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手始めは地球・日本
その1
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「まずはここからだ」
アヤさんは僕に声をかけてきた。
「こ、ここ、で、ですか?」
ここというのがよくわからず、僕は変に返してしまった。
「リュウでいうところの地球とか日本とかの方がわかりやすいか?」
アヤさんは僕にわかりやすく説明してくれた。
「は、はい」
僕はがっかりした。
最初から違う世界に行けるかと思ったのだから。
「がっかりするな。まぁこの次は違う世界だから」
アヤさんは辺りを見渡している。
「リュウ、この辺りでミステリースポットみたいなところあるのか?」
「み、ミステリー、す、スポット、ですか?」
ミステリースポットという言葉を知ってるアヤさんに驚く僕だった。
「巨大な石が規則正しく並んでいるとか」
「あ、ありますよ」
アヤさんの言葉に一つ思い出したところがあった。
(確か一ノ宮さんとこ、実家が神社で裏庭に大きな岩が一杯あるって)
「い、一ノ宮、神社です」
一ノ宮さんは僕と同じクラスの女子生徒で、そこの巫女もしているとか言ってた。
「それはこの近くなのか?」
「は、離れてます」
当然だ。
元々僕が自殺する時に近くより離れていた方がいいかと思って、地元から電車で一時間ぐらいかかる場所に来たのだから。
「そうか、なら仕方がない」
アヤさんは僕の方に振り返ると、
「歩いていこうか」
と涼しい顔で言った。
「これはすごいな。そして早い」
僕とアヤさんは電車に乗っていた。
電車という物が初めてのアヤさんはずっと車窓を眺めては、子供みたいにはしゃいでいる。
「リュウ、あれはなんだ?」
「し、新幹線です」
「初めて見るな、あれはなんだ?」
「か、快速電車です。た、楽しいですか?」
「楽しいな、私の世界にはないからな」
「そうなんですか」
地味にはしゃいでいるアヤさんがちょっぴり可愛く見えた僕でした。
「ここです」
僕はアヤさんを一ノ宮神社に案内してきた。
「あら橘君、こんにちは」
掃除用の竹箒で地面を掃いていた一人の巫女姿の女性が僕に気づき、近づいてきた。
「こ、こんにちは、い、一ノ宮さん」
「そちらの方は? どなた?」
「あっ僕の知り合いなんだ。あ、アヤさんって言うだけど」
僕はチラリとアヤさんの方を見るも、アヤさんは別になんでもありませんという顔をしている。
「そうなんですか」
「初めまして、アヤ・サレンバークウェイだ」
一ノ宮さんに左手を差し出すアヤさん。
「こちらこそ初めまして、一ノ宮 奈津帆です、よろしくお願いいたします」
反射的に差し出す一ノ宮さんの右手を握り返すアヤさん。
「確かに裏庭に謎の大きな穴とそれを囲むように配置された大きな石があります」
アヤさんは一ノ宮さんの話を聞くと、裏庭の巨石群に近づいていく。
「穴は塞がれていないのか……」
と、アヤさんがブツブツ呟いているのが聞こえた。
「封印が必要かもな」
僕のところに戻ってきたアヤさんは、そんなことを言う。
「ふ、封印、ですか?」
「そうだ。あそこが異次元とをつなぐ門(ゲート)だからな」
結構重要なことをさらっと言うアヤさん。
「えっ!」
僕と一ノ宮さんは同時に驚きの声をあげる。
「いつ異次元の魔物が出てくるかはわからないが……しばしの休憩だな」
(き、休憩って)
この状況で休憩って言えるアヤさんが羨ましく思える僕でした。
アヤさんは僕に声をかけてきた。
「こ、ここ、で、ですか?」
ここというのがよくわからず、僕は変に返してしまった。
「リュウでいうところの地球とか日本とかの方がわかりやすいか?」
アヤさんは僕にわかりやすく説明してくれた。
「は、はい」
僕はがっかりした。
最初から違う世界に行けるかと思ったのだから。
「がっかりするな。まぁこの次は違う世界だから」
アヤさんは辺りを見渡している。
「リュウ、この辺りでミステリースポットみたいなところあるのか?」
「み、ミステリー、す、スポット、ですか?」
ミステリースポットという言葉を知ってるアヤさんに驚く僕だった。
「巨大な石が規則正しく並んでいるとか」
「あ、ありますよ」
アヤさんの言葉に一つ思い出したところがあった。
(確か一ノ宮さんとこ、実家が神社で裏庭に大きな岩が一杯あるって)
「い、一ノ宮、神社です」
一ノ宮さんは僕と同じクラスの女子生徒で、そこの巫女もしているとか言ってた。
「それはこの近くなのか?」
「は、離れてます」
当然だ。
元々僕が自殺する時に近くより離れていた方がいいかと思って、地元から電車で一時間ぐらいかかる場所に来たのだから。
「そうか、なら仕方がない」
アヤさんは僕の方に振り返ると、
「歩いていこうか」
と涼しい顔で言った。
「これはすごいな。そして早い」
僕とアヤさんは電車に乗っていた。
電車という物が初めてのアヤさんはずっと車窓を眺めては、子供みたいにはしゃいでいる。
「リュウ、あれはなんだ?」
「し、新幹線です」
「初めて見るな、あれはなんだ?」
「か、快速電車です。た、楽しいですか?」
「楽しいな、私の世界にはないからな」
「そうなんですか」
地味にはしゃいでいるアヤさんがちょっぴり可愛く見えた僕でした。
「ここです」
僕はアヤさんを一ノ宮神社に案内してきた。
「あら橘君、こんにちは」
掃除用の竹箒で地面を掃いていた一人の巫女姿の女性が僕に気づき、近づいてきた。
「こ、こんにちは、い、一ノ宮さん」
「そちらの方は? どなた?」
「あっ僕の知り合いなんだ。あ、アヤさんって言うだけど」
僕はチラリとアヤさんの方を見るも、アヤさんは別になんでもありませんという顔をしている。
「そうなんですか」
「初めまして、アヤ・サレンバークウェイだ」
一ノ宮さんに左手を差し出すアヤさん。
「こちらこそ初めまして、一ノ宮 奈津帆です、よろしくお願いいたします」
反射的に差し出す一ノ宮さんの右手を握り返すアヤさん。
「確かに裏庭に謎の大きな穴とそれを囲むように配置された大きな石があります」
アヤさんは一ノ宮さんの話を聞くと、裏庭の巨石群に近づいていく。
「穴は塞がれていないのか……」
と、アヤさんがブツブツ呟いているのが聞こえた。
「封印が必要かもな」
僕のところに戻ってきたアヤさんは、そんなことを言う。
「ふ、封印、ですか?」
「そうだ。あそこが異次元とをつなぐ門(ゲート)だからな」
結構重要なことをさらっと言うアヤさん。
「えっ!」
僕と一ノ宮さんは同時に驚きの声をあげる。
「いつ異次元の魔物が出てくるかはわからないが……しばしの休憩だな」
(き、休憩って)
この状況で休憩って言えるアヤさんが羨ましく思える僕でした。
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