんて試練だ…ッ。
「キシャァァア!」
変な音を出しスライムの口?がガバァッとあいた。
「うおっ!!気持ちわり!!」
いきなり可愛さがなくなった。何だこの生物は。ドロドロで気持ち悪い。
手のひら返しをし速攻で氷矢を使って倒した。
これで正真正銘依頼達成だな…。めちゃくちゃ疲れたぞこれ。
今日の戦績はゴブリン300体、ゴブリンキング1体、スライム5体だ。ふむふむ。結構頑張った。いや、とても頑張った。
これは絶対に褒められる。汚名返上だぜい!
俺は褒められるであろう未来を想像し、らんらん気分で冒険者ギルドに向かった。
冒険者ギルドの前にやっとたどり着いた。前回入る時はオドオドしていたが今回は違う。俺は胸を張り堂々と中に入った。
中にいた冒険者たちが俺たちの持つ荷物を見てザワザワとざわめく。
「おい、アイツらって薬草の…」
「アイツが例のロリコン野郎か。」
「何だあの袋。素材?いや、ないだろ」
「あんな小さい子にデカイ荷物持たせてやがる…」
いや待て。例のロリコン野郎ってなんだ!噂になってるの!?あとこの小さい子二人の方が俺より強いからね!!!!!
「依頼達成報告をしにきました。」
カウンターのお姉さんにドヤ顔でそう伝える。きっと今からあるであろう褒めのラッシュを期待して待機する。
「えっと、優太さんが受けたのってゴブリンとスライムの討伐ですよね?それも5体の。その袋の量は…?」
「これですか?ほとんどゴブリンの素材ですよ。300匹ほど群れでいたので倒してきました。」
「……300体?」
ふっふっふ、流石に300体は驚いただろう!だってやった俺も驚いたからなぁ!!
今か今かと褒められるのを待つ俺。目を細め俺の顔と素材をジッと見るギルドのお姉さん。
「あの、ゴブリンは確かに群れで行動することが多いですが、それは5体程度です。多くいたとしても10体くらいですね。それが300体となると…虚偽の報告は禁止とされていますよ?」
あっるぇ????なんか思ってたのと違う。
「いや、あの、本当に自分で倒しましたし300体ほど群れでいましたって!この素材が証拠ですよ!ほら!ほら!」
袋の中を開けて中を見せる。これが動かぬ証拠だろう。
「こんなにどこで購入したんですか」
「してねえよっ!わからずやっ!そうだ、ルル。ヨヨ。俺結構頑張ってたよね!?300体いたよね!?」
全然信じてくれないお姉さんに涙目になりながら助けを求める。
「まぁあの位なら余裕じゃとは思うが、確かに300はおったのう。」
「あの群れ方は異常かなぁ。キングもいたから。」
ルルとヨヨの援護射撃。さあ喰らえお姉さん!
「こんな小さい子に仕込んでまで…?ゴブリンキングなんて、いくらゴブリンでも王種。発生しただけでも大災害になりますよ?」
ルルとヨヨに俺が仕込んだと思ってるのか。何でこんなに信じてくれないんだ…。普段の行いはめちゃくちゃいいはずなの…に…。
俺はここにきてからの行動を思い出した。
冒険者登録→依頼を受ける→犯罪者→依頼を受ける→今(New)
…あっ。
ここにきて薬草乱獲事件が仇となったのだ。
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退会済ユーザのコメントです
この主人公は欲が出過ぎてて駄目だな。
感想ありがとうございます!欲って怖いですよねえ……(遠い目)
更新まだですか?
更新させていただきました!