チート能力でステータスの差を埋めました。

ハリー

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第10話 宿屋の飯

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神獣シリーズ2体目が来てしまった。いや、来て欲しかったんだけど本当に来られると、ちょっとあたふたしてしまう。それにしても確かヨルムンガンドってドラゴンだよな?…デカイのかな。

とりあえず空中に浮かんでいるガチャ画面を上からタップしていく。ガシャガシャと音を立て目の前に落ちていく装備たち。三つ目にタップした剣が落ちる。

「妖刀…か。なんか禍々しいな。」

妖刀を手に取り眺める。黒が大半を占め所々青がある。厨二チックな色をしている。

刀を少しだけ抜くと、刃は紫色に光っていて見ているだけで呪われそうだった。これ、使うと呪われるとかないよな?

魔法も火球を除くと全部初だな。それに、レア度6の魔法か…。使用回数が無限ってのはロマンがあるな…!

とりあえずスキルも全部タップする。

「ステータスオープン!」


【名前】ワタベ・ユウタ
【種族】人間
【性別】男
【年齢】17
【職業】****
【称号】神獣使い
【レベル】1
【体力】12650(150+12500)
【魔力】3500(500+3000)
【攻撃力】4612(62+4250+300)
【防御力】2803(53+2500+250)
【敏捷性】5127(127+5000)
【スキル】鑑定・偽装・全属性操作・火属性耐性・剣術の極意III・魔法の極意II 
【固有スキル】ポイントガチャ
【魔法】火球39発・水球20発・回復魔法II・闇壁20発・煉獄インフェルノ∞発
【従魔】ルル/レベル1



火球の発動回数はこんな感じで増えていくのか。よし。ちゃんと反映されてるな。魔力も少しだけ上がってる。闇属性操作は全属性操作があるからハズレだな。

…さて。スキルがダブった問題は仕方ないとして、問題は従魔だな…。ルルの時みたく名前を呼ばない限り大丈夫な事はわかってるからタップはしとこう。

従魔の欄をタップし目の前にあったガチャ画面が消える。

当分呼ばないでおこう。今はルルだけで精一杯だし。それより…

スッと俺の足元を見る。

装備品が転がっている。鉄のナイフは持てるからいいとして賢者の杖なんて誰が使うんだよ。これ、本当に置き場所困るな…。

…あれ。タップしなけりゃいいんじゃ。ガチャ画面は自在に表示を消せるんだし。くそ、なぜ気づかなかった。

「ユウタ。それは何じゃ?」
「うぉっ!ル、ルル起きたのか。」

後ろを振り向くとルルが眠たそうに目をこすっていた。あーびっくりした。

「スキルで出てきた装備だよ。…杖いる?」

もしかしてルルって人化してたら杖使えるんじゃ…

「いらないのじゃ。」

ですよねぇ。とりあえず杖をベッドの下に入れて放置することにした。邪魔だし。

「ルル、ちょっと俺出かけてくるよ。」
「もう外は暗いのじゃ。」
「ちょっと試したいことがあるだけだからさ。」

俺が試したいこと。それは魔法だ。
レア度6の魔法なんて出てもみろ。使いたくてウズウズしちゃうだろ!ウズウズしすぎて遠足前の子供みたいに寝れなくなっちゃうよ!!

宿を出て近くの森に入った。夕方の森って恐ろしいね。肝試しを思い出す。昔、肝試しでチビッたんだよなぁ…。あれ以来怖い系は無理だ。

近くの草が揺れる。

「ギュォア!!!」

変なモンスターが飛び出してきた。

「ぎぃぃいやあぁ!!オバケええぇ!!」

そのモンスターは浮いていた。おそらくだがゴーストだろう。

「く、来るな!それ以上近づくと…漏らすぞッ!!」

テンパりすぎて訳のわからない脅しをゴーストに仕掛ける。効果はないようだ。

「ギュォア!!!」
「うおあぁあ!!煉獄インフェルノおぉぉ!!」

俺の手から炎が放たれる。炎は蛇のようにグルグルと回転しだした。そしてそのまま渦を描くようにゴーストを囲み燃やした。

「ギュォッ…」

ゴーストのモンスターは焼け消えた。うん。焼け消えたよ。森の一角ごとね。

ダメなやつじゃん、この魔法。使っちゃマズいやつじゃん。説明欄に書いとけやぁ!!

バレたら怒られそうなのでコソッと宿に戻った。

「ユウタ、汗がダラダラじゃぞ?どうかしたのじゃ?」
「い、いや?何もなかったよ?うん。何も!全くこれっぽっちも!」

全力否定をする俺。

「何かあったのじゃな…。」

また俺の嘘がバレてしまった。やはりルルはエスパーのようだ。

「お客さん~飯ができたよ。」
「はいー」

いいタイミングで飯ができたらしい。ちょうど腹もいい具合に減っている。

「ルル、ご飯食べに降りるぞ~」

飯を食べる場所は一階だ。まだ眠たそうなルルの手を引き階段降りると思っていたより多い人数が飯を食べていた。

「へぇ、結構いるんだな。」

空いてる席へと座ると美味しそうなご飯が出てきた。

「ギュルルルル」

今のは俺じゃないぞ?パッと隣を見るとルルが顔を赤らめて俯いていた。

「わ、ワシじゃないのじゃ…」
「そうか。ルル。食べていいぞ。」

可愛すぎて頭を撫で撫でしてしまった。いつもならピンッとなっている耳がペチャっとしなっている。
さ、俺も食べよう。

「お、うまい。」

出された肉を食べるとなかなかの美味だった。でもあまり食べたことのない肉だな。

「それはゲロリの肉だよ。」

飯を運んできてくれた人が教えてくれた。…ゲロリ?ゲロリってあのカエルのモンスター?…うぷっ。

カエルゲロリを食べているのを想像してしまい俺はゲロリしてしまった。

嫌々ながらも美味しかったので時間をかけ完食し部屋に戻って寝ることにした。

「ルル、おやすみ。」

ルルはベッドに入る。俺は床に寝転ぶ。

「ユウタはここベッドで寝ないのかの?」
「あ、あぁ。俺は床でいい。いや、床がいい。」

同じベッドで寝てもみろ。翌朝には俺が尸となって見つかるぞ。

「ハァ…よくわからないのじゃ…。」

ルルはやれやれと言わんばかりのため息をつき、ベッドの上に寝転んだ。

「じゃあ、おやすみ。」

ルルの寝息が聞こえる。




この日、俺は一睡もできなかったのであった。
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